見出し画像

UXリサーチを本格導入して約半年!フレキシブルな開発チームで"UXリサーチ"について考える。

こんにちは。
フリーランスを中心としたメンバー組成を行い、様々な新規事業開発の支援を行っている株式会社Lboseの小谷草志(こたに・そうし)です。


こちらは「UX Research Advent Calendar 2021」の21日目の記事です。

無い勇気を振り絞って、普段苦手なテキストで参戦するという暴挙に出てしまったので書きます。

もともと僕自身はマーケティングリサーチ畑だからなのかわかりませんが、そのくらいUXリサーチの面白さを感じてるのです。(ここポイント!)

僕らはこれまでもユーザー体験を重視して開発を行ってきましたが、約半年ほど前から本格的に体系的なUXリサーチを各プロジェクトの中で取り入れ始めました。

今回は、UXリサーチを取り入れ始めた今現時点で僕個人が感じている生な感想を書き留めたいと思います。



UXリサーチの具体的な取り入れ方

僕らは主に下記のような体制でプロジェクトを動かしています。

・1プロジェクトはPM含めた3-5人の開発チーム
・フリーランスや副業の方が中心のチーム構成
・プロジェクトの多くはゼロイチのtoB向けSaaSプロダクト
・月額制の伴走型開発
・ウォーターフォール型とアジャイル型のハイブリッド型手法

こういった体制に対してまずは下記3つから進めています。


①体系的な内部セミナーの実施
まずは、開発チームに関わる多くの人が体系的にUXリサーチのマインドや重要性・手法を知ってもらうことが重要!

そのためにUXリサーチの専門家をお招きして内部セミナーを実施してます。

内部の反響としてはとても大きく、これからも続けていきたいと思っています。


②具体的なプロジェクト内でUXリサーチャーさんとの壁打ち
セミナーで学ぶだけではなかなか血肉にならないものです。

ということで、実際に具体的なプロジェクトにUXリサーチャーの方に関わってもらいPMとの壁打ちを実施しています。

より具体的な課題感や悩み、どうやってどのような手法でUXリサーチを取り入れるかを壁打ちし、実行しています。


③開発フローの2段階でのユーザーインタビュー
UXリサーチ自体は守備範囲が広く、様々なフェーズで常に必要なものだと思っています。

ただ、最初から全てをうまくやろうとするのは難しい。。。

なので、現時点で我々のプロダクト開発チームとして重要になるであろう2つの段階。

ひとつは、「Figmaなどのデザインプロトタイプ」段階

もうひとつは、「動くプロトタイプができた」段階

の、ふたつのタイミングでクライアントの先にいるユーザーに対してインタビューをなるべく実施しています。



僕らの課題感と良かった所

僕らのようなフレキシブルな開発チームでUXリサーチを取り入れる中で感じていることとして、

《良かった所》

①プロダクト開発チームの共通言語ができてきた
僕らはこれまでもプロダクト開発チームとして、【ユーザーに価値提供ができるデジタルプロダクト】を作ることをずっと意識してきました。

そうすることが、クライアントの課題解決にもなると思っています。大事なことは、手法やツールではなく課題解決になっていることです。

そこにUXリサーチという概念と手法を知ることで、ユーザーの体験としてどうか?こういうリサーチやデータの扱いもあるのでは?など共通言語ができました。

これは思ってる以上に良いことでした。


プロダクト自体への解像度が上がった
もっともシンプルにUXリサーチを取り入れてよかったことですね。

自分たちの開発したプロダクトやUIがユーザーからどのように利用されて、どこに価値を感じて、どこがまだ課題なのかを知れるようになったのはとても大きな良かったことです。


《課題感》

①クライアントに価値を感じてもらう難しさ
僕らはあくまでクライアントも含めてひとつのチームです。

にもかかわらず、上記で書いたようにまずは内部から体系的なノウハウ化を進めています。

そのため、どうしてもクライアントのUXに対する意識と開発チームの意識に乖離ができてしまう場面も多いです。

なので、今後どうやってクライアントを巻き込んでいくかは課題のひとつだなと思っています。

これはたぶん多くのUXリサーチャー自身も自社内で課題感を感じているのではないかな?と思ったりしてます。

UXリサーチ自体、数字への反映や納品物的なものが必ずしもないので評価したり、価値を感じるのが難しいのかな?と。

②UXリサーチ前段階での整備の難しさ
今、UXリサーチを取り入れたいと考えている多くの企業もそうかもしれませんが。

UXリサーチを本格的に取り入れようと考える中で前段階で整備していった方が良いものはいくつかあると思っています。

例えば、データの持ち方やそのツールは何にすべきか。エンジニアさんにどのような設計をしてもらうか。

インタビューするにしてもどういった対象にどう聞くのが良くてその結果をどうチームで共有するかなど。

そもそものユーザーの課題感やカスタマージャーニーといったIAに関わる部分など。

ここは今後の課題でもあるので、僕らだからこそできることを考えていきたいなと思っています。



UXリサーチに感じている可能性

ちょっと飛躍しますね笑

僕が感じているUXリサーチの本質は『誰の、どんな課題や気持ちに、どのように向き合い続けるかを傾聴すること』にあると思ったりしてます。

あくまで、現時点では。

これは経営側面で見るとアマゾンの顧客至上主義にも近い。

個人で見ればもしかするとコーチングやカウンセリングもそうかもしれない。

制作や開発の側面では広義なIAの本質でもあるかもしれません。

(全然違う!て言われるかもだけど。わりと思考が飛躍するタイプなので、すみません笑)

でも、こういう姿勢・マインドを全員が持っている。そして、具体的な手段も用意できる。そんなチームは強いんじゃないかと思っています。

なので、これからもデジタルプロダクトの開発現場だけに留まらずに『誰の、どんな課題や気持ちに、どのように向き合い続けるかを傾聴すること』は取り入れて、続けていきたいなと思います。

下記のようなテーマでtwitterもやっているのでもしご興味あればぜひ絡んでいただけるととっても嬉しいですー!

・個人の働き方や働く自体を考える。
・SaaSプロダクト、新規事業、デジタルプロダクト開発
・IA、UXリサーチ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?