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サスペリア

あらすじ:1977年、アメリカからベルリンの世界的舞踊団への入団を目指すスージー・バニヨンは、オーディションでカリスマ振付師マダム・ブランの目に留まり、次回公演の大役に抜てきされるが、スージーの周囲では、ダンサーたちが次々と行方知れずになる。患者であるダンサーたちを捜す心理療法士のクレンペラー博士は、舞踊団の暗部に迫っていく。

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ホラー映画で一番好きなオリジナル版『サスペリア』。リメイク版ということで期待半分不安半分で鑑賞。リメイク版『サスペリア』は、オリジナル版とは全く違うジャンルに仕上がっているのでオリジナル版とは切り離して鑑賞した方が良いです。今作品のメインテーマがオープニングで流れるのですが、歌詞に作品の意図が隠されていると思うので字幕に付けてほしいと切実に思います。

【歌詞】
This is a waltz thinking about our bodies
What they mean for our salvation
With only the clothes that we stand up in
Just the ground on which we stand
Is the darkness ours to take?
Bathed in lightness, bathed in heat
All is well, as long as we keep spinning
Here and now, dance behind a wall
Only the old songs and laughter we do
All forgiven always and never been true
When I arrive here, will you come and find me?
Or in a crowd, be one of them?
Wore the wrong sign back beside her
Know tomorrow's at peace


【日本語訳】
ワルツ 私たちが
身体について考え 救済を受けるための
衣服だけを身に付け踊る
ここには我々の立つ地が広がるだけ
この暗闇が私たちの得るものなの?
これは光を浴びて…熱をくぐり抜けて…
すべてがうまくいく
私たちが回り続けている限りは
いまここで 壁に隠れて踊りなさい
そこには古い歌と笑い声
全ての赦しは 真実だが真実ではない
私が到着したら 迎えに来てくれるの?
それとも群衆に紛れて 隠れてしまうの?
おかしなサインが彼女を包み込む

まるで明日の死を暗示するように

今作品は、ベルリンの壁がシンボルとして何度も映ります。東ドイツと西ドイツを分断しているベルリンの壁の傍に主人公スージーが入学するバレエ学校があります。1977年のドイツは、ドイツ赤軍がテロを巻き起こした負の歴史がある時期。

オリジナル版「サスペリア」は公開当時の社会情勢が反映されていないのに反して、リメイク版「サスペリア」は1977年のドイツの社会情勢が散りばめられており、メッセージ性が強い作品となっているのが面白い。


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