アルビレックス新潟1-0川崎フロンターレ　〜真価を見出した左SB〜　

暖かい日差しが降り注ぐビッグスワンで行われたJ2王者新潟対ここ数年のJ1王者と言って差し支えない川崎の一戦。

新潟は高木と堀米、千葉の主力3名が怪我で出れず。
川崎も怪我人続出でスタメンに苦労。
お互いけが人がいるなかで、結果的には新潟の方が影響を見せずに戦うことができた。

新潟は昨シーズンから「誰が出ても問題ないチーム作り」をしており、メンバーが変わる危機を乗り越えて昇格してきた。
しかし、その中でも左SBは堀米が絶対的レギュラーとして君臨し、時折出る渡邊泰基は悪くないパフォーマンスをするものの、堀米と比べると物足りなさを感じる試合が多々あった。

前節札幌戦で堀米の怪我によりJ1デビューした渡邊泰基。札幌のコンビネーションも相まって、守備面でとても苦労していた。

そして、迎える川崎戦。マッチアップするのはJ1屈指のアタッカー家長とワールドカップに出場した山根。
正直言って、このマッチアップはかなりやられると想定していた。
しかし、想定を覆し、新潟の左SBは川崎の侵入を防ぎ、見事なディフェンスをしてみせた。

泰基だけではないが、新潟は川崎のボール回しに対して、簡単に突っ込まずに、ディレイをして、パスの受け手にプレッシングをした。ディレイするところ、ボールにアタックするところの判断が素晴らしく、川崎に多くの攻撃を許すものの、ゴール前に決定的なパスを送らせることを防いだ。
前節に比べるとペナ内での被シュートは少なくなったし、簡単に人を侵入させなかった。

その中でも泰基はうまく守った。その上、先制点に繋がるボール奪取にも貢献。あの高い位置でボールにアタックした判断も良かったし、家長からボールを奪って得点したことも、川崎にダメージを与えただろう。

誰が出てもパフォーマンスが変わらないと言われる新潟の中でも穴と思われてた両SBの控えポジション。
泰基は見事な仕事をした。
次は、同じく新潟生え抜きの右SBにも期待したいし、期待している。