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ちえの環 「単純に考えるということ」 #02

あれからわたしは、結局8年間も六角形に翻弄され続けていた。それほどに六角形という形は奥が深いものだった。

自然界の中で見られる「雪の結晶」「ミツバチの巣」などが六角形である事は有名だ。これらの六角形は、この物質的な世界の中では理に叶った形状なのだ。

例えば、ミツバチなどが作る蜂の巣の六角形の構造は力を均等に分散させ、衝撃を吸収させる力がある。さらにそこに作り出される空間は防音断熱効果があるというのだ。

これをハニカム構造といい、この日常の中にたくさん取り込まれて活用されている。建築物をはじめ、航空機の尾翼や宇宙機にもこの構造が用いられている。


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つまり自然界で作られた法則から、その要素を科学や技術に取り込む事で、現代の発展に大いに役立てられていることが分かる。

ただ、この六角形の構造は自然界が作り出す物理的な仕組みとしての一面に過ぎない。

このようなことは、調べようと思えばインターネットを使えば今なら直ぐに知ることができる。


しかし、13年前のわたしは

これは何かのメッセージではないか

という直感から

目に見える形だけではなく、そこに隠された見えない意図を読みとろう

という思考が物凄く働いた。

時間がある時はいつも自分の頭の中で、直感を頼りながら思考を巡らせていた

わたしは狐も人を化かすようなド田舎の山奥で、インターネットが使えない生活をしていた。調べたくても出来ないのだ。

そのお陰で、情報から得た知識で頭の中を満たさずに済んだ。単純に「考える」という作業により、わたしの直感思考を養うことが出来たのかもしれない。

そう考えると人生は上手く出来てるな…と感心した。

とにかく、この事でわたしは1つの物から多くの意味を捉えるという考え方を学んだ。

言い方を変えれば裏を読む術ともいうのであろうか。目に見える表の形から、目に見えない裏の意味を読み解くという手法を感覚で身につけて行った。いずれにしても、そこには直感が働いているという事も分かった。

直感とは理屈や推測ではなく「こうだ」と感覚的に感じるものである。それを世間では第感と呼ぶ。

何となく最初に「こうだ」と思った感覚を否定せずに、そこを辿っていく感覚だ。そうすると高確率で直感で感じた通りの答えに出会い「やっぱりな!」となるのだ。

その過程で、六角形という仕組みを独学で解読していくことで、さらに驚きの仕組みを知っていく事になった。

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