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「よい子」を演じ続けてきた人が抱える闇
こんにちは、Soratoです。
今日はちょっとした読書感想文です。
よい子とは
先日、「人生の悲劇はよい子に始まる 著 加藤諦三」という本を読んでいました。
内容は、タイトル通りで、幼少期に一生懸命「よい子」を演じて育ってきた人ほど、心に問題を抱えやすいというお話。
「よい子」に関しては大体想像がつくでしょうが、従順、素直、おりこうさんなどが代表的なタイプ。
本では、親をよろこばせるために一生懸命お手伝いをするイレーネという女性が紹介されていましたが、他にも、「成績が良いと親が嬉しがる」「運動会で優勝すると親が喜ぶ」「何か自慢の種になることをすると可愛がられる」といった何か良いことをすることでしか褒められることがなかった家庭で育った子も同書で取り扱う「よい子」にあたる可能性が高いです。
私はまさにドンピシャって感じなんですが、読者さんの中にも思い当たる節があるという方がいらっしゃるのではないでしょうか?
よい子であった人ほど病みやすい
著者の加藤諦三さんによると、よい子であった人ほど大人になってうつ病や神経症(不安障害)、分裂病(統合失調症)といった精神に問題を抱えるケースが多いそうです。
厳密にいうと、よい子を演じ続けてきた人というより、よい子を「演じ続けなければならなかった人」が適切かな?
そういった子は親が条件付きでしか愛情を与えてくれないケースが多く、親に拒絶されないため、親に認めてもらうため、親の期待に応えるために常に自分を抑え、本当の自分を殺し続けてきました。
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親が条件付きでしか愛情を与えてくれないケース→親の期待通りであれば褒められ、そうでなければ相手にされない、または、怒られるなど
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本心では、
「私は〇〇がしたい」
「私は〇〇が好きだ」
「私は〇〇は嫌いだ」
そう考えていても、それを口にしたり態度に出したりすると、嫌な顔をされたり、最悪は怒鳴られ手をあげらることもあるため、常に親に気に入られる自分を演じ続けます。
そのような傾向は大人になっても続き、自分の意見が言えず、相手に気に入られるような従順な態度ばかりとってしまうため、人にうまく利用されることも多く、最終的に自分のことがよくわからなくなってしまいます。
よい子を演じ続けてきた人の特徴
よい子を演じ続けて育った人に見られる特徴をいくつかピックアップすると以下の通りです。
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・常に見捨てられる恐怖、拒否される恐怖を持ち、劣等感にさいなまれ、相手の何気ない発言にも一気一憂する
・人を信頼することができず 人前で本当の自分を表現することができない
・自分の意思や願望はそっちのけで常に人に献身し続けなければならないと考える
・周囲の期待に応えることにばかりに気が行き、自分のことがおろそかになる
・自分が「どう感じているのか」ではなく、「どう感じていなければならないか」を考え続け 、正しい感情を持たなければならないと考える
・人に対して自分の意見がいえず、従順な態度ばかり取り、嫌だということができない
・他人に敵意を抱いても、そう思ってはならないと抑え込む
・自分に自信がないので他人の称賛を得ようとする。「馬鹿にされてはならない」などのように他人からの評価が気になってしょうがない
・人によく「優しい」と言われるが、本人にとっては誉め言葉には感じない。それは、人の目を気にし、びくびくし、反感を買わないようにしているためだと無意識ではわかっているため
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これ、、、、、
かつての私そのまんまです。
何気なく手に取った本なので飛ばし飛ばし読んでいましたが、読み進めていくうちにあまりに昔の自分に当てはまる傾向が多くて驚きました。
これほどあてはまるのってHSPのチェックリスト以来かな。
読者さんの中にも、自分のことすぎて驚いている方がいらっしゃるかもしれませんね。
ちなみに著者の加藤諦三さんもよい子を演じて育ってきたタイプで、親に拒絶されないために、偽りの自分を演じ続けてきたそうです。
親の前では、その時々の親の感情を満たすために、嬉しくもないのに嬉しい顔をし、悲しくなくても悲しい顔をし、尊敬してないのに尊敬しているような態度を取り続けなければなりませんでした。
本心ではそのようなすべてが嫌でしたが、本当の気持ちを抑圧し、従順な自分でなければならないと思い込んでいました。
しかし、ある時、
「実は私はすべてが嫌だったのだ」
と気づいた途端、肩の荷がすっと軽くなったような気がし、救われたように感じました。
そして、しばらく、
「嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ」
と言い続けていたそうです。
ずっと抑圧してきた気持ちが一気に溢れ出てきたんでしょうね。
私も似たような経験があるので気持ちはわかります。
私も何から何まで「こうしなさい」と親に指示される家庭で育ってきました。
従わないと暴言を吐かれたり、殴られることもあったので、指示というより「強制」に近かったと思います。
しかし、ある時、あまりの親からの抑圧に耐え切れなくなり、悩んで、悩んで、悩みぬいた末に、親に以下のような手紙を突きつけました。
「もうあなたたちの意見に従って生きるつもりはありません。〇〇君とは遊んではダメ。〇〇をしなさい。〇〇にならなければダメ。すべてうんざりです。わたしは勝手に生きさせてもらいます」
(実際はもっと長文で、怒りに満ちた内容でした)
今となっては冷静に振り返りながら書くこともできますが、当時はすでに親元を離れており、そのまま家族の縁を切っても構わないという覚悟でしたので、私にとっては人生初の「一大決心」といっても過言ではないほどの行動でした。
一見、すごく従順で、まじめでよい子に見える子が、心に深い闇を抱えていることってそう珍しいことではないんですね。
終わりに
今回は幼少期の体験がメンタルに及ぼす影響のお話でした。
ちなみに、著者の加藤諦三さんと私は親のタイプも一緒で、「自分が社会で成功できなかったので、子供を使って自尊心を満たそうとするタイプ」でしたが、親のタイプは他にも様々なパターンがあるようなので、その話は省きました。(他には、親が愛情に飢えているタイプなどもあるそうです)
あまり良くない家庭で育ったことは自覚していましたが、私が経験してきたことが、他にも同じような悩みを抱えている人が多くいる「よく見られるパターン」だったと知り驚きました。
私は不安障害の当時、医者にすべての症状を話すことはありませんでしたが、話していれば何かしらの名前がつきそうな他の問題も抱えていたのかもしれませんね。
今回の内容は、愛着障害やアダルトチルドレンにあたるのかな?
今後は親子間の問題も少し書いていこうかなと思います。
みなさんも思い当たる節があれば、kindle unlimitedで読める本なので読んでみてください。
補足
私のkindle本を読んでくださってる方のために、最後にちょっと補足しておきます。
私が親に決別覚悟で手紙を突きつけたとのエピソードを紹介しましたが、私の不安障害が治ったのはその10年後であり、回復のきっかけではありません。
精神的に弱っているときは、何から何まで自分が当てはまるように感じてしまうかもしれませんが、関係ない人にはまったく関係ない話ですので、あまり心配しすぎないようにしてくださいね。
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