【経営事典②】戦略とは(後編)
こんばんは、独立診断士を目指す30代、
そうきちです。
今回は、「戦略」について後編です。
前編では、戦略のレイヤーについて確認し、
最終的に『企業構想』というオリジナル用語を
創ってしまいました。
後編では、独立診断士となるための自分の戦略、
及び実際の企業の戦略を紹介したいと思います。
前編の要約
戦略は以下のレイヤーに分類できる。
企業構想(独自用語)
・企業パーパスを実現するための構想、
方針、計画企業戦略
・新規事業の参入や既存企業の撤退の決定、
経営資源の配分などを決める戦略
(目的は利益の獲得)事業戦略
・各事業での具体的な事業活動を行う
ための戦略
(目的は利益の獲得)機能戦略
・各機能の生産性を高めるための戦略
(目的は利益の獲得)
1.自分に当てはめる
中小企業診断士として独立するということは、
自らが経営者になるということです。
社員が自分一人の法人でも、個人事業主でも
経営者であることは変わりありません。
顧客である中小企業の経営戦略を考える一方で、
自らが経営者として戦略を立て、実行する
必要があります。
まだ『企業構想』のレイヤーまでしか
考えられていませんが、
現時点の自分の戦略について図にしてみました。
自分が中小企業診断士として独立を目指す
目的(パーパス)は、
『ワクワクする仕事を通じて企業の成長に貢献し、
自分も成長する』ことです。
※『パーパス』については以下記事を参照ください
このパーパスを実現するために、
以下の①~③のステップで進めたいと
思っています。
①noteでの発信
・自分が興味のあることについて調べ、
考えを整理し発信する
・自分の考え方を知ってもらうことで
自分に興味を持ってもらう
・今後、仕事の依頼を受けた際に自己紹介
のかわりになる
②補助金申請、公的機関の診断士派遣業務等
の実務従事
・まずは、数をこなすことで経験を蓄積する
・自分ができる領域を広げる
・人とのつながりを得る
③経営者の「よき壁打ち相手」になる
・最終的に自分がやりたいこと
・企業と顧問契約を結んで経営についての
悩み事、相談事の壁打ち相手になる
①~③のステップとした理由は、
(当然ですが)中小企業診断士資格があるだけで
何の実績もない、何がしたいのか分からない
相手と顧問契約を結んで、経営に関する重大な
悩みを相談したい経営者はいないからです。
・自分の考え方を発信し、
「この人になら相談してみたい」
と思ってもらう。
・実務経験を積み、経営者からの相談に
対して的確なアドバイスができる。
これらができて、初めて③のステップに
進めると考えています。
自分のパーパス実現のための構想を
書いてみましたが、
診断士として独立するには継続的に
収益を得る基盤が必要となるため、
今後、利益の獲得するための戦略である
競争戦略についても考えていきたいと思います。
2.企業の戦略事例
自分の話はこれくらいにして、
実際の企業の戦略事例を見てみます。
未来工業の企業構想
"日本一社員が幸せな会社"という
キャッチフレーズが躍る企業があります。
岐阜県にある未来工業株式会社です。
事業内容としては、電気のスイッチや
コンセントの裏側に埋め込まれる
「スイッチボックス」等の
電設資材を製造しており
国内トップシェアを誇っています。
※2023年3月期
連結売上高 39,568百万円
連結経常利益 4,152百万円
連結自己資本比率 76.9%
同社は『常に考える』という経営理念を
中心として、以下「7つのエピソード」
に代表されるユニークな取り組みを
実施しています。
1.制服なし
2.全員、正社員
3.ホウレンソウを強制しない
4.残業原則ゼロ
5.おそらく日本一、休日が多い上場企業
6.5年に1度、全額会社負担で海外旅行
7.業務改善などの提案を出すと1件500円もらえる
いずれも、普通の企業から見ると
「突飛」とも思える取り組みですが、
これは、同社の創業時からの戦略に
基づくものです。
1965年、現社長である山田雅裕社長の父である
山田昭男氏が同社を創業した当時から、
「下請けではなく、メーカーとして勝負する」
「高額所得法人に名を連ねる」
というパーパスを設定し、
その実現のために、
「上位3%の真似ではなく、
残り97%がやっていないことをやる」
という戦略を実践し続けた結果、
超優良企業ともいえる同社の現在があるのです。
創業時から明確な『企業構想』を持ち、
実践を続けることの重要さを物語る
事例だと思います。
※未来工業の戦略については、
以下の記事を参考とさせていただきました
3.おわりに
今回は戦略をテーマに取り上げてみましたが、
多くの人がタイトルから想像されると思われる
差別化戦略、5F、3C、SWOTなどは
一切とりあげませんでした。
企業の戦略は、小手先のフレームワークに
当てはめてできるものではないと思うからです。
(以上のフレームを否定するものではないです)
企業パーパスを設定し、
それを実現するための構想を抱く
ことが重要だと考えています。
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