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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

あらすじ: 石油ブームに沸く20世紀初頭のカリフォルニア。鉱山労働者のプレインビューは、石油が沸く源泉があるという情報を耳にする。息子とともに石油採掘事業に乗り出したプレインビューは、異様なまでの欲望で富と権力を手にしていく。 

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今作品は、アメリカの石油採掘の歴史と宗教がバックボーンとしてある。
日本は、ヨーロッパやアメリカのように宗教に対しては信仰心がない。
だから、宗教をバックボーンにして作られた日本の現代劇は少ないのだ。
その為、この作品を観ても理解できない部分が少なからずあると思う。
しかし、その部分があったとしてもこの作品は面白い。 とにかくダニエル・ディ=ルイスの演技を観てほしい。石油王プレインビューを嬉々として演じている。富と権力を得るにつれ狂ってゆく様は素晴らしいの一言に尽きる。まるでこの作品のモデルとなった石油王エドワード・ドヒニーの魂がのりうつったように見える。プレインビューの話す言葉は、石油採掘を司った先人たちの言葉のように聞こえる。又、プレインビューに相反する福音伝道師イーライの存在は重要だ。イーライの存在があるからこそ、プレインビューの人間性が際立つ。そして後生に残るだろうラストシーンへと突き進むのだ。


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