きょうの聡太くんとヘドロ飼い主 2024/10/17
聡太くんはおいしいものから食べる。カリカリ・カルカンパウチ・ササミとあればササミから食べる。ササミの次はカルカンパウチを食べる。カリカリはいつも最後だ。
おいしいものから食べて、食べる楽しみは減らないのだろうかといつも不思議に思うが、それはあくまで人間の価値観である。
もしかしたら聡太くんは「おいしい! うれしい! それなりにおいしい! うれしい! ふつう! うれしい!」みたいに考えながら食べているのかもしれない。食べることは幸せだからだ。
ただ昼ごはんのとき、カルカンパウチをうっかりアツアツにチンしてしまうと、当然食べられないのでカリカリから食べる。そしてアツアツのカルカンパウチはこぼしながら食べる。熱くて食べづらいとそういうことをするのだが、冷蔵庫で冷え冷えになったパウチを食べさせる勇気はない。
朝ドラ「ブギウギ」のヒロインの実家である銭湯には、「熱々先生」と通称されるお医者様が風呂に入りにきていたのだが、熱々先生は風呂も食べるものもとにかくアツアツが体にいい、という人だった。猫にはそれはできない。
きのうは珍しくテレビで日本のプロ野球をやっており、ジャイアンツアンチだというのに父氏はずっと野球を観ていた。
いつも父氏は8時くらいには自分のベッドに戻っていってスマホで麻雀を観たり漫画を読んだりするので、聡太くんは「なんでこのひとねないの?」の顔をずっとしていた。
結局9時くらいに、父氏はヘロヘロに酔っ払って寝てしまったのだが、聡太くんはずっと「なんできょうはにんげんおきてるの?」の顔をなさっていた。これからクライマックスシリーズとかいうやつとか、日本シリーズとかそういうのがあるわけで、それらは中継されるだろうし、中継も9時では終わらないだろうし、聡太くんが困るのも続くのだろう。
父氏が野球を観ているあいだに聡太くんのおやつの時間になったので、おやつとしてササミを食べさせて、食べ終わったと思ったら聡太くんはドスンッとベッドに寝転がってしまった。まさに食っちゃ寝の境地である。
聡太くんはずいぶん小さくなった猫ベッドをたいそう気に入っている。子猫のころからのお気に入りで、気がつけば入って丸くなっている。そこに入っているときはお利口にしているときである。
父氏は聡太くんをからかうのが好きだ。用もなく「聡くん、しっぽは?」などと話しかけて、聡太くんがしっぽをパタパタさせると「はーい」などと言って可愛がっている。
どうやら父氏は聡太くんが可愛くて仕方がないらしいのだが、わたしとしては父氏を全く信用していない。ずっと前のことだが聡太くんのヒゲをハサミで切ったことがあったからだ。
酔っ払いというのは突拍子もないイタズラをするもんだなあという気持ちと、聡太くんが高いところに登れなくなったらどうするんだ(まあ杞憂だったが)という怒りがあって、それから父氏をあんまり信用していない。
父氏はたまにわたしと母氏が買い物に行っているときとかにトイレを片付けてくれるくらいで、自分から積極的に聡太くんの世話をするわけではない。それなのに可愛がるのにはただ乗りするのだ。ずるいではないか。
まあ聡太くんは父氏が大好きなようで、寝ている父氏の顔をザラッザラの舌でべろべろザリザリなめるらしいので、これからも仲良く顔をなめられてくれたまえ、という感じだ。
すごくどうでもいいことを書く。朝活をするようになって、起きてきてコーヒーを飲むとベラボーにおいしいことに気づいた。
朝、コーヒーを飲みながらお菓子をポリポリしてカフェインを摂り血糖値を上げるのはたいへん気分がよい。イタリア人の気分である。
思えばわたしは中学生のころ、テスト前になると明け方に起きてきて勉強していた。やっぱり夜明けの時間帯に太陽に合わせて起きるのは体にいいのかもしれない。寒いけれど。