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「今も使用され続ける地雷の卑怯さを聞く。若き伝道師の全国行脚」



長男が小学校二年生の学年末のことです。
小学校にて地雷教室があるという文書がきていて、子どもたちはもちろん、保護者も自由に聞けるというので行ってきました。
 
講演してくださる方というのが、NGO「ピースボート」スタッフの上 泰歩(うえ やすほ)さんという女性。なんと自転車に乗って一人で北海道から沖縄まで、日本中を出前教室という形でまわっていらっしゃるそうです。札幌から那覇まで各地の小学校を訪れて、地雷をこの世から失くしたい!被害にあった子供たちを救いたい!!という願いを胸に、子供たちに地雷という卑怯な武器がどんなに罪もない人々を苦しめているかを伝えていらっしゃるのです。

行って聞いてみれば、ご本人はなんと十九歳!という若いお嬢さんではありませんか!(当時)
まずこのことにびっくりさせられました。でもその信念は生半可なものではないようです。
実際に爆発処理をした後の、安全となった地雷を何種類か持ってきて、子どもたちみんなで手にとって見せてくださいました。
簡単に作ってある物だし、埋められたり、見にくい線を引っ張って足を引っ掛けさせたり、武器としての存在自体もそうですが、しかけも大変卑怯なものです。
もうすでに戦争も終わっている国の、何もしらない多くの一般人がその犠牲になっているのです。
 
カンボジアに状況を見に行った時のビデオも見せていただきました。
多くの子供たちが学校を奪われ、遊び場を奪われ、あげくに家族や自分の手足まで失くしてしまう恐怖に脅かされているのです。
そのような人道的にも酷いこの罪をたくさんの人に伝えていって、みんなが地雷のことを真剣に受け止めていけば、きっと地球上から地雷がなくなると訴えておられました。
 
実は、前日長男に「明日は地雷教室があるね」と言うと、
「あ、お母さん。確かうちに地雷の絵本があったよね?今日は寝る前にこれ読んで!」
と言うので、葉祥明さんが描かれた「地雷ではなく花をください」の絵本を、予習がてら読んであげました。
ですから長男にとっては、おはなしがより深く理解できたものと思います。
私たち大人でも本物の地雷をさわる機会などなかなかないと思いますので、大変貴重な体験ができ、素晴らしいおはなしを聞かせてもらえました。
あとは、この上さんが事故や怪我、病気などがないように那覇まで着かれることをお祈りします。
そして、たくさんの人たちに気持ちを届けて欲しいと思います。
 




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