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「仕事は苦しくて、楽しくないもの」と思っていたぼくがライターをやり続ける理由。

自然体な生き方を考えるメディア『ソラミド』の編集部がお送りするnote。編集部員が考えたこと、感じていることを自由に書き記します。今回は編集部員の佐藤が担当。肩の力を抜いて、ゆるりとお読みください。

はじめまして、自然体な生き方を考えるメディア『ソラミド』編集部メンバーの佐藤純平と(さとうじゅんぺい)申します。 

私たちは普段、インタビュー記事を中心にして、自然体を問うきっかけをお届けしています。

編集部の活動・編集部員の感じたことなどを書き記していくソラミドnote。

今回は、ぼくがライターをやり続ける理由について書いてみたいと思います。

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「世界一周」

小さい頃から、将来の夢はなに? と聞かれたら、そう答えるようにしていました。でもやりたい仕事はなに? と聞かれたら、ちゃんとした答えが浮かびませんでした。プロ野球選手、お笑い芸人、社長。卒業文集や進路相談の際には、そんなふうに回答していた気がします。でもどこかに違和感を抱いていました。本当はそんな職業に就きたいわけじゃない。けど思いつくのはそれぐらいしかない。とりあえず興味がある仕事を挙げていただけに過ぎませんでした。

そもそも仕事とはつらくて、楽しくないものだと思っていたんです。周りに楽しそうに働いている大人がいなかったからかもしれません。生活をするために、仕方なく働いている。毎日ヘトヘトに疲れ切っていて、休みの日は寝て過ごす。そんな大人になるのがすごく嫌でした。

大学を卒業し、大手予備校に就職しました。実際に働いてみて、やっぱり仕事は苦しく、楽しくないものなんだと実感しました。これに40年以上も耐えないといけないのかと思うと、絶望しかありませんでした。小さい頃から見てきた大人に自分もなってしまっている。その現実に気づき、このままではいけない、自分を変えなきゃいけないと思い始めました。

けれども、いきなり自分を変えることなんてできません。会社を辞め、バックパッカーとして旅をしたり、転職をして新しい仕事に就いたりしてみたものの、やはり「やりたい仕事」は見つかりませんでした。副業を含め、本当にたくさんの仕事に挑戦しました。でもどれも苦しいし、楽しくない。ライターになったのも、書くことが好きで、楽しいからではありません。会社員として働き続けるのがどうしても嫌で、「フリーランスとして働ける仕事」であれば、正直なんでも良かったんです。

ライターになってもう4年近くになります。この仕事が自分の本当にやりたい仕事なのか、まだわかっていません。それに楽しさはありますが、苦しさを感じることのほうが多いかもしれません。友達から「ライターってどうなの?」と聞かれたら、「おすすめはしないよ」と答えているぐらいです。

そんなライターという職業をどうして続けているのか。自分でも不思議なんですが、やめようとは思わないんです。関わるメディアを変えることはあっても、ライターという職業自体を手放そうと思ったことは一度もありません。

もしかしたら、働き方ひいては生き方に迷っている自分でも、できる仕事だからかもしれません。取材を通して、さまざまな人の働き方、生き方に触れることができます。ときには自分の悩みをインタビュイーに率直にぶつけることもできるし、取材の準備で本や記事を読み、自分の世界を広げることもできます。自分の迷いを考えるためのヒントをたくさんいただける仕事だなと思っています。

それに文章には正解がありません。何をどうすれば良い文章になるのか、そもそも良い文章とはなにか。さまざまな考え方があるし、常に考え続けなければいけない問いです。だからこそ迷うことが大事なんだと思っています。これが良い文章だと簡単に答えを出さずに、模索し書き続ける。そのようにあり続けられるのがライターという職業です。

他にも働き方や生き方に迷いながらできる仕事はたくさんあるかもしれません。ただ自分が出会った職業の中では初めてでした。

ソラミドは自然体を考えるメディアです。自然体にも答えがありません。ぼくを含め、編集部一同、迷い続けながら発信をしています。読者のみなさんとも一緒に考え、迷い、自然体とはこういうものかもしれないというヒントを探っていければ嬉しいです。

(執筆:佐藤純平


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