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ブラック・クランズマン

黒人刑事がKKKに潜入捜査は、70年代にあった実話だそうで・・・。こんな奇天烈な出来事が本当にあったなんて驚きである。KKKと電話で話すのは黒人刑事、潜入捜査をするのはユダヤ人刑事。人種が違えどもKKKにとっては黒人もユダヤも同種。KKKの潜入捜査をする過程で二人の刑事の絆が深まってゆく。

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人種差別をテーマにした名作は多々あるが、黒人の監督が撮った作品は稀だ。『ブラック・クランズマン』は黒人であるスパイク・リー監督の白人至上主義を天まで蹴り上げる痛快な作品に仕上がっている。今作品は名作『風と共に去りぬ』のワンシーンから始まり、サタデーナイトライブでトランプの物真似をするアレック・ボールドイン扮する白人至上主義者の演説からタイトルに移る件は、スパイク・リー監督のブラックジョークが非常に効いていて心を掴まれる。

そして、ラストの演出で前半にアレック・ボールドインを起用した意図がわかる。笑えて、ドキドキハラハラさせられ、今のアメリカの現状を目の当たりにし考えさせる脚本の構成が非常に上手い。私的にスパイク・リー監督作品の中で一番面白く、観応えのある作品でした。


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