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ポジティブチェンジ

私は今じゃ考えられないくらいネガティブだった。

ーあの人はネガティブ過ぎる!
ーいちいちネガティブで嫌!
ー何でそんなにネガティブなの?
ーもっとポジティブに考えられないの?

これは今の私が日々思うことである。

かつての私はポジティブが嫌いだった。

なんでも笑い飛ばして能天気だなと。
むしろネガティブの方が優れていると思っていた。

常日頃色んなことを考えて、
色んな所にアンテナを向けて、
人のことも常に優先して考えてあげて、
突然悲しいことや苦しいことがあった時の為に
前もって脳内シュミレーションすることで
実際に起きた時にはショックを少なくすることも出来る。

だから、ポジティブよりネガティブの方がいいだろう。
ポジティブは嫌い、ポジティブになんてなりたくない。

私は心からそう思っていた。

だけどポジティブになってその考えは変わった。

人は自分が考えた方向に進むように出来ている。
ネガティブなことを考えれば考えるほど、本当にネガティブなことが起こる。

そして、ほらやっぱり……と思う。
でもそれは当然のことであって、自分がそうしたと言っても過言では無い。

更に思う、ネガティブで良かった。
ショックが少なくてすんだ。と。
でもそれはただのネガティブスパイラルでしかないということ。

ポジティブな人間は、
事前シュミレーションなどしなくても、
ショックを受けるレベルがかなり浅い。

くよくよ考える時間も短い。
何が違ったのか、どうすれば良かったのか、冷静に考えて前向きに行動することが出来るのである。

それにしても、ポジティブを嫌うほどネガティブ信者だった私が、何故ポジティブ人間になれたのだろうか?

決定的なきっかけがあった訳では無い。
だが、少し考えてみた結果、自信を持つということが大きかったのではないかと思った。

自信の持ち方なんて分からない、そう思うだろう。

私も自分に自信などなかった。
自分のことが嫌いだった。

嫌いだったはずなのに、今では自分のことが好きである。

自信を持て!と言ってもてたら苦労はしない。

そんな人にオススメなのは、出来ることを増やすこと。私はこれだと思っている。
どんなに小さいことでもいい。

出来た!出来る!と思うことを増やす!
出来ない出来ない……無理だ……と考えないでとりあえずやってみる。

失敗しても大丈夫。死ぬわけじゃない。

"死ぬわけじゃない"これは私の呪文でもある。
何かとこれを口にする。

間違った時、失敗した時、迷惑を掛けた時、
ちょっとばかし賞味期限切れの食べ物を食べた時でさえも、死なないから大丈夫とつぶやく(笑

すると大丈夫大丈夫と自分を励ます習慣ができる。
自分で自分を励ませるようになると、色々なことにチャレンジするハードルが下がる。

やってみようかな……
出来そうかなぁ……と思えるようになる。

私の場合は仕事を始めたことが大きかった。
最初は、私みたいな奴を雇ってくれて有難い……なんていう悲しい思考だった。

それが3年も4年も経った時には、
こんな会社で一生働いて骨を埋めるなんてごめんだ!私はもっと羽ばたくのだ!!

なんていう思考に変わっていた。
だからこそ、仕事を辞めて学校に行くという突飛な行動になった。

私は、仕事をして行くうちに出来る自分に出会った。
特に良かったのは一緒に仕事をしていた人が年配の人だったことだ。

やはり若さは武器である。
記憶も動きも応用も柔軟性も若者の方が圧倒的にある。
すると、段々と教えてくれていた人よりも出来るようになる。
むしろフォローする側に回り始める。
そして、それを周りが意外と見ている。
ふとした瞬間に自分が頑張っていること、出来ることを認めている人が居ることを知る。

そういう経験を繰り返して積み重ねることで、少しずつ自信に繋がる。

また、年齢が離れるほど自分と比べにくくなる。
下手すると可愛がってもらえることもある。

自分と似たような年齢の会社ではライバルが多く、競争率が高い。
その為、同期のあの子は…とか、同い年のあの人に比べて自分は…とか考えてしまう。
だから最初から競争率の低そうな自分とは対照的な人が多い職場を選ぶことは、自信を持つには有効かもしれない。

社会人だけではない。
学生なら、自分の趣味や好きなこと、当然勉強だっていい。
そういうことを極めることで、周りよりも得意なことが1つでもある自分に自信が持てるようになる。

会社をやめて学校に行った私は、周りが全員5歳年下だった。
中にはバカにしてるような扱いをしてくる子もいた。

でも、私は成績優秀者だった。
テストは基本満点、ペーパー以外の分野でも得意なことだらけだった。
年齢的にも成績的にも先生から認められていた。

私はバカにされなくなった。
むしろ、何もしなくても出来る奴扱いされるようになった。

バカにしてた奴は都合よく擦り寄って来たりして。
他の人からは1目置かれるどころか、むしろ世界が違うかのような扱いになってしまった。

まぁ、そんな奴らは正直どうでも良かった。
私は成績という面で、自分に自信を持てたのだから。

私は自分を変えたくて、無理矢理水商売のバイトをしたこともある。
褒められることも、貶されることもあった。
正直な話、褒められるのは内面ではなく外見。
貶されるのは外見よりも内面だった。

水商売は私には向かない分野だった。
それでも辞めたりまたやってみたりしたのは、お酒が好きだったことと中には好んでくれる人もいたからだった。

私は他人への興味が薄い。
そして好奇心の範囲も限定的だ。
人の話を聞いたり聞き出したり、あらゆる方向性で話を広げられる人が向いている。

私はよく分からない話を頑張って聞いて、とんちんかんな返答をして、ダメだこいつ…みたいになることもよくあった。

ものすごくストレスだった。
そして、自信を失くした。

自分は答えのない接客は苦手なんだということを知った。

何度も繰り返し夜の世界にも戻ったが、私はもう夜の水商売に復帰するのはやめた。

しかしながら、自分の苦手を知ることも大事である。
その分野を選ばないようにしていくというのも手である。

逆に考えることも出来る。

興味のない話を聞くのは苦手ということは
興味のある話ならいくらでも聞けるのか?

人の話を広げるのは苦手ということは
自分の話なら広げられるのか?

人と話が噛み合わないということは
自分が周りとズレていることで
どんなメリットがあるのだろうか?

など考え方によっては気付きにもなる。

それを踏まえた上で、自分がきちんとこなせること、他の誰かよりも上手く出来ることを選べば、より楽しく充実して過ごせる。
そして自信が持てる。

自信が持てると、ポジティブになる。
明るくなる。

私は今も自分が出来ることを探している。
そして、やりたいことはまだまだたくさんある。

死ぬまでに計画的にやっていきたいと思っている。

必ずしも続かなくていいのだ。
やったことがあるという事実だけでも構わないと思っている。

私の座右の銘の一つに"知識は買えても経験は買えない"というものがある。

そのままなのだが、
知識は基本、本屋に行けば頭に詰め込めないほど売られている。他にも知識を手に入れる手段はいくらでもあるだろう。
他人の経験談も腐るほど売られている。

だけど、実際に肌で感じる経験を買うことは出来ない。
実際に自分が体を使って動く、または頭を使いながら実践する。
それを繰り返して覚えるものは本当にやってみなければ知ることは出来ないのだ。

私は経験を増やしたいと思っている。
かつて弓道教室に入ったことがある。
市で開催している数ヶ月だけのものだ。

一斉に入る時期よりも遅れて入ったのだが、
高速で追いつくことが出来た。
だが、卒業試験のようなものがあった日、
私は大事短大の単位取得のテストで参加することが出来なかった。

中途半端に入会して、中途半端に終わった。
でも後悔はしていない。
私が弓道をしたことがあるのも、習っていたことも事実である。

詳しくは分からないでも雰囲気はわかる。
やったことがあるのと、ないのでは天と地の差がある。
何かの拍子に話のネタになるかもしれない。

だからどんな経験も無駄にはならない。

何事も頭で考えることも大事だが、実際に動いてみるということをしてみるといい。

そして1つでも多く、自分の出来るや経験を探せばいい。
まずは人と同じレベルでいい。

誰かと同じくらい出来るようになったらその人を越す手段を考えてみる。
相手の欠点は何か、自分の強みは何か、みんながやるやり方を変えられないのか考えてみる。

経験もそう、周りの人と同じような経験をしてみる。
次に周りとは一味違う経験を探してやってみる。
聞いたことはあるけどよく知らないというようなことなら一番いい。

全く知らないものは、聞いてもイメージ出来なくて、へーで終わってしまうかもしれないから。

雰囲気はわかる、TVや映画でなら見たことがある。だけど、自分でやってみようと思ったことはなかった。
というようなことを探して経験すると人に語ることができる。

例えやってみたのはほんの少しだけだったとしても、やったことない人はそれさえも知らないので、凄い人だと思って貰えるだろう。

何事も通常通りにやったら当然頑張っても通常にしかなれない。
人と違うもの、人と違うやり方を探す。
そういう思考で常に物事を考える。

すると気づいたら周りを抜いていたりする出来事も出てくる。

そうやって何かを経験したり、人よりも抜きに出る工夫をすることをゲームにする。
ゲームにして楽しむ。
楽しんでいる間に人より更に出来るようになる。
気づいたら自信を持っている。
そんなふうになる。

そうやって積み重ねてポジティブになる。

それが私の、ポジティブにチェンジした秘訣なのではないかなと思う。

ポジティブになると世界が鮮やかになる。
そして生きることが楽しくなる。

今ネガティブな人も、ちょっとでいいから試してみて欲しい。
1人でも、一瞬でも、ポジティブな世界を知って欲しいと思う。

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