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第170話:国語ができるようになる方法

ある国語教師のつぶやき


国語ができるように
なりたいと思う人は、
考えてください。

考えることは
問うことです。

問うということは
疑問を持つということです。

自分の周りで起きる
様々な出来事に対して、
これはどうなのかと
疑問を発してください。



疑問を持つことは
批判するということです。

ただ素直に
人の言うことに
従っているだけでは、
人は考えない人間に
なってしまいます。

人は人形ではありません。
批判意識が大事な所以です。

恐れずに他人の考えを
批判しなければなりません。



しかし、
と同時に批判の先に
もうひとつ
気付かなければならない
ことがあります。

それは
最も正しい批判が
自己批判である
ということです。

自己を批判する
勇気とモラルを持たない人、
己を批判しない精神には
創造や豊かさは期待できません。

ですから学問は
自分の弱さを知ることに
ほかなりません。

そこには挫折があります。



挫折は躓くことです。
躓かなければ分からないことが
たくさんあります。
躓いてはじめて
人は深くなります。

ですから
国語ができるように
なりたいと思う人は、
挫折してください。

挫折するためには
一生懸命頑張ることが必要です。



頑張れば挫折を
味わうことができます。
そう言うと奇異に感じる人が
いるかもしれませんが、

小学生に言うように
頑張ればすべてが叶うなどと
諸君に言う気はありません。

頑張っても報われないことなど
無限にあります。

しかし、
だからこそ頑張ることが
大切なのです。



挫折して考えない人はいません。
挫折した経験が、
他人の思いや考えを
理解しようとする繊細さと強さを
もたらしてくれます。

そして
挫折は本気で頑張った人にしか
味わえないものです。

中途半端な人間は
挫折をしません。

ですから本気で頑張り、
もがくことが大切なのです。

それが考えるということです。




国語ができるように
なりたいと思う人は、
怠けてください。

それは、
無駄なことに
一生懸命になれということです。

役に立つからやることには
深さがありません。

役に立つことをやれば
役には立ちますが、
役に立つことをやったところで
豊かにはなれません。

こんな役に立たないことを
なぜやるのか
という疑問を言う人がいますが、
それは愚問です。




最も大切なことは
人間という抽象性に
遊ぶことです。

効率や効果など考えず、
純粋に自分であること。

仕事量で考えれば、
全くゼロの世界に、
いかに自分を遊ばせることができるか、
そこに人生の豊かさへの
鍵が隠されています。

怠けることも考えることです。
人生を真剣に怠ける必要があります。

ひたむきに没頭して、
転んで挫折し、考える・・

そうすればきっと
(たぶん・・)
あなたも
国語ができるようになります。


■土竜のひとりごと:第170話

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