第166話:仰げば尊し
仰げば尊しという歌があって、昔は卒業式では必ず歌われた曲であった。最近では歌われないことも多くなってきているようで、年々、この歌を知らない生徒が増えてきている。
確かに「仰げば尊し、我が師の恩」と言われるような師弟関係が現代では希薄になっていて、空疎な響きに感じられるのかもしれない。
ちなみに今、ワープロで「我が師」を変換したら「和菓子」となってしまった。「おなか減ったから、先生、何かお菓子ちょうだい」と女生徒に言われる昨今、「師」という重々しい尊敬を振りかざすのも「おかし