日本が選択する時期 『全日空システム障害』と『NTT東西の通信障害』を国民が許容できるかどうか?が今後の日本経済の活性化に大きく関わって来る。
海外ではよくある話が日本では大きく報道される。
日本の強みとして『品質に対して厳しい社会』を生み出してきたが、逆に言うとグルーバル化の時代には品質よりスピードが重要になる。
Windowsの成功は『市場占有率の拡大>>>>品質』の思想が根強く浸透しており、利用者も世間もそれを受け入れてきた。
ある時期は毎日のようにアップグレードと称した障害改善(パッチ)が通知されていたのに従順に従って来た。
でも同じ人が、日本企業には厳しいのは何故なんだ??
世界に出て行き市場占有率を上げる事が『グローバル化』と言うのだけれど、それを実現するにはスピード重視な社会に変わらねばならない。その代償として品質はそこそこと言う社会。
あなたはどっちを選びますか?
1.全日空システム障害で「大混乱」する「日本の事情」 フランスなら「ニュースにもならない」(西村カリン)
JCASTテレビウォッチ 2023年04月04日
2.NTT東西の通信障害、「重大事故の可能性高い」=松本総務相
リクルート 2023年4月4日
【筆者のコメント】
システムは人間が作っている限り、バグは無くならない。システムが次のビジネスや外的環境に沿って改修・アップグレードして行かざるを得ないとしたら、障害は無くならない。
この30年の日本経済の停滞の一つは、世界のビジネススピードに合致していなかった事も大きな要因。
その観点で我々も変わらねばならない。
一方、もう一つの選択肢は、品質も一つの強みとして世界で戦うには、働き方改革とやらは品質向上に逆行する。働き方改革は、労働者にとってのメリットだけれど、コストが高くなり商品提供までの時間も長くなる。
そういう社会が良ければ、グローバル化に対応できる企業は限られてくる。
つまり、コストがバカ高いが品質は超高い社会。
NTTも全日空も役所にまで攻め立てられるから、早急に原因を追究して復旧しなければいけないが、それが出来る人員は限られ高度なスキルを持ち合わせた人員が大量に必要となる。
会社の中にいたとしても、常時そういう高いスキルを持った人員を保守で張り付けているわけにはいかない。下請けも含めて、高いスキルを持った人は違う仕事(高度な開発作業)に関わっている事が多い。
納入条件として、トラブル時の対応は月間保守料の範囲内だとすると、多分コスト割れになってしまうので、今までの日本では高度スキルの人こそがサービス残業となる構造に陥っている。
それ以上にくだらないが30分おきに「まだ治らないか?」と経営者から矢の催促が来るだろうから、それへの対応・書類作成とか肝心のシステムを直す事に関われないのは、スキルがいまいちの中間管理職者。もちろんサービス残業。
表面=建前を繕う為にどれだけ目に見えないコストが掛かって来るかだが、それはコスト費用は表面化しない。サービス残業か又は下請け企業自体の無償奉仕や技術者のサービス残業となっている。
そういう高度なスキルを持った技術者こそ「時間だから帰ります」と帰宅させるべきなんじゃないかと思うが、政府からと言うか国全体からの圧力をかけられ、悪くすればそういう『働き者で高度なスキルを持った技術者が責任をと取らされてしまう』のであれば、グローバル化に向けたチャレンジする意欲が組織と言うか国全体から奪われてしまいます。今の日本の現場はそうなっています。
あなたは、どちらを選びますか?
終わり
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