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ミリオンダラー・ベイビー

あらすじ:ロサンゼルスの寂れたボクシングジムの門を叩いたマギー。ジムのオーナー兼トレーナーのフランキーは彼女を拒んでいたが、彼女の真剣さに打たれ、彼女のトレーナーとなる。お互いに父娘の関係をなくしている2人は、激しいトレーニングの中で絆を深めてゆく。

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今作品は、クリント・イーストウッド監督の娘への贖罪のラブレターだ。最近の作品である「運び屋」で出演したイーストウッド監督の実娘アリソン・イーストウッドがインタビューで親子関係が上手くいっていなかった時期があったと述べている。クリント・イーストウッド監督作品で「ミリオンダラー・ベイビー」の他に「グラン・トリノ」「運び屋」など天涯孤独になった老人が主人公だが、これは自分を投影したものだろう。「ミリオンダラー・ベイビー」では愛弟子であるマギーをフランキー自身が組んだトーナメントによって心身ともに絶望の淵へと突き落としてしまう。その贖罪のためにマギーの願いを受け止め、実行するフランク。マギーに「モ・クシュラ」の意味を伝えたときのフランクの顔は正にマギーの父親そのもの。最期に疑似ではあるが、父子としての今生の別れのシーンは後世に残る名シーンである。


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