見出し画像

【卒アルが進化してる⁈】写真屋さんが考える新しい時代の卒業アルバムについて【卒アル×ICT×探究】

おはようございます!とむそーやです。

本日は「卒業アルバム」についてです。

近年、ICTとか探究学習などが
学校現場で盛んに導入されていますが
実は今、その流れは
「卒業アルバム」にもきているんです!

というわけで今回は、
「写真屋さんが考えるこれからの卒業アルバムのあり方について」

写真会社を運営している
佐藤太志朗さんからのお話をベースに
新しい卒アルの形についてご紹介したいと思います!

■ 佐藤太志朗さんについて

佐藤大志朗(さとう たいしろう)
・株式会社道々楽者 代表取締役
・東京都立総合芸術学校高等学校 特別専門講師
・日本アクティブ・ラーニング学会 学習評価研究部会

写真屋として学校の卒業アルバムを制作していく中で
不登校児童と関わる機会があったり
会社の経営を通して
面接者や離職者の方々と
向き合う機会があったりするのかで

人々の「生きがい」「やりがい」について
深く考えるようになったのだと言います。

そんなご自身の経験から

自分の感じている気持ちを信じ、自分の「今」を生きられる

そのような子供を育てるために
卒業アルバムの可能性を追求していきたいと
佐藤さんは語っていました。

■現在の卒アルについて

では、新しい卒業アルバムの話の前に
まずは現在の卒業アルバムについて
一度考えてみたいと思います。

(以下は佐藤さんの資料をもとに作成)

Q1:あなた卒業アルバムに関する思い出を教えてください
・最初と最後のページにびっしり落書き
・写りが変な写真を見て笑われる
・オーソドックスな卒アルすぎて記憶にない など

中には
「友達の好きな子の写真を切りぬいて『1枚300円』で販売」していた
という人もいたそうです!笑

Q2:卒業アルバムに関する不満を教えてください。
・アルバムが自分の思い出ではなく“学校の思い出“
・シンプルに重たい!
・勝手に出来上がってたので思い入れがない
・学年全体の写真っている?
・卒アル委員会の結成が大変
・写真の選別がめんどくさい など

上記の不満は、受け取った本人だけでなく
保護者、先生、PTAなどのも含まれています。
立場によって不満はさまざまあるそうです。

Q3:あなたの理想の卒業アルバムを教えてください。
・QRコードで、撮影時の動画が見れる
・生徒それぞれのストーリーを反映させたい
・音声も載せれる卒アル
・スマホで見れる卒アル
・撮った時の感情も載ってるもの
・自分で写真の内容を選べるもの など

これらの意見を見てみると
確かにどれも面白そうだし
ユニークで素敵ですよね!

特に、自分で写真を選ぶという発想、
意外と思いつきませんでした。

このような調査をしていく中で
アルバムには共通してみられる構成があることが
明らかになってきました。
それが以下のようなものです。

・教職員の紹介、顔写真
※在校年度における離任者の集合写真を掲載する所もある。
・卒業(卒園) 生徒の顔写真
・クラブ、委員会の集合写真
・修学旅行や文化祭、 運動会等の学校行事の光景
・平時の学校生活や授業の様子の写真
・校舎や体育館等の施設の写真や航空写真、
・校歌 今年(卒業する年) 入学入園当時のニュース

いわれてみれば確かに
私の卒業アルバムも
まさにこのような構成になっています。
これらってまさにもう
卒アルのテンプレになっているのですね。笑

どの学校の卒業アルバムも一緒で
そこには学校ごとの、いや、生徒ごとの
個性も何もない。
既製品を受け取るだけなので
確かに卒アルそのものに思い入れがあるかとなったら
正直微妙です。

■卒業アルバムの問題点

これらのことを踏まえ
卒業アルバムの課題点も
見えてきました。

それが以下のようなものです。

課題点
・途中で転出した児童・生徒が入手できない場合が多い。 
・不登校の児童・生徒の掲載不希望また掲載希望への対応。
・個人情報の流出元となる。
・卒業アルバムの制作費が高額
・うちの子が全然写ってないという不平等感からのクレーム
・先生や生徒の負担

「卒業アルバムの制作費が高額」 
ということに関して

例えば、 60人分のアルバムを作成した場合
1人当たり2万円〜2万5千円程度かかるそうです。
結構、高額ですね…

また、「先生や生徒の負担」というところに関しては
先生と生徒で「卒業アルバム委員会」なるものを結成し
その学年の生徒一人ひとりがちゃんと写っているか確認するため
出演回数をカウントし揃えることで
不平等感を無くすための作業をする学校が多いようです。
これは先生も生徒も負担が大きいですよね…

■近年の卒業アルバム事情

これらを踏まえ近年の学校では
紙媒体ではなくDVDのような媒体で配布する学校だったり
少人数校や通信制の高校などでは卒業アルバム自体を廃止した例も
一部少ない事例ですがあるみたいです。

また、個人的にびっくりだったのですが
最近では修正・補正の技術的進歩により
欠席者の合成だけでなく、目を瞑ってしまった生徒の写真の目を
加工で開けることなども可能になっているんだとか!
すごいすごいすごい!!



では、そんな写真屋さんが考える
これからの時代の新しい卒業アルバムとは
一体どんなものなのでしょうか。

次回へ続きますっ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?