アマチュア審判員が実名で発信する「リスク」と活動休止で得た「サッカー観」
この記事に辿り着いていただきありがとうございます。
私は2022年1月に大阪府和泉市から和歌山県田辺市へ
移住をしてお隣のみなべ町で新規就農した梅農家です。
いきなりタイトルと無関係の自己紹介になりましたが
移住前は1級審判員を目指し審判活動をしておりました。
諸事情で2020年から活動を休止せざるを得ない状況と
なり復帰する手段として移住を選択し現在に至ります。
そして今年の5月に目標だった30歳から2年前倒しでの
復帰を果たし2024年は特別な年になると感じてます。
9日で28歳を迎え、誕生日と共に投稿するnoteも3回目
今年は発信を始めたきっかけや今後について綴ります!
26歳では2015年から活動休止までの審判人生について
27歳では移住して感じた農業と地方創生の現実について
それぞれ振り返ったのでこちらも是非ご一読ください。
今回のnoteでお伝えしたい内容は以下です。
なるべく簡潔にまとめたいと言う気持ちはあります
が恐らく今回も長くなってしまうと思います・・(笑)
SNSで発信を始めた理由と目的
一般的には珍しいサッカーの審判をやっていたぐらいで
何者でもない自分がなぜ顔出し実名で発信を始めたのか
それは移住するきっかけとなったサッカーと移住と農業
を掲げる社会人クラブのスタッフになったからです。
目的は新規参入クラブだったので認知を広げるため、
業界の情報収集のため、そして休止中だったらできる
のではないかと考えた審判目線を伝えるためでした。
現役中にできない理由としては2級審判員でもトップの
カテゴリーに入ると、YouTubeのライブ配信だったり
公式記録で名前が出るのでアカウントを特定され最悪
の場合は誹謗中傷を受けてしまう恐れがあるからです。
実際Jリーグではない大会の決勝戦で物議を醸した判定
の動画が拡散され誹謗中傷までは無かったものの復帰し
たらカテゴリーに関わらず匿名に変えると決めました。
それでも「移住・農業・サッカー・審判」をテーマに
発信できる環境に飛び込むからには少しでも「審判って
こんなこと考えてるのか」と感じてくれる方が増えれば
と良いなと言う想いから実名で始めることにしました。
顔出し実名で発信するメリットとデメリット
当初は匿名の方が良いのでは?と考えたりもしましたが
どちらにせよサッカークラブのHPにも名前が載る事と
「自分」について発信するので実名かなと思いました。
また、活動が始まってからは地元新聞の取材を受けたり
ラジオに出演する機会をいただいた際に匿名より実名
の方が責任感や信頼度と説得力が増すと感じました。
X・Instagram・noteで発信をしていますが今のところ
デメリットについては特に感じたことはありません。
そもそも「アマチュア審判員の農的な暮らし」と言う
ニッチな内容なので興味を持つ方も少ないでしょう。
またSNSで発信する自分ルールとして「感情的な投稿を
しない」や「注目を集める話題に触れない」ことを徹底
して何度も見直してから投稿するよう心がけてました。
なので面白味には欠けますし当然フォロワーが伸びる
ことも無く「分かる人に届いたらそれで良い」と言う
スタンスだったので今のフォロワー数で満足してます。
移住生活において発信をすることはメリットしか無く
こんなニッチなアカウントにもフォローしてくれる方が
いる事実が嬉しく続けるモチベーションになりました。
本来は元プロ審判員の家本政明さんの様に判定の解説や
「そこまで踏み込んで良いの?」と言う内容を伝えた方
がアンチも出てフォロワーは増えるかもしれません。
ただ、自分の目的は有名になりたい訳ではなく(憧れは
あるけど笑)発信を通じて日常では出会うはずのない方
に想いが届き繋がることだと気づくことができました。
それからはいいねの数やフォロワー数より「誰に届いて
るか」と「届けたい人から反応があるか」を重視する様
になってからは投稿することを楽しめてると感じます。
そして、1年前からSNSで繋がった方にリアルで会いに
行くことを始めました。普段はいいねやコメントだけの
距離感の方にDMを送ることは抵抗もありましたがこの
時「顔出し実名のメリット」を最も感じた瞬間でした。
今年も涼しくなったら各地への訪問を予定しています。
行きたい場所が増えていつか47都道府県を踏破するか
もと思っていたりするのでその第一歩がこのnoteです!
審判活動を休止して大きく変わったサッカー観
既に2000字を超えてますがここからが本題です(笑)
ぜひ最後までお付き合いのほどよろしくお願いします。
冒頭に書いた社会人サッカークラブのスタッフになった
理由の一つに「選手・監督・その他関係者の気持ちを
理解し寄り添う力」を養い現役復帰すること、そして
1級昇級に再チャレンジすること」を挙げていました。
(※和歌山に移住した経緯などこちらで書いてます。)
と言うのも休止前(大学入学〜社会人になる頃)の自分
の審判員としてのスタイルは、選手や監督の話に耳を
傾ける余裕が無く、異議を唱えられたらイエローカード
を出す決めたことを曲げないタイプの審判員でした…。
これだけ聞くと最低なレフェリーですよね。ただ審判の
世界での評価は他の要素(体力・姿勢・態度・サッカー
観など)も含まれるので、何でもそうですが長所で短所
をカバーし2級ではトップカテゴリーに入れてました。
当時、先輩から社会人の相手へのコミュニケーションの
取り方を注意されてましたが今なら良く理解できます。
活動休止して現場を離れてからも観戦には良く行って
ました。そこで大きく違ったのはサッカーを俯瞰して
観れたことです。現役の時も全体を観てましたがやはり
どうしても審判目線に注目して会場の空気や試合全体と
しての流れを把握できてなかったんだなと思います。
俯瞰して観れるようになったこと、マネージャーとして
チームに関わったこと、移住して現地の方と関係を築く
中で培った忍耐力が着いたことでサッカー観に変化が
生まれ復帰戦ではこれが自分?と思うほど違いました。
具体的に何がそこまで変わったのか一言で表すならば
「余裕」だと思います。これができると今まで出来なか
った試合前の両監督さんとの世間話や、ミスをした時に
素直に謝れたり(何でも謝れば良い訳ではない笑)自分
が笛を吹きたくてもピッチ上の22人が何も感じて無かっ
たら敢えて流すことができたりと、休止前に比べたら
「融通の利く」審判になれたなと実感してます(笑)
ただし、時には絶対に許してはならない「ダメなものは
ダメ」と毅然とした態度で判定する事も試合を任され
ている審判の立場としては同じぐらい大切な要素です。
また、審判員が陥りやすい事として目の前の試合よりも
採点をするインストラクターのために判定をしてしまう
事があります。当然ですが上に行くには良い評価を得る
必要があるので、現場では誰も気にしてないルールを
守らないければ…と思って試合を逐一止めて結果的に
プレー時間が短くなり信頼を失うことに繋がります。
昇級試験などでは特に緊張感があり本来は選手たちの
ためにあるはずの判定が、いつの間にか文句ばかり出て
選手たちがサッカーに集中できなくなってしまいます。
審判もインストラクターも人間なのでこれが絶対と言う
正解はありませんが、審判だけの自己満足にならない
様にする努力は不可欠ですし、審判員・選手・関係者が
お互いをリスペクトすることが何よりも求められます。
余談ですが、審判を意味する「Referee」の語源は委ね
ると言う意味の「refer」から来ています。フットボール
の始まりに審判は存在せず、基本的にどちらのファウル
かボールかは選手同士が決めていました。そこで争いが
起きた際に判定を委ねる人として審判が登場しました。
復帰したからには元いた2級のトップカテゴリーに戻り
1級を目指せる所まで行きたい気持ちもありますが、審判
のための審判ではなく休止中に得たサッカー観を持った
上で叶えられなかった1級昇級に挑戦したいと思います!
アイコンを作成した理由と今後の活動名について
匿名に変えることは決めてましたが顔も出さない以上
一目で自分と分かるアイコンが欲しいなと思いました。
そこで偶然ご縁のあったWebデザイナーの方に依頼を
したのですが、あまりにも理想的な完成度の高い仕上が
りに感動しました。テーマは「サッカー審判×梅農家」
です。ヒアリングでいくつか素材(画像と動画)を送り
それを隅々まで見てくれたと伝わる丁寧な対応でした。
お気に入りのポイントは、審判の資格を表すワッペン
の八咫烏と農家のトレードマークである白長靴の汚れ
具合ですね!背景のピッチを表現した天然芝もかなり
良い味が出てるのではないかと我ながら思います(笑)
今回そんな素晴らしいアイコンを作成いただいた方は
「Mia Design」さんです。以下にWebサイトを掲載し
ますのでもし依頼をしたいと言う方がおられましたら
お繋ぎすることも可能なのでご連絡お待ちしてます。
最後に今後の活動名の紹介をして終わりにします。
匿名に変更しますが名前が出るような試合を担当する
のはまだ先なのと、そこまでガチガチに隠すつもりも
ないので発信の内容は大きく変わることはありません。
若干の無理矢理な感じは否めませんが造語です(笑)
これを機にずっとやろうと思っていた競技規則の音読
をするだけの音声noteを配信しようと思っています。
いつものことですが長くなってしまいました・・・
ここまでお付き合いいただきありがとうございます!
本当は誕生日に投稿したかったのですが…言語化し辛い
難しいテーマだったのと、もう一つ用意してた重たい
内容を削る作業で随分と時間がかかってしまいました。
正直ニーズの全くない過去一の自己満足noteだなと振り
返ると同時に、これからも長文を読んでくれた方々に
向けて自分のペースで発信をして行きたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後ともアグレフットをよろしくお願いいたします!
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