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LinkedInは必須のビジネスツールに  ~今からアカウントを作るべき理由~

日本ってLinkedInのアカウント持っているビジネスパーソンが少ないらしいですね。海外を相手にビジネスをしている人も多いだろうに、大丈夫なんでしょうか? 

今日は、ビジネスパーソンがなせLinkedInアカウントを持つべきなのか、ということについて書いてみようと思います。ビジネスパーソンでまだLinkedInのアカウントを持っていない人には、少し意外な情報かもしれません。

個人の時代のビジネス専用SNS

「これからは個人の時代」なんて言葉をよく耳にするようになりました。個人の時代の特徴は、個人の発信力や影響力が増すことです。トランプ大統領のツイッターフォロワー数が、ホワイトハウス公式アカウントのフォロワー数の3倍以上であるのも、個人の時代を象徴する現象ですね。

これを企業の時代の終焉と解釈する人がいるようですが、ちょっと違うと思います。個人の時代でも、当然企業は生き残ります。個人では成しえない大きな事業は、今後も企業がその役割を担っていくでしょう。ただ、企業における、従業員個人の発信力や影響力が占める割合が大きくなるのは間違いないと思います。

例えば企業のブランド戦略としてすっかり定着したインスタグラムですが、企業のインスタグラム運用戦略の主軸は、従業員の個人アカウントです。最近のお客さんは、誰が働いているかでどこから買うのかを決める傾向があります。企業の公式アカウントより、従業員個人のフォロワーが多いこともよくあります。

LinkedInは、そんな個人の時代のビジネス専用SNSです。企業と仕事をするか検討する際に、担当となる従業員個人の信用が見られているのです。そして個人の信用が、ビジネスの決定に占める比率は年々高くなってきています。

Facebookを見ても、ビジネスの実績は見えない

日本では仕事で知り合った人とFacebookで繋がることが多いようですが、海外では私生活とビジネスの人間関係をわけるのがマナーです。たとえ毎日顔を合わせる同僚であっても、私生活には干渉しないのが暗黙のルールになっています。

アメリカでは、仕事の同僚や取引先の人にフェイスブックのお友達申請をすることはほとんどありません。個人的に親しくなった場合はもちろん問題ありませんが、場合によっては迷惑がられることさえあります。

Facebookは、友達や家族との私生活を共有するSNSです。フェイスブックのプロフィールを見ても、仕事の実績などはほとんどわかりません。同じようにツイッターやインスタグラムを見ても、その人が仕事でどのような実績のある人なのかを判断することはできません。

ビジネスの相手と繋がる場合に問題となるのは、あくまでもその人のビジネスパーソンとしての実績や信用です。LinkedIn以外のSNSでは、仕事に関する情報発信のプラットフォームにはなりにくいのです。

LinkedInを持たない人は、存在しないのと同じ

この頃は、ウェブサイトを持たない企業はほとんどありませんよね。みなさんも、取引を検討している相手企業の情報は、その企業のウェブサイトでチェックされると思います。この時、相手の企業がウェブサイトを持っていなかったり、持っていても連絡先しか書いてなかったりしたら、どういう印象を持ちますか? おそらく企業として信用できるか疑ってしまうと思います。

対象は個人ですが、LinkedInも同じです。アメリカでビジネスをやっていて、LinkedInのアカウントを持っていなかったり、プロフィールが空欄のままだと、基本的に信用してもらえません。極端な言い方をすれば、ウェブサイトが無い企業と同様に、ビジネスの世界でLinkedInを持たない人は存在しないのと同じです。

もしLinkedInのページを発見できなかったり、内容がない場合、繋がっている人が極端に少ない相手は、直接会って一緒に仕事をするまで信用されません。アメリカでは会ったことがない相手と仕事をすることが多いので、LinkedInからの情報が果たす役割が大きくなるのです。LinkedInのアカウントを持たない人は、ビジネスパーソンとして大きなハンデを抱えて仕事をすることになります。

アメリカでは、LinkedInの利用者数がフェイスブックの利用者数とほぼ同じです。ほとんどの人がフェイスブックのアカウントを持っているように、アメリカではビジネスパーソンのほとんどがLinkedInのアカウントを持っています。アメリカ人は、LinkedInとフェイスブックのアカウントを両方持って、きちんと用途別に使い分けているのです。

ビジネスパーソンとしての信用が可視化される

LinkedInのページで確認できる情報は、名刺の比ではありません。顔写真、学歴、職歴、過去に働いた企業名と勤務年数、それぞれの企業での業務内容や実績など、その人のビジネスパーソンとしての全貌がわかります。さらに、その人の人脈やその質、過去に仕事をした人たちからの評価まで表示されます。

その人のビジネスパーソンとしての価値と信用が可視化されているのです。さらに、その人が過去に発信した記事や、仕事の成果物なども見れる場合があります。例えばデザイナーを仕事にしている人のLinkedInページには、過去に制作した作品のポートフォリオが表示されています。

これだけの情報が可視化されていれば、たとえ会ったことがない人間でもある程度信用することができます。学歴や就業履歴はともかく、人脈の質や他人からの評価まで全てを偽造することは難しいからです。

企業もヘッドハンターも、LinkedInを見ている

人材市場の流動性が高いアメリカでは、LinkedInは最強の転職ツールとして機能します。日本でもこの側面がフォーカスされることが多いようですね。ヘッドハンターはLinkedInで人材を検索しますし、企業の採用担当者は出願者のLinkedInアカウントを必ずチェックします。LinkedInには人脈の質や他人からの評価など、履歴書ではわからない有益な情報がたくさんあるからです。

転職希望者の立場でも、LinkedInを転職に活用することができます。単純にLinkedInに掲載されている人材募集を見るという使い方もありますが、これは利用方法のごく一部です。転職したい企業で働いている人と繋がって直接連絡をとったり、その企業の従業員を知人に紹介してもらったりすることができます。企業の人材募集に応募するより、社員の紹介という形で履歴書を送るほうが、はるかに採用の確率は上がります。

LinkedInは強力なビジネスツール

意外と知られていないLinkedInの側面として、企業による利用があります。アメリカではLinkedInをブランディングや営業のツールと認識しています。日本ではLinkedInがもっぱら転職ツールとして認識されているようなので意外かもしれませんが、アメリカの企業は社員にLinkedInを使うことを奨励します。

場合によっては、人事評価の内容にLinkedInの活用が入っていたりします。企業は自社のオフィシャルアカウントで定期的に業界のお役立ち情報を発信しているわけですが、これを従業員にシェアさせます。企業自体のPRにもなりますし、情報発信をすることで従業員個人の信用アップにも繋がります。

LinkedInは強力な営業ツールにもなります。商談前に相手の情報を入手したり、対象企業の担当者と直接もしくは間接的につながっている人に紹介してもらうことができます。

以前働いていた会社の上司は、LinkedInを活用して新しい分野の営業開拓をしました。その人が作った新しい部署は、今や業界一の規模に成長しています。

日本でもLinkedInのユーザーが増えるのは必然

日本ではLinkedInが転職ツールとして認知されています。一社に長く務めるのが理想とされている日本で、ユーザーが増えていない理由はこの辺にありそうな気がします。しかし、終身雇用が崩壊して転職が一般的になりつつある状況を見るに、LinkedInが普及する素地はすでにあると思います。

今後日本でも、テレワークやリモートオフィスが一般的になり、直接顔を合わせずに仕事をする機会が多くなります。その時に、直接顔を合わす以外に信用を担保する機能が必ず必要になります。

LinkedInには転職以外にも、ビジネスをするうえで重要な機能がたくさんあります。ユーザー数が増えるにつれて、その有用性も見直されるはずです。

他のSNS同様、LinkedInのプロフィールを作りこむには時間がかかります。必要になってからアカウントを作っても遅いのです。今からアカウントを作り、徐々に実績と人脈を作っていってください。


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