見出し画像

生田絵梨花 活躍記事 Ⅱ(続き)

生田絵梨花卒業後の活躍について色々載せてみます。

【下記はRealSoundの評価】同意見です。

生田は、感情を表情に乗せて伝えることが上手い女優であり、等身大の役になればなるほど自然にそれを見せてくる。
『PICU』で日本を代表する演技派女優の大竹しのぶと共演したことは大きな経験となったはず。

今後もミュージカルではヒロインとして歌い上げ、ドラマでは高畑や上白石姉妹のように親しみのある名女優になっていくだろう。

又別な方は、
演技も歌もMCもできるので、業界内ではオールラウンダーとして評価されていますよ」(テレビ局関係者)。


【筆者のコメント】

舞台や音楽や映像の撮影(準備も大変)を同時できる、『多才なオールラウンダーであり、同時並行でこなせる鉄人です。』
彼女は自らを10人の人格が同居していると言ってますが、10個のCPUを搭載した並列処理の出来る強力なポータブルコンピュータに見えます。



前半の記事


5.生田絵梨花「どれが本当の姿か分からない女優になりたい」乃木坂卒業後初の女優業で“魔性の女”

スポーツ報知 2022年1月19日


昨年末に乃木坂46を卒業した生田絵梨花(24)が公開中の映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」(長澤まさみ主演、田中亮監督)で「魔性の女」を演じ、女優として新たな一歩を踏み出した。米歌手アリアナ・グランデ(28)を参考に役作り。アイドル時代の清楚(せいそ)なイメージを一新する小悪魔的な役柄を演じた生田は「コンフィデンスマンのように、どれが本当の姿か分からない女優になりたい」と瞳を輝かせた。(有野 博幸)

 露出度高めのセクシー衣装で魔性の女になりきった。生田は「卒業後の一発目でこの振り切り方ができて良かった。イメージを打ち破って、新しい扉を開けちゃいましたね」と満足そうに笑う。

 演じた畠山麗奈はスペイン人の元マフィア、ジェラール・ゴンザレス(城田優)の内縁の妻。役作りに試行錯誤しながら「やるからには思いっきり楽しみたい」と心を決めた。「香水を使って自分の気持ちを盛り上げたり、メイクも濃いめ。アリアナ・グランデをイメージして話す時に手を動かしたり、脚を組んだり。富裕層のドキュメンタリーを見て自信に満ちた話し方、鋭い目付き、きれいな所作も勉強しました」

 外見だけでなく、内面も掘り下げて入念に役作りに取り組んだ。「強い人というだけでなく、強さの裏に背負っているものがある。だから、すごくやりがいを感じました」。栃木弁と英語のセリフもあり、語学の練習も。ダンサーという設定のため、1週間ほどベリーダンスのレッスンを受けて、セクシーな身のこなしも習得した。

 テレビシリーズから「コンフィデンスマン」シリーズの大ファンだった。「観客として映画の続編を楽しみにしていたら出演オファーをいただいて、驚いたし、最高に幸せです」。長澤をはじめ、共演者ともすぐに打ち解け、「休憩時間でも、みんなで五十嵐さん(小手伸也)をいじったり、ゲームをやったり、和気あいあいとしていましたね」

 作品に参加して、シリーズの人気の理由に気が付いた。「とにかく信じちゃうし、ダマされる。撮影中も『ダマしてるのか、ダマされているのか、どっち?』と迷うことがあった」。監督からは「すべてのシーンが本物だと思って演じてください」と指示され、「出演者が本気でやっているから、見る側も本気でダマされる。それが、この作品の魅力」と納得した。

 役柄の畠山麗奈として「堂々としていないといけない」と心掛けたことで「性格まで変わりました。普段は緊張するタイプですが、社交的にみなさんに話しかけることができました」。ミュージカルなど舞台では実績を残しているが、映像はほぼ未知の世界。今回、キャスト、スタッフが一体となって作品を作り上げる映画の現場を経験し、「映像の仕事でも面白がっていただけるように頑張りたい」と気を引き締めた。

 昨年大みそかのNHK紅白歌合戦では、ピアノを弾きながら大粒の涙を流し、10年間のアイドル生活に別れを告げた。年が明けて、新たな所属事務所も決まり「仲間と離れて寂しい気持ちと、新しい世界に進んでいくワクワクがある。コンフィデンスマンみたいに、どれが本当の姿か分からない女優になりたい」と理想を明かした。

 プライベートの充実も今年の目標の一つ。「趣味を見つけたい。趣味があれば、『そのために仕事を頑張ろう』というモチベーションにもなりそう」。候補として考えているのはタイ料理だ。以前は料理が苦手なことで知られていたが、「最近、焼いたり、ゆでたりはできるようになりました。今年はガパオライス、トムヤムクンにチャレンジしたい」と宣言した。



【参考:まとめ】




6.生田絵梨花、『PICU』で光る“等身大”の演技 乃木坂46から親しみのある名女優に?

Real Sound 文=本 手 2022.12.05

生田絵梨花は、乃木坂46卒業後も、歌に舞台と強みを活かした活動をしてきたのと同時に、ここ数クールは『オールドルーキー』(TBS系)、『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系/以下『PICU』)、そして映画『Dr.コトー診療所』への出演を控え、演技での活躍が目立っている。
そこで、現在放送中の『PICU』での活躍を軸に、女優としての生田絵梨花の魅力を掘り下げてみたい。

 『PICU』は、北海道を舞台に、新設された小児専門のICU(集中治療室)での主人公たちの奮闘を描く医療ドラマ。生田演じる涌井桃子は、主人公の小児科医・志子田武四郎(吉沢亮)の同級生で幼なじみでバスガイドを務めている。武四郎を女手一つで育ててきた母・南(大竹しのぶ)も同じバス会社で働いており、武四郎の家にやってきては茶飲み話で盛り上がるほど仲良しだ。武四郎が幼い頃からずっと思いを寄せるマドンナ的存在だが、彼女はまったく意識していなかった。

桃子は初回に妊婦として登場し、南は武四郎に「かっこつけている間に他の男に取られた」と後悔するほど。親しみやすく明るい等身大の女性を演じている。

 生田は、乃木坂1期生として初期からグループの最前線で活躍する一方、得意のピアノと歌でミュージカル女優として実績を残してきた。
ミュージカルでは『リボンの騎士』のサファイアや、『ロミオ&ジュリエット』のジュリエット、『レ・ミゼラブル』のコゼットなど、数々のミュージカルに出演。どの役でも共通しているのが、「明るく健気で心優しく芯も強い」性格だ。
そうした人物の繊細な胸の内を美しい歌声で訴えてくるのだから、生田の舞台での演技は心に響く。

また、2015年に出演したドラマ『残念な夫。』(フジテレビ系)では、ピアニストを夢みる女子高校生という自身のキャラが活かされた役を演じ、2021年にドラマ『イチケイのカラス』(フジテレビ系)にバレリーナ役でゲスト出演。10年のブランクをものともせず、完璧に仕上げてきた「白鳥の湖」の美しい姿、青春時代の無邪気な笑顔、プレッシャーに負けないよう踏ん張るも溢れ出てしまう涙、叶わなかった初恋を思い出す切ない表情など、自然な感情を無理せず表現していく演技だった。


グループ卒業後に初出演したドラマ『ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○ 』(フジテレビ系)では就活中に性的被害を受けた女子大生役を演じ、今作でも言葉に言い表せない悔しさを表情で見せていく演技を見せる。
一方、グループ在籍時に撮影した映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』では男性を惑わすセクシーな小悪魔役、主演を務めた『世にも奇妙な物語’22 夏の特別編』(フジテレビ系)の『メロディに乗せて』では、脳内に流れる音楽に合わせた行動をとらないと脳が異常反応を起こしまうOL役など様々な演技で芸達者ぶりを発揮する。

 しかし、卒業後ドラマ初レギュラーとなった『オールドルーキー』では、元プロサッカー選手の妻・新町果奈子の妹でグルメライター・糸山留美を演じ、果奈子が本音を吐き出せる相談相手として頼りになる脇役を演じた。
正直なところ、生田の実績なら、同じ乃木坂46卒業生の白石麻衣や西野七瀬のように、ヒロインのポジションで初出演でもおかしくない。

ただ、最初の作品のインパクトが強いと、演じたキャラのイメージが付いてしまう可能性が大きく、女優として様々な役を演じていくなら色を付けないことは賢明な選択と言える。

これまでの“ミュージカル女優”という華を脱ぎ捨て、等身大女優としての地道な歩みが『PICU』という繊細な作品に生田が溶け込むことができた理由だろう。

これはミュージカル出身の高畑充希や上白石萌歌、上白石萌音の歩みと通じるところがある。

『PICU』は優しいドラマだが、命が関わる非常に辛いドラマでもある、そこで生田はいかに“平常な人”を演じるか。このドラマの一つの肝は、武四郎と南の親子の関係だ。よくある親子と一緒で、親子だからこそぶっきらぼうで、変に心配させたくないし、恥ずかしいから弱音を見せたくない、もしくは本音を見たくないというのもあるだろう。
ただ根底には幼少期に父親を亡くし、女手一つで息子を育て上げた母親と、そんな苦労を見てきた武四郎は母親を安心させるため医師を志した。
しかも2人暮らし、見えない愛情が深い絆で結ばれている。

この親子関係の間に、桃子は親戚のように自然と溶け込んでいる。武四郎の家にいて、武四郎が帰ってくると「おかえりー」と言える自然さ。それだけ近い関係だからこそ、母親に本音が言えないように、桃子に告白できなかったのだろうか。南にとっては娘のような存在で、唯一心が許せる親友だ。親友というのもまた、本音は照れ臭くて隠したいものだが、相手の気持ちを察して心配する思いは親子以上。そうした関係性を生田は自然に演じていく。

 武四郎は医師なのに母の癌に気づかなかったことに後悔し、医師だからこそ未来が分かってしまう。仕事のことで頭がいっぱいで、母親にまで気が回らなかった。そして、南は息子に気を遣わせたくなかった。桃子は両方の思いが分かるから自然と涙が溢れ、南の病気のことを知って「武ちゃんのお母さんだけどさ、それだけじゃないから、南ちゃんは南ちゃんだから。なんかあったらすぐ連絡して」と心配の感情を必死に柔らかい表情にして声をかける。そして南が「なんでうちにお嫁にきてくれなかったんだろう、こんな素敵な娘さん」と言うと、涙をこらえて「バカ言いなさんな」と、照れなど様々な感情が詰まった表情を見せる。

 この1シーンだけでも、かけがえのない関係性を視聴者に感じさせる名演技を見せる。元々、表情や眼差しで感情を伝える演技が上手だが、人を丁寧に描く今作だからこそ、生田の魅力が十二分に引き出されているのかもしれない。もしかしたら、生田自身がドイツ生まれのお嬢様育ちで、演技ではなく人として滲み出る心の余裕が、桃子の“いい人感”を自然と醸しているのかもしれない。
それだけに、“妊婦役”ということが引っかかる。武四郎は、母の病気のように、桃子の妊娠も気付くのが遅かったが、そうした武四郎の後悔を強調する為のものなのか? 本当に観ていてやるせない気持ちにさせるが、今後、この桃子の妊娠もPICUと絡んできてしまうのだろうか。

生田は、感情を表情に乗せて伝えることが上手い女優であり、等身大の役になればなるほど自然にそれを見せてくる。『PICU』で日本を代表する演技派女優の大竹しのぶと共演したことは大きな経験となったはず。

今後もミュージカルではヒロインとして歌い上げ、ドラマでは高畑や上白石姉妹のように親しみのある名女優になっていくだろう。




7.生田絵梨花、ドラマ「PICU」で吉沢亮の幼なじみ役「信念を育てていきたい」

映画ナタリー編集部

生田絵梨花が、フジテレビ系月9ドラマ「PICU 小児集中治療室」にレギュラー出演する。


本作は小児科医の志子田武四郎が、どんな子供でも受け入れられるPICU(小児専門の集中治療室)を作るため、そして1秒でも早く搬送できる医療用ジェット機の運用を実現するために奔走するメディカルヒューマンドラマ。吉沢亮が武四郎、安田顕が武四郎を導く植野元に扮する。

生田はマドンナ的存在のバスガイド・涌井桃子を演じる。武四郎とは家族のような関係の幼なじみで、彼は幼い頃から桃子に思いを寄せているが、奥手で小心者なため告白のチャンスを逃し続けている。

生田は「多くの作品を通じていろいろな表情や感情の層をお持ちの方だと思っていたので、今回この作品でご一緒できるのがとてもうれしいです」と吉沢との初共演を喜ぶ。そして「仲間として、女性として、人の温もりや愛しさにしっかり触れながら、桃子の信念を育てていきたいです」と心境を明かした。

「PICU 小児集中治療室」は10月にスタート。倉光泰子が脚本を手がけ、平野眞が演出を担当する。

PICU 小児集中治療室

フジテレビ系 2022年10月スタート 毎週月曜 21:00~21:54

生田絵梨花 コメント

台本を読んだ感想
命の尊さを改めて感じる作品だと思いました。他人事でも非日常でもなく、実際起こり得ることかもしれないと身近に考えさせられました。

吉沢亮との共演について
多くの作品を通じていろいろな表情や感情の層をお持ちの方だと思っていたので、今回この作品でご一緒できるのがとてもうれしいです。まだ緊張していますが、同じ時間を共有する中で幼なじみとしての関係性を築いていけたらと思います。

意気込み
過去に何度か月9にゲスト出演させていただいた時も背筋が伸びるような感覚でしたが、今回レギュラー出演ということで身が引き締まる思いです。毎話皆さまとの対話を重ねて成長できるよう、尽力します。

役作りで意識していること
桃子の境遇には初挑戦のことがあるので、もしそうなったらという事に頭を巡らせる日々です。仲間として、女性として、人の温もりや愛しさにしっかり触れながら、桃子の信念を育てていきたいです。

金城綾香(プロデューサー)コメント

今回のキャスティングは、全て“吉沢亮さんのお隣に立った時にどう見えるか”というポイントを大切にしてきました。

生田絵梨花さんは可憐で愛くるしい一面と同時に、実は芯の強さをお持ちの方だと思っています。武四郎が片想いする桃子は、ただ可愛いとか、ただ優しいという女性ではありません。本人が強い訳ではないけれど、誰かを守ることができる人だと思っています。

生田さんなら、そんな桃子を魅力的に演じていただけると思っています。
武四郎にとって一番大切な女の子を生田さんに演じていただけてとても嬉しいです。


【筆者のコメント】

生田絵梨花が演じたPICUの桃子は、桃子そのものに見えた事は間違いない。
金城綾香プロデューサーの慧眼と言うしかない。

多分この手の役柄が今後生田絵梨花にキャスティングされるのは間違いない。

PICUがきっかけで大竹しのぶさんに可愛がられて、舞台『GYPSY』で長期間しかも地方を廻ってより生田絵梨花を深く理解してもらえれば、沼に嵌る様に気に入ってもらえると思います。ストイックに努力するが、それをひけらかさないので、特に大御所には気に入られる。松尾スズキさんとか武部聡志とか森公美子さんとか・・・


【おまけ】


■乃木坂46卒業生、なぜ舞台・ドラマ出演作が途切れない? 土台となった『プリンシパル』


生田絵梨花や白石麻衣、西野七瀬など、乃木坂46を卒業したメンバーの俳優としての躍進が著しい。そう言い切れるのは、新たな出演作が絶えず発表され続けているからだ。

 9月4日に最終回を迎えたドラマ『オールドルーキー』(TBS系)に出演していた生田は、10月にスタートするドラマ『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系)で主演の吉沢亮の幼なじみ役を演じる。
ほかにも西野の『連続ドラマW シャイロックの子供たち』(WOWOW)、深川麻衣の『サワコ ~それは、果てなき復讐』(BS-TBS)、伊藤万理華の『旅するサンドイッチ』(テレビ東京系)、松村沙友理の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(ABCテレビ・テレビ朝日)、堀未央奈の『祈りのカルテ~研修医の謎解き診察記録~』(日本テレビ系)、『しもべえ 特別版』(NHK BSプレミアム)、北野日奈子の『少年のアビス』(MBS)というように、9月〜10月だけでもこれだけの連続/単発ドラマが新たにオンエアとなっていく。そのほとんどが主演もしくはヒロイン級の役だ。

さらに舞台にまで視野を広げると、現在全国を巡演している桜井玲香が主演の『DOROTHY~オズの魔法使い~』、同じく現在上演中の舞台『夏の夜の夢』に出演の生駒里奈、三谷幸喜作・演出で11月から上演のシス・カンパニー公演『ショウ・マスト・ゴー・オン』に井上小百合が出演というように、枚挙にいとまがない。
 先述した面々に共通しているのは、乃木坂46に1期生・2期生として加入したメンバーであること。そんな彼女たちがグループで早くに経験したのが舞台『16人のプリンシパル』だった。『プリンシパル』は、観客に対して自己PRを行う一幕のオーディション、観客の投票により出演者が決まる二幕のミュージカルで構成されたキャスティング参加型演劇。乃木坂46自体の初お披露目時、秋元康が今後の方針として話していたのがこの『プリンシパル』の叩き台と言えるものだった。当時、AKB48の公式ライバルとしてデビューした乃木坂46にとっての選抜総選挙というキャッチーな触れ込みだ。

 2015年公開のドキュメンタリー映画『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』には、プレッシャーに耐えかねた生駒が会見中に舞台をはけてしまう様子やゲネプロ公演で二幕に選ばれなかった松村と生駒が言い争う場面が生々しく収録されている。ファンもしくは関係者から選定されるという現実に直面し自己嫌悪/人間不信に陥る松村を例に、メンバーにとって『プリンシパル』はつらい日々だったかもしれないが、ほかメンバーと比べられることで生まれる自己プロデュース能力や忍耐力を身につけた貴重な期間だったとも言える。『プリンシパル』の経験がそのまま演技力に結びついているとは言い難いが、少なからず自信や夢といった精神面における成長には繋がっている。

 1期生・2期生を主体とした『プリンシパル』シリーズは、『16人のプリンシパル deux』『16人のプリンシパル trois』と続いていくが、そこですでに俳優としての実力を遺憾無く発揮していたのが生田だった。人気投票と化していた1作目から演じたい役に立候補するシステムに変更された『deux』からは“10役制覇”という概念が生まれ、生田だけでなく、西野や白石、深川、井上、若月佑美がこの10役制覇を成し遂げている。『trois』の脚本・演出を担当していたのは福田雄一。後に若月は“福田組”の一員として、『今日から俺は!!』(日本テレビ系)シリーズに出演することとなる。

 乃木坂46にはほかにも伊藤万理華の代表作『まりっか’17』を生んだ著名な映像監督が多く制作を担当する「個人PV」、西野が主演の一人を務めたドラマ『初森ベマーズ』(テレビ東京)、映画『あさひなぐ』といった多くの映像コンテンツがある。ただ、それらは言い換えれば「アイドル映画」「アイドル舞台」として観られている事実もある。重要なのはそこをきっかけに、いかにして“外仕事”を掴むかだ。

『プリンシパル』の時点から俳優としての実力が認められていた生田は、グループ在籍時から『レ・ミゼラブル』や『ロミオ&ジュリエット』といった本格ミュージカルに出演。多忙の中、乃木坂46としての活動もこなす生田をメンバーやファンは“鉄人”と呼ぶほどだった。フィールドは違えど、白石や西野も乃木坂46の活動と並行して早くから俳優デビューをしていたメンバー。始めのうちはアイドル扱いされるのは当然であり、そこから評価される演技や役柄に到達するまでひたすら作品を積み重ねていくしかない。2023年に全世界独占配信されるNetflix映画『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』のヒロインを演じる白石、映画『恋は光』でヒロインの一人として好演を見せた西野を“アイドル俳優”として揶揄する者はもういないだろう。
 『プリンシパル』シリーズの歴史は乃木坂46の5期生から、一旦その幕は閉ざされたままとなっている。だが、『3人のプリンシパル』として舞台を経験した3期生からはすでに俳優として目覚ましい活躍を見せているメンバーが多くいる。もうすぐオンエアとなる朝ドラ『舞いあがれ!』(NHK総合)でヒロイン・福原遥の幼なじみ役を演じる山下美月、2023年2月より上演の舞台『キングダム』に出演する梅澤美波がその好例だ。乃木坂46出身のメンバーが新作の映画やドラマに多く名を連ねるといった今の状況は、この先も長く続いていきそうだ。


終わり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?