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七つの会議

あらすじ:都内の中堅メーカー、東京建電の営業一課で係長を務める八角民夫(野村萬斎)。最低限のノルマしかこなさず、会議も出席するだけという姿勢を課長・坂戸宣彦(片岡愛之助)から責められるが、全く意に介することがない。営業部長・北川誠(香川照之)による厳格な結果主義のもとで部員たちが疲弊する中、突如として八角がパワハラで坂戸を訴え、彼に異動処分が下される。そして常に2番手だった原島万二(及川光博)が新課長に着任する。

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今作品を見終わって「ファンタジーかよ?!」と笑ってしまった。内部告発をした人々の末路はこんなもんじゃない。そのことに背を向けて製作しているとしか思えず失笑してしまったわけだ。

今の日本映画は大手の配給会社が関わると「生ぬるい映画」ばかりできあがる。現在、日本の社会情勢に斬り込んだ作品は「万引き家族」「新聞記者」くらいしか思い当たらない。

それに比べてアメリカや韓国映画界は全く異なる。アメリカ映画で思いつくのは「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」「バイス」「スキャンダル」などがあり、近い将来トランプ大統領を主人公にした映画が製作されるはずだし、韓国映画は「タクシー運転手」「1987、ある闘いの真実」「パラサイト半地下の家族」がある。

昔の日本映画は小林正樹監督や今村昌平監督、岡本喜八監督、深作欣二監督、黒澤明監督がいた。それらの監督たちが映画を介して、私たちに一石を投じていたのだ。今の日本映画にはそのような想いをもつ監督は少ない。

「七つの会議」のような生ぬるい映画ばかり量産するようでは、日本映画は世界には通用しない。

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