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料理長のアイデアが光る!~看板メニュー「炙りのどぐろ茶漬け」開発までの記録。

この度、草菴が開発中の新看板メニュー「炙りのどぐろ茶漬け」について、料理長がこだわった点や、形となるまでのプロセスについてご紹介いたします。

看板メニューの構想~のどぐろの炙りから「茶漬け」へ

のどぐろは島根で人気の高い食材であり、通年で味も良いことから、今回新看板メニューの主要食材としてまず候補に挙がりました。

のどぐろの特徴として、魚特有の生臭さが少ないことが挙げられます。これに着目し、のどぐろの表面を炙って氷水で締めることで、少し生の状態を残して仕上げた「のどぐろの炙り」を新メニューの候補としてどうかと、料理長からまず提案がありました。

のどぐろ本来の脂が炙ることで香ばしく。

その後、草菴特製の「出汁」がお客様に大変好評であることから、のどぐろの炙りをさらに出汁茶漬けにするアイデアが他のスタッフから上がってきました。

ネーミングの響きとしても、見た目としても「炙りのどぐろ茶漬け」のにした方が看板メニューとしてはふさわしいのでは、という結論に至り、料理長を中心にメニュー開発に取り掛かりました。

お茶漬けにかける出汁のアイデア

お茶漬けにかける出汁については、草菴特製出汁に緑茶を加えた「茶出汁」をかけることにしました。

なぜ「茶出汁」にしたのか?

◎夕食の締めでもさっぱりと召し上がってがっていただくため
◎見た目の色彩のバランスが良いため
◎地元の「のどぐろ」に地元の「銘茶」を合わせることで、味や見た目だけでなく、より地域性を感じさせる料理に仕上がるため

島根県安来市の茶畑

島根はお茶どころであり、県内産の緑茶も豊富に収穫されます。この地域性を活かすことで、看板メニューにさらなる魅力を与えることができると考えています。

緑茶選定の試行錯誤

実は「茶出汁」に使用する緑茶の選定の選定にはちょっとした苦労がありました。
緑茶は、その種類により美味しく飲める「温度」が異なります。例えば玉露であれば50~60度が適正とされたり、普通の煎茶であれば70~80度と言われています。
色彩や香りを考慮したとき、お茶漬けに相応しい緑茶は「玉露」かなとも考えましたが、お茶漬けにかける出汁茶は熱々でないと美味さが半減するため、低温で淹れる玉露は難しいのではと判断しました。

「熱湯玉露」のアイデア

その後、数種類の緑茶を試しましたが、料理長が目指す鮮やかな色の茶出汁になる緑茶がなかなか見当りませんでした。
そして、料理長が思いついたのは「熱湯玉露」を使用するというアイデアでした。
「熱湯玉露」はあまりなじみがないお茶かもしれませんが、熱湯で抽出しても玉露本来のうま味、甘味のバランスが崩れないお茶であり、県内でも様々なお茶屋さんが製造しています。
この熱湯玉露を試してみたところ、理想にかなった色彩を引き出すことができました。

緑茶の魅力を最大限に引き出した特製「茶出汁」

味のアクセントと薬味のバリエーション

さらに料理長は、お茶漬けの味のアクセントとして昆布の佃煮を細かくたたき、炙ったのどぐろにまとわせることを考案しました。

その他にも食べ進めるうちに味の変化を楽しんでいただく工夫として、大葉、大根おろし、岩海苔、山葵など、数種類の薬味を用意しました。
これらの薬味をお好みで追加していただくことで、食べる楽しみをさらに増幅させます。

飽きずに食べられる工夫としてさまざまな薬味を用意。

発展途上の新メニュー

「炙りのどぐろ茶漬け」はまだまだ発展途上です。
現在お得意様を対象に、モニタープランを実施しており、実際に召し上がっていただいた際の率直な感想をいただいております。
ご意見をもとにさらなる改良を加えていくことで、炙りのどぐろ茶漬けを草菴の新たな名物料理として、多くの皆様に愛される存在に育て上げたいと考えています。

これからもお客様と共に料理を進化させ、草菴ならではの味と楽しみを提供してまいります。
※6月以降の販売開始を予定しております。

日本海の幸・のどぐろ

次回はモニターとしてご協力いただいたお得意様のご感想やご意見についてまとめたいと思います。

今後も新メニューの販売開始までのプロセスをお伝えし、皆様に楽しみを共有してまいりますので、どうぞ引き続きお楽しみに!

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