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【自分だけのオリジナル卒アル?!】写真屋さんが考える新しい時代の卒業アルバムについて【卒アル×ICT×探究】

おはようございます!とむそーやです。
今回は前回の続き、
写真屋さんが考える新しい時代の卒アルについて
引き続きご紹介したいと思います!

前回では
卒業アルバムに対する世間のイメージ
卒業アルバムの問題点
卒業アルバムの現状

などについて取り上げました。

前回の内容を踏まえた上で
【卒アル×ICT×探究】という
新しい卒業アルバムのカタチについて
今回はご紹介したいと思います!

■オリジナルの卒アルができるサービス「オリアル」

生徒一人ひとりが、自分で写真を選択し、卒アルを作成する

それを実現させているサービスの一つが
株式会社道々楽者が提供する「オリアル」というサービス。

このサービスの特徴を
大きく2つに分けてご紹介いたします!


①生徒が自分で写真を選ぶことができる!

オリアルでは
各学校ごとに専用のURLを配布し
各生徒にIDとパスワードを割り当てます。

そして生徒は2種類の写真管理ができます。
①みんなで共有の写真
②自分だけが使う写真
の2つです。

②の写真に関しては
第三者がこれを見ることはできないようになっています。

さらに、先生は先生用の管理者ページで
生徒の卒アルの内容や制作の進捗状況なども
確認することができるようになっています。

②卒アル作りを通じて自己理解を深める!

2つ目の特徴は
卒アル作りを通じて自己理解を深めることができる
ということです。

近年、学習指導要領の改定によって
非認知能力を重視した内容が
教育カリキュラムに盛り込まれるようになりました。

非認知能力というのは
テストの点数やIQとは違い
協調性やコミュニケーション能力といった
私たちが目に見ることのできない能力のことで
近年この非認知能力は教育界でも
注目されている能力となっています。

この能力というのはよく「遊び」の中で育つと言われており
学校で教えなければならない教科学習の中に盛り込むのが
非常に難しい部分であります。

しかし、オリアルでは
様々な自己分析ワークシートを通して
自己を客観的に振り返り今の自分と結びつけることを促す
マイドキュメンタリーというものを導入しています。

マイドキュメンタリーの進行にあたって
生徒は3つの「episode」で
自分自身を振り替えてもらいます。

これらにより

・友達のいいところが見つけられた
・自分のことを人に伝えることができるようになった
・自分のがんばりたいことや目標を考えることができた

など、生徒の中での実感としてそのような声が届いているそうです。

まさにキャリア教育!
卒業アルバムを教材・題材にするという視点が
非常に斬新ですよね!

■学校と連携し出前授業をする写真屋さんも!

出典:株式会社イシクラHP

また、株式会社イシクラという印刷会社さんでは
会社側で指導案を組んで学校へ行き
総合的な学習の時間を通して
出前授業をするという取り組みを行っています。
その内容としては

・「郷土愛」について学ぶ道徳に絡めた授業
・SDGs11に絡めた社会科的側面の授業
・著作権やICTツールについて学ぶGIGAスクール構想的授業

などなど、多岐に渡ります!

学級・学校・地域における一体感を創出したい
そのような想いのもと、授業を行っているそうです。

写真業界・印刷業界の中で
このように卒アルを通して
学校や地域と密接に関わっていくという取り組みが
行われているというのは
なんだか素敵ですね!

■課題

これら発表が一通り終わったあと
ブレイクアウトルームに分かれて
ディスカッションが行われました。

そこではこの卒アル自体には
かなり好感触な方が多かったのですが
その中でいくつかの疑問点もありました。

Q1:どこで時間取るのか・教科は何で取るのか?
まず1つが
卒アル授業の時間をどう確保するのか
というものです。

小学校では総合の時間というものがあるのですが
コマ数でいうと削られていってる傾向にあるようです。
そうなると、キャリアパスポートでやるのか?
学活でやるのか?総合でやるのか?
はたまた小学校6年生はキャリア教育って形で
やることになるのか?などなど
学校カリキュラムのどの時間を使ってやるのかが
疑問点として上がっていました。

Q:紙か、デジタルか?
2つ目に、デジタル媒体は果たしてどれくらい保存が効くのか
ということが疑問視されました。


紙媒体というのは400年残ってきたって実績がありますが
デジタルデータはここ数十年の間に発達してきたものであるため
これから先果たしてどれくらいの期間保存ができるのかということが
正直分かりません。実績がないのです。
20年30年後にデジタルデータとして
残ってる補償はどこにもない。

しかし、思い出の写真やら動画やらを
デジタルだけで残してる家庭も近年増えてきています。
紙媒体を使う部分と、デジタルで残す部分との
バランスが今後は求められるかもしれませんね。
(ちなみにオリアルではデータのみの配布も可能ですが基本は紙媒体のアルバムです)

■まとめ

中学校だと卒アル買うのも厳しいという家庭もあります。
しかし、ただもらうだけのアルバムではなく
学習の記録としてのものなのであれば
そして、みんなで作ったものであれば
買う価値のあるものになるだろうと思います。

アルバムはそれ単体に価値があるのではなく
生徒たちの思い出が詰まった記録として価値がある ー

卒業アルバムの進化というのはこれから
子供たちの成長の進化そのものを記録する
特別なものへとなっていくのです。

これからは個人を大切にする時代
自分がいたという証明も確実に残せる
卒アルに自分の意思が反映される
何かを感じたものを残していくって価値がある

会の終わりに佐藤さんは言います。

「子供のスマホやタブレットには、見返しもしないようなわけわからん写真がフォルダの中にいっぱいあります。普通はそういうの、整理しなさいってすぐ消されたりするんです。でも、その瞬間に撮りたいって思ったからには、その写真にはなんかあるんですよ!客観的な目線で写真を撮るということの意味を考えると、その切り取った瞬間には意味があるんです。それらを分析していくと、自分というものが意外と見えてきたりするんですよね。そうやって、写真とICTが、自分を知るいいきっかけになったらいいなあと思います」

というわけで今回は
「写真屋さんが考えるこれからの卒業アルバムのあり方」
についてでした。

正直、卒業アルバムについて
こんなに深く考えたことがなかったので、
本当に新しい視点ができたって感じでした!

誰かから作られたものを受け取るだけの従来の卒アルは、
これからの時代、自分だけの卒アルを作るというあり方に変わり、
それはやがて自分自身を知ることにつながる
ジャーナルとしての役割も含まれていく…

面白すぎました!
今回登壇していただいた佐藤大志朗さん、
本当にありがとうございました!!

株式会社道々楽者のHPはこちら↓

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