見出し画像

  " ふりゆく短歌 "

         春休み
     自転車出す子にこんにちは
    ひゅるひゅる上に空き部屋ふたつ


         簡単に
     終えてしまったいちにちの
     昼はなかった時きざむ音


        葉をちぎり
      月桂樹のかん編んで行く
      緑あかるくできれば丸く

◇ ◇ ◇
最近noteから「半年継続おめでとう」だっけ?のメッセージが届いた。noteは、あさイチで「推し短歌」を特集していた時に紹介されて初めて知った。
今も短歌作りはnote投稿の横で並走している。

◇短歌のはなし
ふと、何か思い浮かんだら、ペンと紙。この用事の後で……なんて思ってると、絶対忘れるからその時書けるなら、直ぐに書いておく。
ペンはいつも転がっているので、下敷き大の紙切れは沢山用意しておく。
集めたコトバを眺めてみること。それを何度も線で消しては、また他の言葉を捜すること。逆さまにしてみたりすること。
この推敲の作業が私は好き。
またもうすぐ、家に吊るした何冊かの3月のカレンダーをちぎると、その裏が使える。


これは俳句の本だけど、短歌についても同じようなことが言えそうです。堀本裕樹さんと又吉直樹さんの対談で堀本裕樹さんのことば。

堀本「とりあえずおもしろいと感じた光景や出来事を目に留めて記憶にとどめることはすごく大事ですね。そのとき自分が何も感じなければ、ただ通りすぎた風景として記憶にも残らないんだけど、おもしろがると記憶に残る。おもしろがるというのは、郷愁を感じるという言い方もできるかもしれない。

「才人と俳人」 堀本裕樹 集英社

日々、漫然と暮らしてしまいがちだけど、いつまでも好奇心旺盛で、目の前、今見ているものを「おもしろがり、郷愁を感じる」をこころに刻んでおきたい。
あ、マインドフルネス。

◇ ◇ ◇

タイトルの言葉

※※ ふりゆく ※※
花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは 
わが身なりけり   
             入道前太政大臣

ご存じの方も多いかと思います。最近、百人一首にとりつかれているのですみません!  
ー ー ー ー ー ー ー
嵐に誘われて庭で舞い散る桜の花は、まるで雪が降ってるようだが、本当に「りゆく」(老いる)のは私自身なのだ。~私も年を取ったものだ~桜の花が「降りゆく」と掛詞になります。  

小野小町の " 花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふるながめせしまに "と少し似ていますが、こちらは、容色がおとろえてしまったことを嘆く女性の「世に経る(時を過ごす)」と「降る長雨」が二重に掛かっています。

でも" 花さそふ "は男性の和歌で、容色よりも身体の老いのことが詠まれています。

 
はっ!
自分の短歌の話から、着地点が平安時代へ。
私もふりゆく者なので、お許し下さい (>.<)¶"

これは戦国時代ゆかりの城址公園の桜です
去年の3/27 (´- `*)
ある溜池のほとり、これは去年の3/15 (◎-◎;)

#習慣にしていること
#今日の短歌


この記事が参加している募集

習慣にしていること

今日の短歌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?