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日本文化といわれる茶道。この「文化」とは何か?

茶道は、千利休がわび茶を大成し、500年続いている日本文化といわれています。
このように、文章にしていますが、「茶道」「わび茶」の語句もよくよく考えようと思うとともに、「文化」という言葉も気になりました。
今回は、「文化」の言葉の意味を辞書で調べてみました。

友人から新明解国語辞典、これを紹介しているYouTubeを教えてくれたのがきっかけです。(有隣堂 新明解国語辞典 で検査するとYouTubeでキャラクターのブッコローが紹介してくれます。とても面白いです)

三省堂の新明解国語辞典で「文化」をひいてみました。昔から家にあった第三版と、2020年に改訂された第八版を購入して比べてみました。

新明解国語辞典 第三版(1981年2月発行)

ぶんか=1.文明が進んで、生活が便利になること。2.←→自然 真理を求め常に進歩・向上をはかる、人間の精神的活動(によって作り出されたもの)
とありました。(もう少し用法など、説明が続きますが)

ところが、40年たった、第八版(2020年11月発行)では、とてもたくさんのことが記載されています。40年間でことばの解釈が微妙に変わっているのですから、私自身が、文化を説明するのが難しいと思うのも納得しました。

新明解国語辞典 第八版(2020年11月発行)

ぶんか=1.その人間集団の構成員に共通の価値観を反映した、物心両面にわたる活動の様式(の総体)。また、それによって創り出されたもの。[ただし、生物的本能に基づくものは除外する。狭義では、生産活動を必ずしも直結しない形で、真善美を追求したり獲得した知恵・知識を伝達したり人の心に感動を与えたりする高度の精神活動、すなわち学問・芸術・宗教・教育・出版などの領域について言う。この場合は、政治・経済・軍事・技術などの領域と対比され、そのことを強調するために「精神文化」ということがある。また最も広い用法では、芋を洗って食べたり温泉に入ることを覚えたサルの群れなど、高等動物の集団が後天的に特定の生活様式を身につけるに至った場合をも含める]

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言葉は進化する

なるほど、集団の構成員に共通の価値観が反映されているのですね。
集団や価値観という語は、古い辞書には入っていませんでした。また、精神活動も高度な精神活動に変わっていました。

簡単には、
昔は、生活を便利にするものが、文化
今は集団メンバーの共通の価値観が、文化
 と解釈できます。

さいごに

茶道は日本文化を表しているという表現は、多くの日本人をはじめとした集団に価値が認められた高度な精神活動なのか、と少し理解が深まりました。
抹茶を飲みながら、文化を感じてみてはいかがでしょうか。

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