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夢を諦めた過去からキボウのカケラを取り出す

今日は私の過去の振り返りです。
誰得?と思うかもしれないけれど、人の過去、しかも、人のしんどかった過去って、

私はましかもと思たり、そこから這い上がれたなら自分も這い上がれるかなと思ったり

まあキボウにはなるかなと思うのです。

というわけで10年以上前、私がずっと頑張ってきた芸能活動を辞めて裏方になろうと思った時の話です。


波に乗ってきていた時に辞めたワケ

元々ぼんやりだけれど30になるまでに芽が出なかったら辞めようと思っていた芸能活動。
私は舞台から始まって、当時はラジオ、少しテレビ、少し雑誌、みたいになってきていて、活動してきた中では辞めることにした10年ほど前が一番波に乗ってきていたように思います。
そう、芽が出てきていたと思います。

少なくともやってきた中では一番。

オーディションも少しずつ受かるようになって、テレビにも少し出させてもらったり、舞台も青山円形劇場だったり、新国立劇場だったり大きな劇場に立てるようになったり、ラジオも全国ネットのお仕事もさせてもらえるようになってきていました。

そんな順風満帆になってきたと思ったある日。
今思うともっと前から予兆はあったように思うのだけれど、すごく簡単にいうと「怖くなってしまった」のです。
何がというのはいまだに漠然としていてうまく説明できないのですが、

人前でしゃべること、何かすることが怖くなってしまった

のです。

えーそこまでずっと生物(ライブ)の舞台に立ってきたのに?

って私も思いますが、そうなんです。


ずっと現場仕事が続いていて、多分ストレスもマックスだったんだと思います。
そして波に乗ってきたとは言っても、現場の中では下の方なわけで。
扱いはペーペー。
特に声のお仕事などは始まる1時間前に台本とかが多くて、まあ今裏方になって考えれば結構普通、あるあるなのですが、大きなお仕事をもらったことがほとんどなかったのでそういうことがよくわかってなかったんですね。

そんなことが続いた日。
忘れもしない大型イベントのMCのお仕事で3000人くらいを前に話さなければならなかったんです。
1人ではなく2人だったのですが、私は全く知らない分野のMCで、とあるスポーツ的なもののイベントだったんですけれど、決まったのも3日前とかで知識の仕入れもほぼできず。

事務所のマネージャーは大丈夫、台本あるしと言っていたのだけれどその台本が差し替え差し替えで、完全なものが出来上がってくるのが10分前。しかも、その日マネージャーは別の仕事で来れず・・ボッチ。

私は恐怖で怖気付きました。


未知のことに立ち向かうためには

結局この日は頑張りましたが、(でもどうやって頑張ったのかが自分でも覚えてないですが現場は放り出してないと言う感じ)

この日を境にイベントや生放送でなくても、撮りのお仕事であっても喋れない、演じられなくなりました。

知らないというのは私にとって・・・おそらく人にとって気がついてしまった時にはすごく恐怖になるんですね。
多分その時まで気がつかなかったんです。
未知のことをすると言う恐怖を。
いわゆる怖いもの知らずっていうやつ

今は裏方になって上のセクションになってきていて、同様のような不安がないわけではないですが準備8割で、とにかくシュミレーションもするし、ありとあらゆる準備と想定をするのでそこまでの不安はない、と言うか払拭して(ある意味ここまでやったからもうしょうがないと言う感じ)現場に入りますが、それも多分自分の中で覚悟がなかった。


しかし当時私が入ってしまったループは、でした。


10年以上目指していたものを急にできなくなって

できなくなったと言っても天災などではないので自分の問題ではあるのですが、むしろ、その方が結構重かった・・

そう、私は眠れなくなり、最終的に鬱になりました。

自分のこの限界を感じてきて完全に病になる前に、私は全てのお仕事を降板させてもらいました。
相当事務所とも話をして、泣いたし辛かった・・でも自分が夢を諦めることよりも
現場に穴を空けることになるのでその恐怖心の方が大きかった
です。

でもそれはなんとか最後を決めておやすみに入りました。
おやすみというよりは、もう辞めようと、このストレスや恐怖心に勝てるほど自分は向いていないと悟った感じです。

まあ、そのせいで何をすればいいかわからず鬱になったとも言えるんですけど。


他人と自分は違うので、わかるとは言い切れませんが、アーティストなどがナーバスになるのが少し想像できるなと思うのはこれらからきています。


とにかくアーティストにはストレスをできるだけ感じないように仕事をしてほしいと心がけています。私は一緒の舞台には立てないし、たったら彼らは一人なのだから。
それは多分最初から裏方の人間よりも強く思っているように思います。

いろいろ話しやすいと言ってもらえるのももしかしたらそういうところなのかもしれないです。



この10年は無駄だったのか

私の夢はオードリーヘップバーンのようにアートスティックな活動からボランティア活動をしていくことだったのでそう言った活動ができないと思った段階で夢は崩れていきました。

そして悶々とこの10年ちょっとはなんだったんだろう

と考えていました。
でも最終的に死にたいと思うほど悩んだ後で残ったのはやっぱりそういうお仕事につきたいという思いでした。

そこから、元々時折、表の仕事のために学んでいた裏方業をしようと業界の門を叩いたんです。


キボウのかけら

みんなの希望のかけらとして今日渡せるかなと思うのは

重度のうつ病だった私が寛解もして普通に生活していること

そして

今の私がその時のことがとても糧になっていると言えること

でしょうか。
過去は変えられないし背負っていくしかないのだけれど、現在や未来によって過去の辛さは糧になる。
その糧になった時にその辛さはキボウのかけらになるのかな

なんて思っています。


当然その時には

まったく

そんなことは思えませんでしたが。(苦笑


でもその日その日1日をやり過ごす、そんな日が続いてもいい。
それが1週間になって1ヶ月になってと進んでいく中で何かが自分の中で変わっていくことがある。

そう思います。

誰かの参考になりましたら・・。




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そんなキボウのカケラを主人公に託した小説

普通の会社員の主人公が、ビジネスでインドに滞在し犬を拾ったことをきっかけに、インドの日常に横たわる人々の深層意識やカスタムに触れていくお話。
NewsPicksでも紹介されました。

なんと、るろうに剣心の大友監督と、ドラゴン桜の編集などもされている佐渡島さんからも書評をいただきました。

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るろうに剣心も公開が再開された映画館も増えたようで✨

是非是非合わせてご覧ください。



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