営業プロセス整備と見える化の取り組み
こんにちは。西野です。
テックタッチというSaaS企業で営業責任者をしています。
先日テックタッチに入社して、3か月でおこなったことをNoteにまとめてみました。
今回は、その中で触れた営業プロセスの整備と見える化について、どのような取り組みをしたか、ご紹介したいと思います。
<営業管理の仕組み>
私の入社以前から営業管理の仕組みとして、弊社は「Salesforceを活用して商談管理や顧客とのミーティングの結果を残す」というのを組織的に実施できていました。
この土台があるのはとても助かりましたし、私自身も営業担当者だった頃は入力忘れが正直多くあったので、しっかり入力する習慣がついているメンバーはとても素晴らしい(基礎能力高い)と思いました。
まずは、現状確認のためにSalesforceを使って過去の商談内容、平均商談期間/単価、失注受注理由、リードソース、商談フェーズのどこで失注になっているのか、などをレポートに出力して、確認しました。
営業情報が粒度のばらつきがあっても、一元管理されているのはとても重要ですね。メンバーに細かくヒアリングをしなくても、おおよその状況を掴むことができました。
Salesforceを中心に活用することで、特にその他のシステムなどは追加では導入していません。
<営業の商談に関する課題と対応策>
営業組織の中で、商談に関する課題の主要ポイントは以下でした。
1.導入検討の問い合わせ対応に追われている
ありがたいことにテックタッチはホームページから多くの問い合わせを頂いて商談を作ることができていました。
一方、自社でターゲットした顧客へのアプローチは、インサイドセールスが1名で問い合わせとターゲット企業アプローチの両方を行っている状況だったので、ターゲット企業の絞り込み(一旦100社程)とし、インサイドセールスのリソースも増やしながら、優先順位付けを行いました。
まずは会社としてのターゲット企業にリソースをなるべく投下するということを目指しました。
2.商談推進が属人化する可能性あり
営業組織のメンバー構成は、1年以上勤務している人が2名、3か月未満が2名という状況でした。1年以上活動しているメンバーは案件の勘所や進め方も確立されていましたが、入社間もないメンバーは、これからキャッチアップしていくという状況でした。
その後に新しい営業メンバーの採用も決まっていたので、全員がなるべく同じ商談の進め方や抑えるべきポイントを理解できるように、以下の図のような標準的な商談フェーズ(ステップ)の定義とそのフェーズに何をすべきか、を整理しました。
これにより、営業それぞれが商談の状況に応じて自身が今やるべきことを確認でき、また周りのメンバーも案件の状況を理解してサポートができるようになります。
また、この情報は受注率と組み合わせることにより、将来的には売上予測につなげることも可能になります。
3.Customer Success Teamの負荷が高くなっている
テックタッチのCustomer Success (以下CS)はコンサル企業出身者などの人材が在籍し、かつ営業よりも多くの人員を抱えてお客様のサポートを行っているチームです。
弊社のサービスの特性上、大手企業様との取引が多いので、しっかり継続的な効果を出して頂くために十分なリソースを準備するという会社のスタンスもここには大きく反映されています。
一方で、営業からCSへ引き渡す案件が重なった場合は、CS組織の負荷が高まります。未然にこういった状況へ対応するために、一定の商談フェーズに到達するとCSへSaleforceの商談情報をコミュニケーションツールのSlackで自動連携するという仕組みを導入しました。
商談が成立してCSへ引継ぎが行われる前の段階で商談の情報(お客様の課題、想定されるスケジュール、プロジェクトの準備状況など)をCSに共有することで、リスクに対する事前の対応や準備につなげることができました。
営業とCSの連携はSaaSビジネスの製品価値と同じくらい重要な要素なので、継続して様々な施策を行っています。
4.営業情報を全メンバーでリアルタイムに可視化できていない
せっかくメンバーがSalesforceへ情報をインプットしていても、アウトプットで活用ができていないとSalesforceの価値は半減すると思っています。
以下のダッシュボードを作成し、日々変わる営業情報を確認しながら、今後の数字の状況や商談の傾向を追っています。
(Salesforceダッシュボードイメージ)
(見ている情報例)
今年度商談パイプライン金額
各期間でどれくらいのパイプラインがあるか確認。中長期的に安定した結果を出すために主に来期以降の商談作成ができているかを見ています。今期作成案件
営業毎にどのようなソース(パートナー、イベント、問い合わせ、アウトバウンド、既存横展開など)で案件を作れているか確認。
新規案件を作れていないメンバーをサポートする新規商談
直近で作成された新規商談傾向を確認し、重要な案件に対してリソースを準備しておく失注商談:
案件が進まなかったものや、競合を選択された商談理由を把握し、営業チーム内での振り返り、製品部門へのフィードバックなど、失注情報は次につながる重要な情報として意識的に活用しています。
常に数字の状況は営業それぞれが数字の意識を高めるためにもとても重要ですので、営業ミーティングでもこのようなダッシュボードを使いコミュニケーションしています。
<今後>
以下を重点的に取り組んで行く予定です。
次回は、また1か月以内にテーマを考えて投稿させていただきます。
読んでいただいた方、ありがとうございました!!
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