飛び降り自殺レポ漫画62、63 右手の装具
入院日記62、63。
複雑骨折した右腕をぐいぐい曲げて装具に押し込める。
読んでいてどこか懐かしく、柔らかい情感を感じるのは、辻村深月さんの筆致の特色だと思う。
ちょっとゾッとするような小話がたくさん入った奇譚集。
個人的には「十円参り」がめちゃ怖くて好き。
高いビルのすぐ下には電線が通っていて、私が落下途中に引っかかったのは2本や3本の電線ではなく、束ねて10数本の電線に段階的に引っかかったんだと思う。
うまくクッションの役割を果たし、私が死に至ることはなかった。
少し調べたけど、普通は電線に引っかかっても死ぬというか、電線に接触したところで体が切断される。
飛び降り自殺についての(無駄な)知識が増えるほど、自分の身に起きたのがどれほどの奇跡なのかがわかってくる。
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