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10.怪人エモーションの日常〜誰かを救えばヒーローって言うけれど〜

怪人エモーションだ!

人間というのは、やはりよく分からない。
人間の生態を調べる実験は今日も続く。

人間は自分達が“正義”だと思っている生き物らしい。
だがそれは愚か過ぎる!!!
今日は、怪人という立場から教えてやろう。

ヒーローと怪人。
誰かを救えば、それはヒーローと呼ばれるのか?
怪人から人間を守った。地球を破壊する怪人を退治した。
だから、ヒーローだと!?

いいか、ヒーローも攻撃で街を破壊しているぞ!!
もう一度言う、ヒーロー側も街を破壊しているぞ!!
そもそも人間は、常にあらゆる地球生物の環境を破壊しているぞ!!
一体何種類の生き物を絶滅に葬ったのだ。
これらは、到底ヒーローの行動ではない。
環境破壊の怪人は、まさに人間である。
人間こそが地球を乗っ取り、破壊へ導く恐ろしい侵略者なのだ。
さまざまなものが人間によって消えていった。今この瞬間にもだ。

海に浮かぶスーパーやコンビニのビニール袋。
これによって、海の生き物が飲み込んだり、絡まったりし、苦しんでいる。
人間はビニールをまき散らし、遠隔で遠くからでも環境破壊に打って出るのだ。

ラーメン屋『ことだま』のノートには、誰かが書いた“文字”がある。

『誰かを救えばヒーローで、危害を加えれば怪人。それは人間の物差しでしかない。別の生き物から見れば、人間は怪人かもしれない。』

まさに、その通りだと思わないか?
人間は、人間以外の生き物から見たら十分化け物であり、怪人である。
そして、怪人エモーションは、怪人と呼ばれているが、本当に怪人なのだろうか?

近頃、他の生き物に歩み寄ろうと、初めて共生することを考えた人間は、ビニール袋を有料化し、エコバッグを使うように世間様にアピールしている。
しかし、有料になったところで“ビニール袋を買う人間”もいる。
ある人物は、たかが2円、3円くらい払うよねと鼻で笑っていた。
何故有料化されたのか、その意味すら知らない。愚かにも程があるぞ!
しかし、ビニール袋は、それはそれで大事だ。
これまで、買い物に行き、貰ったそのビニール袋にゴミを入れゴミ出しをする。
再利用の如く、ビニール袋を無駄にしない生活をしていた人物がいた。
その人物にとっては、エコバッグを使うようになり、結局ゴミを出す用途のビニール袋を別に買わないといけなくなったらしい。それはそれで、なんだかよく分からない結末だ。

しかし、エコバッグを持ち歩くのが面倒という理由で持たない者。たかが2円、3円くらい安いもんと思う者。そうやって無駄にビニール袋を買っては、結局そこらに捨てる人間は、自分が怪人になっていることをもっと知った方がいいだろう。

雨の日にビニール袋が欲しい人間は、果たしているのだろうか?
もしかしたら“文字だけの君”だけではないのだろうか?
何故、傘を持たない!何故、代わりがビニール袋なのだ!
雨の日にスーパーのビニール袋を頭の上に広げ、駆けて行く男がいたら、それは“鋤柄直樹(仮)”かもしれない。

『人に頼らず、物に頼らずに』
“文字だけの君”はそう言ったが、ビニール袋も十分“物”だと思うぞ。


我こそが正義だという人間よ、ヒーローとはなんなのか?
教えてくれ!地球という大きな水槽に飼われている愚かな人間よ。

共生できない人間と、壊れていく地球。
その感情に名前をつけたなら、それはなんと呼ぶのだろう。

今週金曜日は“文字だけの君”第十四夜
物語は、いよいよクライマックス突入だ。
“文字だけの君”って誰?そう思うのなら見てほしい。

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