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成長を重ねた娘の願いは意外と単純なものだった。
今日は家族でスーパー銭湯へ。
コロナ前は月に何度も足を運んでいた。
ぴぃが小さい頃は、当たり前だけど、ロッカーも一緒、入るのも出るのも一緒。
リラックスしにくる場所だけど、自分1人のペースとはいかない。
長く、ゆっくりお風呂に入っていたい私は、すぐにのぼせてしまうぴぃに合わせてきた。
今のぴぃとは、入るのは一緒でも、ロッカーも出るのも別になった。
「ぴぃは先に出るけど、ママはまだ入ってていいよ。」
そんなことを言ってくれるようにもなった。
当然、ぴぃはiPadを持参し、お休憩スペースで自分の時間を楽しむ。
知らない人だらけの場所で、居場所を見つけて、1人でパパとママを待つ。
それが心配でも不安でもなくなった。
大きくなったな、成長したんだな。
心の成長だけでも十分なんだな。
そんなことを思ってみる。
帰り際、受付で金色の紙でできた星型のオーナメントをもらう。
願い事を書いて返すと、お店の大きなクリスマスツリーに飾ってくれるという。
ぴぃは書きたいと言って受け取った。
ぴぃ、なんて書くんだろう・・・
『まい日たのしくすごせますように。』
と書いたオーナメントを見せてくれた。
なんだろう、もっと深いことを書いてくるかなって勝手に思ってた。
不安がなくなりますように、とか、ミッケがなくなりますように、とか。
でもぴぃの願いは、もっと単純だった。
なんとなく拍子抜けして、パパにそっと聞かせると、「そうなるといいね」とパパは言った。
そうだな、そうであってくれれば何よりなんだな。
ぴぃの毎日が心から楽しく、笑顔で溢れますように。
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