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見える人な おばあちゃん     (聞いたことのない音)

思い出しちゃった。


前回に引き続き、おばあちゃんの話をします。

というのも、私が先日面接を受けた系列の病院

面接した場所から100mと離れていないところにあるその病院

をみてふと思い出したからです。

その昔


千葉県の東京湾が側にあるその病院

総合病院のような大きな病院ではない

体調が悪いとは思えもしないほど元気だった祖母が

数日の間、手術をして入院していた。

家族でお見舞いにも行った気がする。

大分月日が経ってから


いつものように、おばあちゃんちにお邪魔しに行ったときだった。

唐突におばあちゃんから話をきりだしてきた

ばあちゃん:「おばあちゃんさ、前に〇〇病院に入院してただろ?」

ばあちゃん:「あの病院には二度と行きたいくないんだ」

ばあちゃん:「ほんとは退院してからもいかなきゃいけないんだけどさ」

わたし:「そりゃいかなきゃだめじゃん 車出すから行こうよ」

ばあちゃん:「いかないじゃなくて いけないんだ」

わたし:「なに?へんな事でもいわれたの?」

看護師さんの足音とも 違う


おばあちゃんは、大部屋に入院していた。

夜中に足音がしたから、「看護師さんが見回りに来た」

と思っていたらしい。

でもやたらと長い間、足音はするけど、部屋を開ける音がしなかったそう。

そんなに大きな病院ではないので、階段も廊下も長くはないのですが、

そんな看護師さんはやってこない足音だけが数日続いていたそうです。


看護師さんって、大抵処置用のカートを押して歩いていたり

ナースコールで呼ばれた時には何も持たずに速足で歩いていたり

そんなイメージをしていました。

おばあちゃんもその辺のイメージはしていたらしいです。

その病院はフロアーにナースステーションがあって、

何か用があればそこから看護師が駆け付けてくれる。

一階は外来で2階建ての病院という事でした。

聞いたことのない音


おばあちゃんが言うには、「階段を歩くような音がするんだよ」

徘徊するような人はいないしさ

でもその日は、どうやらおばあちゃんのいる部屋の方に音が近づいてきてね

看護師さんの靴の音とは違って、バサバサ音をさせながら近づいてくるの

「ふだんおばあちゃんは、自宅にお礼を言いに来る幽霊みたいのはよく

見慣れてるでしょ?でも雰囲気が 見なくても尋常じゃないって解って

布団を頭からかぶちゃったんだよ」


「音がしなくなってね」

あー良かったって 布団から頭をだしたんだ

そしたらベッド脇におばあちゃんを見下ろしてる人がいたんだよ

戦時中に着ていた、軍服をきたその人が・・・



千葉県の中央から下の地域にはいまだに戦時中の
なんというのか 痕跡があります。

トンネルなんか手彫りであったり

トンネルの名前が〇〇隊道とか

大砲か銃を固定していたであろう大きな台座とか


恐ろしいものをみたその病院の現在を見て

思い出した話でした。




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