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ナチュラルスピリット2024年危機説を考察:書籍「よひとやむみな」、「コナンドイルは語る」から考える黙示録的情報について ―その1―

ナチュラルスピリットのHP「2024年危機説」

日本の精神世界書籍を牽引している出版社ナチュラルスピリット。
私がいつも読んでいる本は、ナチュラルスピリットという出版社の本が非常に多いです。
精神世界、スピリチュアル系の出版社としては、高度で信頼性のある本を沢山世に出しています。
非二元・ノンデュアリティについては弊社の存在がなければ日本の精神世界は遅れたままで、いまだにスピリチュアル業界は、表層的な現象である心霊現象を追いかけたままであったのではと思ってしまいます。

私個人的にも、弊社の出版された書籍はバイブルのように何度も読み返し、セミナーにも何度も参加してきました。特にフランクキンズロー氏の著作や、デビット・R・ホーキンス氏の「I<真実と主観性>」については、私の人生のコアとなっており、感謝しても感謝しきれません。他にも、アムニタジャニーさんの著作や、「私は在る ニサルカダッタ・マハラジとの対話」「自己なき自己 ラマナカントマハリシ」「奇跡のコース」など素晴らしい書籍が多く、たくさんの方々が救われ多のではないでしょうか。

私は弊社の刊行している多くの書籍と、認知科学を交えて、思考しカウンセリングを行っています。

そんな素晴らしい出版社の社長今井氏が、HPにこのような記事をアップしていました。

その概要は


『2024年危機説
これから2、3年後くらいが日本や地球が危ないという説を、最近いろいろな能力者から聞きます。
肉体から離れた霊が成仏できず、この地上で浮遊霊になったり憑依霊になったりしている霊がかなり増えているようです。
それで2024年前後に地球の自浄作用で天変地異(地震や気候変動等)が起る可能性が高いと能力者たちは言っています。
また紛争も起り、日本もかなり厳しい状態になるようです。
世界の人口もかなり減ると言っています。
東京は電気等も使えなくなって、かなり住みにくくなるそうです。
今、かなり地球が日本が危険な状況なので、皆さんに知っていただきたいという思いで書かせていただきました。
これを発表することで、この予言?が外れることを願っています。』

・・・とのことです。

そして、それに関連すると思われる書籍2冊があります。これらをもとに、考察してみたいと思います。

天変地異がまもなくきそうです、という触れ込みの「よひとやむみな」は、

「世界中の神、人類創造エロヒムの一柱、天地、宇宙を司る神の一柱、瀬織津姫穂乃子。出口なお、王仁三郎、岡本天明に神示を降ろした神。(HPより)」

が著者にメッセージをおろして書いているようです。

大本教の開祖である、出口なおはクニトコタチノミコト(国常立尊)など高次元の神々が自動書記で信者に伝えていたとされています。出口王二三郎は「永遠にわたる人類の指導書」としての『霊界物語』は「天地創造に始まる地上霊界の歴史」を壮大なスケールで描いたものと言われています。

その信者であった岡本天明はクニトコタチノミコト(国常立尊)からのメッセージを「日月神示」として17年かけて書いた書であり、これは予言書的な観点からもとても有名です。

出口が教祖となった大本教はいわば日本の新主教の根本になっているとも言え、大本教の影響を受けている新宗教は沢山あります。
何を隠そう私も子どもの時に、家庭がその影響を受けたある新宗教に入信していました。「黙示録」的な教義が中心となっており、最後の審判、ハルマゲドンというような概念が中心的に取り扱われていました。

私が入信していた時代は、オウム真理教の事件があり、また、阪神大震災も起こり、青少年の凶悪犯罪も勃発し、当に世紀末という雰囲気が世の中に立ち込めていたように思えます。

宗教の教義を信じていた部分もあったので、最後の審判と呼ばれる黙示録的な出来事が起きるのか、親しい親戚や友達を入信させて助けるべきではないかどうか、毎日無駄に悩んでいました。

その時期に、幹部クラスの信者が、阪神大震災をメディアで見て、「ハルマゲドンの始まりかもしれない…」と恐れながらも、これまで押し隠していた予言の成就による願望達成の充実感、という複雑な表情で信者と話していたことを思い出します。

私はかねてから違和感を感じていたので、そのことをきっかけにしてその団体と縁を切るようにしました。

それはさておき、今回その大本教や日月神示の根本メッセージの主である神々が「よひとやむみな」として在る人物を介してメッセージをおろしたとされます。

その内容は、

「これから起こる大災害と大混乱を前に、『日月神示』を元に、 今とこれから必要なこと、御魂磨きの方法を伝えています!(HPより)」

とのことで、いよいと「最後の審判」「ハルマゲドン/黙示録」的な内容が描かれており、人類の文明の大浄化と、人類が三分の一になるなどの衝撃的な内容になっています。

三大霊訓の流れを組む「コナンドイルは語る」 リセット・スタート

「コナンドイルは語る」については、出版社は地湧者となっており、ナチュラルスピリット刊ではありませんが、著者が最近ナチュラルスピリットから書籍を出しています。

本書は、スピリチュアリズムと言えば、英国の三大霊訓の一つ「シルバーバーチの霊訓」をも元に展開している書籍のようです。

シルバーバーチとは、「約3000年前に地上で生活していたことのあるネイティブ・アメリカンの高級霊が、英国人モーリス・バーを通じて大霊(グレート・スピリット)からの人理へのメッセージを語らせる」というもの。

これについて、オウム真理教の脱線脳で有名な認知科学者・苫米地英人氏は著書「スピリチュアリズム」の中で、「シルバーバーチのメッセージそのものはブッダやキリストが否定した原始宗教」です、といいます。

その根拠として、シルバーバーチらの高級霊団のメッセージは「生まれ変わりがあること」「魂は未来永劫不滅で生き続けること」「魂が生まれ変わる理由は、魂のレベルをアップするため」そして「魂のレベルによって行くところが違う」というあの世の階層性の論理があげられるといいます。

「魂の永続性」と「この世の苦しみはあの世の喜び」という二つの論理はすべてのカルトに共通する教義ですべての原子的宗教のなかにもあるといいます。それに対して「アートマン(永続的な魂)なんかいない」「ブラフマンなんかいない」「空だ」と否定したのが釈迦だ、と苫米地氏はいいます(著書「スピリチュアリズム」 より」。

 これに対しては、私的には、「特に現代西洋の宗教における精神的/霊的(スピリチュアル)な知性は進化そのものに対して2000年ほど遅れている(※K・ウィルバー 「インテグラル理論を体感する」より)」という研究結果を考えると、シルバーバーチが交霊していた100年前の西洋のスピリチュアルの発達土壌を考えると、シルバーバーチのメッセージなどは相当進んでいる方なのかもしれないと思います。

 確かにスピリチュアリズムはアートマン的な魂とその階層性を語ることで、期せずして潜在的な差別意識を生み出し、スピリチュアルエゴの増大とカーストやファシズムの基盤になっていた史実は否めません。

しかし、スピリチュアリズムを調べると、中には結局非二元的な観点に発達する途上として、アートマン的な魂も方便として語られる立場も少なくありません。                                        (例;奇跡のコースの解説本で有名なゲイリー・R・レナード、キネシオロジーテストで著名なデヴィット・R・ホーキンスなど。また、「バーソロミュー」は精霊でありながら、優れた非二元の書籍を描く)

当時の西洋の精神性/霊性(スピリチュアル)の発達段階を鑑みると、釈迦やキリストの原点である非二元や空の視点はなかなか理解することは困難であっただろうと推測すると、原始宗教的な観点は当然なようにも思えます。 

史実では、100年前のこの時代は釈迦の空観などは人類の殆どが触れていません。
つまり多くの西洋のスピリチュアルのレベルが実際に「神が7日で世界を創造し」、「仏陀は誕生間もなく天上天下唯我独尊と歩いて話した」と文字通り完全に信じ切るような意識の土壌が未だにある中では、空や非二元の観点は理解が難しいだろうということです。

 著書「コナンドイルは語る」においても、受け取る人間の知識と意識レベルにおいて、伝わるメッセージが異なるようなことが書かれているので、シルバーバーチらのメッセージは子どもにサンタクロースがいると方便で語る形でメッセージを発信しているかもしません。そういうわけで、シルバーバーチを一概にすべてを否定できない可能性もあると思います。

 2000年代は、この英国スピリチュアリズムを学んだ江原さんが、三輪さんとよく「オーラの泉」という番組でTVに出て有名になりました。今は分かりませんが、当時、そこでのスピリチュアルカウンセリングにしても、非二元や空の思想は見受けられない印象です。
(※余談ですが、私は母がシルバーバーチが大好きだった影響もあり、思春期にシルバーバーチの霊訓を読んでいたもので、勝手にシルバーバーチには色々お世話になった感覚があるので、擁護したくなる感覚になってしまいます・・・。)

 ところで「コナンドイルは語る」のメインメッセージは、「リセット・スタート」という概念です。これは、簡単に言うと、

「リセットとは、天地の連動を取り戻すための霊的な浄化作用です。―中略―物理的世界の暴走の為に霊的秩序にまでも影響が及び、もうどうにもならない限界にまで達してしまったがために、リセットがかかる、ということです。(本書より)」

そして、その起きる現象が、2016年4月までのメッセージ内容では、隕石の衝突か、ポールシフトによる大災害の可能性が最も高いとのことでした。 その後、5年以上たっていますが、刻々と、その時期が近づいてきているのでしょうか…!?それとも他のシナリオに移行したのかは分かりませんが、著者らはリセット・スタートについては、過ぎ去ったイベントとして認識はしていない様子です。


次回、「その2」から、これらを踏まえ、考察を深めたいと思います。
                            ・・・続く。

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