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デジカメ遍歴その2:Canon Power Shot S70

IXY Digital200を購入して5年。
世の中全体のデジカメは画素数がどんどん上がって行っている時代。周りの人が使っているデジカメもどんどんと画素数が良いものになっていく。また、各メーカーから様々な機種がどんどん出てきて、選択肢も増えていく。しかし、画素数とは反対に値段はどんどんとこなれてきた状態になってきた。

ぼちぼち、自分もデジカメをアップデートしたくなってきたのが2006年。ゴールデンウィークにたまたま家電量販店に出かけた際に、ぱっと目に入ったのがこのデジカメだった。
それまで、カメラを買う際にはそれなりにスペックなどを調べて購入していたが、これに関してはその場で店員さんと話しているうちに「勉強しますよ」の声に背中を押され、衝動買いしてしまった。

https://faq.canon.jp/app/answers/detail/a_id/10602

良かったと思うポイントがいくつかある。
まず、最初のデジカメがキャノンだったので、その安心感があった。操作感は機能が良くなることによって幾分変わっているものの、IXYとほとんど変わらない。
二つ目は記録メディアがコンパクトフラッシュだったこと。
まだ、この頃は各メーカーの記録媒体が結構独自路線で、その中で幾分汎用的だったCFをCanonはまだ採用していた。当時、CFが一番流通量も多かったこともあり、記録メディアの中では値段が安かった。
3つめは、画素数が上がったこと。
これは、やっぱり200万画素からするとかなり大きなメリットだった。丁度2004年からメインのPCをMacに変えたこともあり、iPhotoというアプリを使ってデジカメの管理が出来やすくなった。まだ、この頃は撮った写真のデータを送り合うということではなく、フォトペーパーに印刷して写真を渡すということが普通だったけれど、200万画素か700万画素になったことで、L版の用紙に印刷しても変な色が出るということが無くなった。
4つめは、バッテリーの持ちが格段に良くなったこと。
5年の歳月は、省電力化がものすごく進んだ。それまで予備のバッテリーは必ず必要だったけれど、この機種以降に関して、予備のバッテリを用意せずとも1〜2日は余裕でもつようになった。
5つめは、光学ファインダーがあったこと。
今時、コンパクトデジカメでファインダをのぞきながら撮影する人はほぼいないだろう。しかし、この頃はまだファインダがあるデジカメの方がランクが上というのがあった。なにより、バッテリを少しでも持たせるようにして撮影しようと思ったら、液晶画面をつけないで撮影するのが一番だった。液晶画面は、結構バッテリを食う。そういうこともあり、ファインダはまだ残っていた。

このカメラを持つようになってから、完全に変わったことがある。
それは、フィルムカメラを持ち歩くことがなくなったこと。
200万画素だと、少し引き伸ばす写真などの場合はまだまだフィルムの方ができあがる写真の質が良かった。しかし、700万画素を超えたこのカメラからは、仕事に関してはデジカメで十分になった。それまでなんだかんだと仕事でも使っていたフィルムカメラは、徐々に出番が減って趣味専用のカメラになってしまう。
飛行機に乗って出かける際も、フィルムは持ち出しにくいものになっていた。以降、しばらくこのデジカメが自分の扱うカメラの中で一番のメインになった。

世の中、全体的にもフィルムの売り上げがごっそりと落ちた時期だったと思う。近所のたばこ屋にフィルムの現像を出していたのだけれど、取り扱いをやめてしまった。ここのたばこ屋は日本ジャンボーという会社の取り扱いがあって、当時の日本ジャンボーはコダックの現像機や印画紙を使っていたこともあり、とても品質が安定していて安心して出すことが出来ていただけにショックだったのをおぼえている。さらに、当時住んでいた家から駅の間にあったDPEも店を閉じてしまった。
それくらい、デジタルカメラの性能がフィルムカメラを上回り、値段もデジカメの方が安く扱いやすくなった時期だったとも言える。

そんな時期に買ったカメラであり、自分自身も時代の流れと同じような使い方をするようになった、そんな象徴的なものと今では感じる。

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