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「食の風景・さつま芋の煮物、柚子仕立て」

焼き芋用に買っておいたさつま芋ですが、煮物が食べたくなったので、職場で使い終えた柚子を頂戴して甘酸っぱいさっぱりとした煮物を作る事にしました。

味付けは三温糖とかき醤油で。

片手鍋に、さつま芋が半身浴する位の水を入れて蓋をして煮ます。余り強火ですと火が入る前に鍋の底が焦げ付いてしまいますからお気を付け下さい。途中刻んだ柚子を入れて風味をお芋にも移します。一緒に煮る事で柚子も食べられる位やらかくなります。だんだんと甘く、それでいてさっぱりと酸味の薫る匂いが漂い始めます。蓋を取ってみればさつま芋が頃合いです。見てもよく分からない時は竹串で刺してみると良いです。コンロの傍に竹串があると何かと便利です。私は菜箸と一緒に竹串を常に数本立てています。

さつま芋が頃合いになりましたら一旦火を止めて、三温糖とかき醤油をお好みで入れます。濃い口しょうゆでも構いません。私は食材の味がしっかり残るお味が好みですので調味料は控えめでしょうか。鍋を回して、もう一度火を点けます。焦がさないように調味液をお芋に馴染ませれば完成です。炊けた柚子が飴色纏う濃い黄色をしていてとっても美味しそうです。これは期待が高まります。

さて、思い通りのお味になったでしょうか。

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まずは上品に、「暮しの手帖」辺りで見かけそうなイメージで盛り付けてみます。あくまでイメージです。仏さんように小皿にも装ってお届けしました。撮影時は気が付きませんでしたが、お皿の筋が横に入る方が奇麗でしたでしょうか。それを言うと柚子の置き方も工夫が欲しくなりますから、良しとしましょう。

満足したのでいつも通り鍋の中身を全てお皿へ移します。

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はい。小ぶりのさつま芋二本分です。

早速味見しまーす!

「おいしーい♪」

いやあ、思い通りの味付けになっていました。まさに今食べたかったお味です。ほんのり優しく甘じょっぱい、それでいて柚子が爽やかに酸味を立てています。さつま芋と柚子、お互いの持ち味を存分に引き出したようで何よりです。相変わらずいい仕事しますね、冬の柚子。

「ごちそうさまでした」

                         いち


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