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映画の話373 ソロモンの偽証

 友達の死の真相を明らかにするために中学生が裁判を開くという突拍子もない設定なのに、そこに隠されているいじめや、病みや、家庭の問題など、それぞれの人たちの問題が丁寧に描かれていて、そこがリアルさを醸していると思いました。
 教師や保護者などの大人たちの愚かさがわかりやすく描かれている点も、複雑な思いながら、どこかで共感させられました。
 真実を明らかにすることは、多くの人の秘められた思いや傷を明らかにすることにもつながり、だからこそ現実の世界では私的に行うことは認められず、司法の手によってなされるものなのだろうと思いました。

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