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日本が選択する時期 『全日空システム障害』と『NTT東西の通信障害』を国民が許容できるかどうか?が今後の日本経済の活性化に大きく関わって来る。

海外ではよくある話が日本では大きく報道される。
日本の強みとして『品質に対して厳しい社会』を生み出してきたが、逆に言うとグルーバル化の時代には品質よりスピードが重要になる。

Windowsの成功は『市場占有率の拡大>>>>品質』の思想が根強く浸透しており、利用者も世間もそれを受け入れてきた。
ある時期は毎日のようにアップグレードと称した障害改善(パッチ)が通知されていたのに従順に従って来た。
でも同じ人が、日本企業には厳しいのは何故なんだ??

世界に出て行き市場占有率を上げる事が『グローバル化』と言うのだけれど、それを実現するにはスピード重視な社会に変わらねばならない。その代償として品質はそこそこと言う社会。

あなたはどっちを選びますか?



1.全日空システム障害で「大混乱」する「日本の事情」 フランスなら「ニュースにもならない」(西村カリン)

JCASTテレビウォッチ 2023年04月04日


「大規模なシステム障害が春休みシーズンを直撃しました。全日空の国内線のシステムに不具合が生じ、全国の空港で大混乱となりました」と西岡孝洋アナが切り出した。4日(2023年4月)の「めざまし8」がトップで伝えたのは、新年度最初の月曜日に起きた大混乱のニュースだ。
システム不具合が発生したのは、3日午後2時10分ごろ。航空券の予約や販売・搭乗手続きができない状態になり、約1時間後に代わりのシステムで搭乗手続きは再開したものの、羽田空港を発着する便を中心に55便が欠航。およそ6700人に影響が及んだ。
立岩陽一郎「アメリカにいた時はしょっちゅうでしたよ」
MCの谷原章介「実は今も空港では混乱が続いているそうなんです。羽田空港には良幸さんがいます。良幸さん!」
情報キャスターの田中良幸はシステム障害から一夜明けた羽田空港第2ターミナルに立ちリポートした。

田中「今見えているカウンターで手続きをしている方々が、まさに今回のシステム障害によって影響を受けた方たちなんです。というのも、このカウンターは普通のカウンターではなく、今回のシステム障害による欠航便専用に設けたものなんです。今は10人ほどですが、午前6時半ころに我々が来た時には、40人以上の方が列を作っていました」
不具合はなぜ起きたのか。航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏は「可能性として、4月から1本化された『オンラインチェックイン』が影響しているのではないか」と指摘。
また、ITジャーナリストの三上洋氏は「年度初めは新しいシステムが導入されることが多く障害が起こりやすい。現在は2000年代後半から2010年代の航空システムが多く、これから刷新していくが、こうした時期は障害が多くなる傾向がある」と話したそうだ。

谷原「海外だとこういう混乱はよくあることなんでしょうか」

立岩陽一郎(ジャーナリスト)「私がアメリカにいた時はしょっちゅうでしたよ。数時間待たされてカウンターに詰め寄ったことがあるんですけど、アメリカ人は誰も怒ってないんですよ。で、『あんまり怒ると警察呼びますよ』って言われて、『えー!?』ってなった。
会社はちゃんとやって欲しいけど、『トラブルは起きるんだ』ということは我々としても認識した方がいいですよね」

西村カリン(ラジオ・フランス特派員)「フランスでは毎日トラブルがいっぱい起きているからニュースにもならない。日本は基本的に完璧なサービスが提供されている国だから何か起きた時にニュースになる。
客側はトラブルの可能性も頭に入れた方が良いと思うが、外国人として完璧な日本が好きです」
(ピノコ)


2.NTT東西の通信障害、「重大事故の可能性高い」=松本総務相

リクルート 2023年4月4日

松本剛明総務相は4日の閣議後会見で、NTT東日本・西日本の光回線を使ったインターネット接続サービスで3日に発生した通信障害について「重大な事故に該当する可能性が高い」との見方を示した。写真は、NTTのロゴ。2020年9月29日に都内で撮影。(2023年 ロイター/Issei Kato)
[東京 4日 ロイター] - 松本剛明総務相は4日の閣議後会見で、NTT東日本・西日本の光回線を使ったインターネット接続サービスで3日に発生した通信障害について、両社からの報告を踏まえると「重大な事故に該当する可能性が高い」との見方を示した。
松本総務相は、通信障害は3日午前7時10分ごろから約3時間、最大で44万6000回線に影響が出たと説明し、「国民生活と社会経済活動の重要なインフラとなっている通信サービスで大規模な通信障害が発生したことは甚だ遺憾だ」と述べた。今後、さらに詳細な報告を両社に求め、報告を踏まえて関係法令に基づいて対応していくとした。


【筆者のコメント】

システムは人間が作っている限り、バグは無くならない。システムが次のビジネスや外的環境に沿って改修・アップグレードして行かざるを得ないとしたら、障害は無くならない。

この30年の日本経済の停滞の一つは、世界のビジネススピードに合致していなかった事も大きな要因。
その観点で我々も変わらねばならない。

一方、もう一つの選択肢は、品質も一つの強みとして世界で戦うには、働き方改革とやらは品質向上に逆行する。働き方改革は、労働者にとってのメリットだけれど、コストが高くなり商品提供までの時間も長くなる。
そういう社会が良ければ、グローバル化に対応できる企業は限られてくる。
つまり、コストがバカ高いが品質は超高い社会。


NTTも全日空も役所にまで攻め立てられるから、早急に原因を追究して復旧しなければいけないが、それが出来る人員は限られ高度なスキルを持ち合わせた人員が大量に必要となる。
会社の中にいたとしても、常時そういう高いスキルを持った人員を保守で張り付けているわけにはいかない。下請けも含めて、高いスキルを持った人は違う仕事(高度な開発作業)に関わっている事が多い。

納入条件として、トラブル時の対応は月間保守料の範囲内だとすると、多分コスト割れになってしまうので、今までの日本では高度スキルの人こそがサービス残業となる構造に陥っている。
それ以上にくだらないが30分おきに「まだ治らないか?」と経営者から矢の催促が来るだろうから、それへの対応・書類作成とか肝心のシステムを直す事に関われないのは、スキルがいまいちの中間管理職者。もちろんサービス残業。

表面=建前を繕う為にどれだけ目に見えないコストが掛かって来るかだが、それはコスト費用は表面化しない。サービス残業か又は下請け企業自体の無償奉仕や技術者のサービス残業となっている。
そういう高度なスキルを持った技術者こそ「時間だから帰ります」と帰宅させるべきなんじゃないかと思うが、政府からと言うか国全体からの圧力をかけられ、悪くすればそういう『働き者で高度なスキルを持った技術者が責任をと取らされてしまう』のであれば、グローバル化に向けたチャレンジする意欲が組織と言うか国全体から奪われてしまいます。今の日本の現場はそうなっています。

あなたは、どちらを選びますか?


終わり

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