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「HAPPYな人生です!」

ふたりの息子の小さい頃に発した言葉って、やはり日記で見直してみるとおもしろかったり感動したりするものがある。

八歳になった長男の誕生日。毎年の事ながら、あんなに小さかったこの子がここまで大きくなったなんて、としみじみ思った日でもある。

この時のお誕生日イベント、実を言うと、次男の時ほどいろいろ考えてなくて、数日前に長男から言われてはっとしたことがある。
「僕の時も次男くんの時みたいに、お部屋飾ってね。ケーキもろうそくの火を消すからね」

そうか、ケーキも調達しなきゃ!と、ちょっとぼんやりしていた頭が、急にフル稼働しだした。
プレゼントも前々日に大慌てで買いに行く始末だが。

そしてやってきた誕生日。家族でのパーティではクラッカーを威勢良く鳴らした。
くずが飛び散らないタイプのクラッカーだったのだが、「ぱーん!」と鳴らすと中から一言メッセージが書いてある紙がペロッと飛び出すもので、そこに“HAPPY”と書かれた文字を見た次男。
「ねえ、これってハリーって書いてあるの?」と聞いてきた。

「あら、残念。ハリーポッターのハリーは“HARRY”、これは“HAPPY”でハッピーと読むんだよ」
RとP、形が似ていると言えば似ているので、ハリーポッター大好きな次男が間違うのもうなずける。

そこへ長男が一言。
「ねえ、今僕はHAPPYだよ」
私は素直に気持ちを口に出して言える長男がかわいい。思わず長男の肩を抱いて、
「そうだね、HAPPYだよね」と感動した私だった。

それから、別の日に次男からまたまた飛び出した一言。
「ねえ、人生ってどういう意味?」
その日それまでの会話とは何の脈絡もない、突然の質問。おまけに、まさか当時まだ五歳だった次男からそんな質問がこようとは思いもよらなかったのでかなり驚き戸惑った。

ここはやはり真面目にきちんとした答えを出してあげないといけないと私は思い、考え込んでしまった。
「う~ん、難しいなあ…。人の生きる道?ってとこかな?う~ん(…なんて言ってもわかんないよねえ)」
とぶつぶつ小声で、散々考えながら私が言っていると、
「人生ゲームはおもしろいよねえ。ふんふん…♪」と、何事もなかったように人の話も聞かずにとっとと行ってしまったのだ。

なぬ!?こっちが散々悩むほど、たいした意味はなかったのかい?まったく!
でも、これからもこんな質問がいつ飛び出してくるかわからない。
いつでも対応できるように、親も日々勉強よねえ…とつくづく思ったのだった。

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