病院の後の楽しみのために、病院へ行く。
今日は月に一度のぴぃの病院の日。
前回は診察室のおもちゃでミッケを発動し、もう2度と行かないと息巻いていた。
ちょっと前に「次の病院の日は帰りに行ったことのないアニメイトでも行く?」なんて声をかけると、前回のことは忘れたのかあっさり「行く」と言った。
今年の1月、ぴぃが再び病院に行くようになってから、帰り道に楽しみを予定しておくことにしてる。
無理やり連れて行くつもりはないけど、外にでるキッカケになるし、気分次第で先生との会話もできる。
ただ、何があっても、何を話しても、薬をもらって帰るだけ。
そろそろ、この通院にも意味が見出せなくなってきた。
それでもぴぃはその後の楽しみのためか、来るようになった。
今日先生は、会うなり腰を痛めたと辛そうにしていた。
私も五十肩でしんどいと伝えると、「40代なのに五十肩って言われたんだよ。」とぴぃが補足する。
珍しく雑談から始まった診察。
調子はどうかと聞かれても、おもちゃに夢中で何も答えないぴぃ。
代わりにお母さんどうぞと言われても、特に話すことが浮かばなかった。
「最近は特に、何事もなく、穏やかでした。」
そう、初めて話すこと、聞いてほしいことが、なかったのだ。
先生も必要以上に聞いてくることはなかった。
ぴぃが木製のパズル玩具に夢中になっていたので、それを先生と私で見守るだけの時間がしばし流れる。
無言で処方箋を渡されたので、「腰、お大事に」と言って病室を出る。
そしていつものようにぴぃを車に戻し、会計まで30分以上待つ。
そして、大きな道路を挟んだ先の薬局に薬をもらいに行く。
しかしぴぃの病院の日は雨の日が多いな。今日なんて台風よ。
これも、ぴぃとの穏やかな日々のためと思ってやり過ごす。
そしてぴぃが楽しみにしていたアニメイトへ。
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