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相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ その5:遺言書を作成する

皆さん、こんにちは。島根県松江市で相続コンサルタントをしております山根博幸です。

相続に関する不安や疑問を少しでも解消していただくために、今回「相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ」というシリーズをお届けします。全10回にわたり、相続準備の重要性や具体的な対策について、わかりやすくご紹介していきます。

相続の準備は、家族の絆を深め、将来の安心を確保するための大切なステップです。各回では、実際の事例を交えながら、実践的なアドバイスや役立つ情報をお伝えしていきます。

それでは、第1回目から始まるこのシリーズをお楽しみいただき、皆さんの相続準備に少しでもお役立ていただければ幸いです。

相続の準備は、家族の絆を深めるための大切なステップです。その一環として、遺言書を作成することの重要性について考えてみましょう。ここでは、遺言書を作成した場合としなかった場合の違いを具体的な事例を交えてご紹介します。

遺言書を作成しない場合のデメリット

ある日、田中さん(仮名)は父親の急逝に直面しました。父親は遺言書を作成していなかったため、相続手続きに入ると驚くべき事実が発覚しました。田中さんには知られていなかった前妻の子供が存在していたのです。この事実により、田中さん一家は次のような問題に直面しました。

  1. 手続きの複雑さ:法定相続人が増えたことで、相続手続きが非常に複雑になりました。

  2. 家族間の意見の食い違い:遺言書がないため、遺産分割についての意見が対立し、家族間の関係が悪化しました。

  3. 感情のぶつかり合い:突然現れた前妻の子供との話し合いで、感情的な対立が生じ、家族間の絆が揺らぎました。

遺言書を作成した場合のメリット

一方で、佐藤さん(仮名)のケースでは、両親が生前に遺言書を作成していました。この事前準備がどのようなメリットをもたらしたか見てみましょう。

  1. 手続きの簡便化:遺言書により、両親の意向が明確に記載されていたため、相続手続きがスムーズに進みました。

  2. 家族の協力強化:両親の意向が明確に示されていたため、家族間での意見の食い違いが少なく、協力して手続きを進めることができました。

  3. 感情的安心:前妻の子供の存在も遺言書に記載されており、全員がその事実を知っていたため、感情的な衝突を未然に防ぐことができました。

遺言書の作成手順

遺言書を作成する際の手順を簡単にご紹介します。

  1. 財産の把握:所有する全ての財産をリスト化します。

  2. 相続人の確認:法定相続人を確認し、必要に応じて家族全員に周知します。

  3. 遺産分割の希望を記載:各財産の分配方法を明確に記載します。

  4. 公正証書遺言の作成:公証人の前で遺言書を作成し、法的効力を持たせます。

  5. 定期的な見直し:状況の変化に応じて遺言書を見直し、更新します。

  6. 家族への周知:遺言書の存在と内容を家族に伝え、理解を得ます。

まとめ

相続の準備は、家族の絆を深める重要な機会です。特に、遺言書を作成することで、手続きが簡便化され、家族間の協力を強化することができます。生前にしっかりと準備を進め、家族で話し合いを行うことで、相続に対する不安を軽減し、安心してその時を迎えることができるでしょう。

相続準備に関して不安や疑問がある方は、ぜひ相続コンサルタントや専門家に相談してみてください。プロのアドバイスを受けることで、より安心して家族の未来に備えることができます。家族の絆を大切にしながら、安心して未来に備えましょう。

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