べぼの粒々辛苦妊娠記 第15話『緊急事態宣言』
私が大学病院の産婦人科にかかったのは、ちょうど2020年のいちばん最初の緊急事態宣言の頃でした。
あの頃はありとあらゆるお店がクローズして、とにかく何もできなかったのを覚えています。
本当に異常な事態でしたよね。
そんな私が入院したのも、この緊急事態宣言の真っ只中。
面会は当然、謝絶でした。
洗濯物などはすべて看護師さんに預けて、看護師さんが夫に会って荷物の交換を行い、それを私が受け取る……といったような感じでした。
今考えると自分でお洗濯してもよかったのですが、洗剤の匂いに耐えきれたかどうかが怪しいですね。
携帯は使えたので夫とは連絡を毎日とっていたのですが、初めての入院という心細い中会えないのは本当につらかったです。
(自分から率先して入院しておきながら)
あと、入院中で印象に残っている出来事といえば、藤原啓治さんが亡くなってショックでしたね。
なんかネガティブな内容ばかりですね(笑
そんな中一番の支えとなってくれたのは精神科のH先生。
週に2回、忙しいであろう合間を縫って様子を見に来てくださいました。
それがとても嬉しくて、楽しみで。
それのために入院生活をがんばろうって思っていたくらいでした。
本当にありがたかったです。
実は入院中に誕生日を迎えたのですが、当然(直接)誰も祝ってくれるはずもなく、寂しい思いをしていたので、H先生に自己申告しました(笑
当然ですが「おめでとうございます」と言ってもらえました!
その言葉がたとえ心がこもっていなかったとしても、なんだかとっても沁みました。
あと、食べられるかどうかは別として、売店でなんとなくプリン(コンビニですがちょっと高そうなやつ)を買ってみました。
病室の冷蔵庫の中に眠らせて、2日くらいかけてチマチマチマチマ食べました。
今考えてみると賞味期限とか大丈夫だったのかな……当時は全然考えていませんでした。
夫からはオリジナルのアニメーションが送られてきて、涙。
「いつもありがとう」の言葉に、こちらこそだよと思いながらウルウルしたのを覚えています。
その動画はいまでも大切にとってあります、もちろん。
何かつらいことなどがあった時に見返して、幸せな気分に浸っています。
そんな「緊急事態宣言」中の入院は、まだまだ続きそうです。
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