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ママのイライラとアルコール、そしてコロナからの贈り物

毎日が忙しいのは通常通り。

そこに、パパの出張が突然やってきた。
忙しさに拍車がかかる。
自分の時間は完全になくなった。
なくしてしまった。
早朝に起きて、寝るまで座る時間すら限られていた。
唯一の楽しみにと、アルコールに頼り、量が増えていく。
唯一の楽しみにと、見ていた朝ドラが見られなくなる。

頭の中は、ひと段落すると、数分後に動き出す段取りをしている。
眠っていても、夜中にふと目を覚ますと、起きてからの段取り、一週間の献立は・・・とフル回転。
8時間ほど布団の中にいるのに、いつも起床時は疲れている。

アルコールが毎日の楽しみとなる一方
子供たちへのイライラは常にMAX。
話しの通じやすい長男君にすぐに怒りとしてママはぶつけてしまう。

そして、ついに長男君は壊れてしまった。
壊してしまった。

あんなに、優しくて、穏やかで、大きな声を出して怒ることもなく
ママが伝えることにはきちんと答えてくれていた。
そんな、長男君に甘えていた。ママが。

声をかければ、すぐに大声で怒り出す。
次男君にすぐに手を出す。

こんな様子が頻繁で、極めつけは、保育園のお迎え時、
隣のクラスの先生と外で長男君が個別で話し込んでいる。
先生は、長男君がみんな座って過ごす時間に、彼だけ落ち着かないことを気にして、話しをしてくれていた。

この時期(長男君は年長)、もうすぐ小学生というプレッシャーで心を乱してしまう子が多いです。と教えてくれた。

確かに我が家も、ランドセルの到着、子供部屋の改造と、これまでの生活空間に、小学生になるんだぞ、という環境が感じられていた。
でも、彼はそれだけではない。
ママのイライラがぶつかる日々に心を壊してしまっている。
わかってた。でも、先生に言えなかった。
ママは弱い。

この日も、アルコールに飲まれて、子供のケンカの声に脳みそは響き
ダメ、とわかっていながら長男君に怒りをぶつけ、
長男君も負けじと大声を張り上げる。
やり取りの収集が付かなくなり、地獄に落ちてしまうのではないかという恐怖を長男君に与え、長男君は赤ちゃんのように泣き叫ぶ。

この、泣き叫ぶ声で、何かふと切り替わり
長男君をぎゅっと抱きしめ、二人で誓い合う


もう、お互いに怒るのはやめよう


これに、長男君もきちんと賛同してくれた。


この一件で、長男君との関係は改善するが、イライラが止まったわけではない。
子供たちにいい影響を与えられていないもどかしさ。
体がいくつあっても足りない。
時間がない。
休息も欲しい。
心を休めたい。

そして、またアルコールに逃げる。
体調も崩していた。
なんとか、一日を乗り切る日々。

頭痛、めまい、体の痛み。

歳だな。と年齢のせいにしていた。


ある日、職場で先輩職員と話しをしていた。
いつもは、面倒だから話はしないけど、ナチュラルハイ状態な脳みそ。なんだか、しゃべってみたくなり、話していると、お酒の話しに。
この先輩も相当飲んでいた。
しかし、飲むのを止め、2か月になるという。
すると、健康面で劇的に変化が現れ、時間もでき、有意義な生活が送れるようになってきたと言う。

へー、程度で聞いていたが、なんとなく、私も止めてみようと思った。
仕事が次の日ある夜はアルコールを飲まずに過ごしてみることとした。

一週間経つと、体の調子が良くなっていくことがわかる。
頭痛がなくなり、めまいはすぐになくなった。

体が整うとともに、夜の子供へのイライラも少なくなってきた。

こんなにも、アルコールが影響しているとは思わなかった。


しかし、時間はなかなか生まれない。
何かしようと思えば、何か犠牲にというリスクが付き、身動きは取れない。自分に時間がないことがストレスにもなっていた。


そこにやってきたのが、子供のコロナ陽性判定。

最初は、まずい。と思った。
仕事は相当迷惑がかかる。子供はずっと家にいる。生活が制限される。
しかし、幸いに、陽性者は子供。
陽性者の子とママが生活し
パパともう一人が生活を共にすることとなった。
ママたちは隔離部屋で、3色のご飯を待ちながら、遊んだり、部屋の片づけをしたり、これまでなかなか進められなかったことに着手したりと、楽しい。
特にママは毎日ワクワクしていた。
明日は何しようかな~と。

急にやってきた、隔離生活。
周りにたくさん迷惑かけているけれど、ママにとっては夢のような時間を手に入れることができた。
神様からの贈り物かと思うくらい。

しかし、この時間は永遠に続かない。
再びやってくる怒涛の日常。
でも、このたくさんの時間をもらえたおかげで、心はだいぶリフレッシュできた。
おまけに、体重も増えた。。。


再出発な気分。
いろんな新しい環境が待っている。
職場に、小学校に、保育園。
いろんなハードルを乗り越えながら、またみんなで楽しいことをしよう。

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