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「人間関係」が苦手なあなた、ぜひこのトレーニングから始めてみてください。

私も「人間関係」が苦手です。
とは言え人見知りはしないし、老若男女どこにも苦手ゾーンがない社交家なので、どこが?って思われるかもしれませんが。
私は人間関係で「うまくやれない」んです。

そのことに気づかされたのは大学時代。
小規模な単科大学ながら、それでも日本中から学生が集まってきていたので。私にとっては会う人会う人みんな人生で初めて接するタイプの人ばかりで、話は合わないわこれまでの自分の“常識”が通じないわで、本当に戸惑いました。

何よりも、私はかなり厳しい体育会系クラブに所属していたため、そこでのカルチャーショックがかなり大きかったんですけど。
そこでは、たった1、2年早く生まれただけの「先輩」が絶対の存在だったし、「女は黙ってろ」的な価値観が普通にまかり通っていたし。「おかしいな」と思ったことをそのまま言っただけなのに「1回生のくせに生意気な、黙って言われた通りにしろ!」なんて怒鳴られて、実質ペナルティの居残り練習やら雑用やらを散々やらされたし。

自由で穏やかな男女共学高校で青春を謳歌していた私にとっては、本当にショックで。
無責任な人、いじわるな人、平気でウソをつく人。世の中に(大学という限定された世界だったけど)こんなにもイヤな人がいるなんて、私は知らなかったんです。うちの両親、そんな人たちがいるってことも彼らとの上手な付き合い方も、世間の荒波の乗り越え方は何も教えてくれなかったので・・。だから私は作り笑いで受け流すという高等テクを当然使えなくて、正面きって全力で「納得いかない!」とぶつかっては跳ね飛ばされる、そんな毎日でした。

入学した年のゴールデンウイークには早くも音を上げていて、そこから1年間くらいは、今思えばあれは完全に鬱状態だったな。
それでも私はそのクラブ(と言うよりその競技)に大学生活を懸けていたし、尻尾巻いて逃げ出すなんて悔しすぎたから、何とか踏みとどまっていたんです。そんな私をそばで見ていて、かわいそうに思った同期の男友達が教えてくれたのが、このトレーニング。
(前置きがめっちゃ長くなりました・・)

「お前は世間知らず過ぎるし素直過ぎる。将来、絶対にいらん壺買わされるから。それがイヤなら、これから毎日人間観察をしろ」

なかなか壮絶な家庭環境で育ち、年齢の割にやたら落ち着いていて「世の中」をとてもよく知っていた彼のアドバイスに、私は半泣きで飛びつきました。

それから。
毎日、往復4時間の通学時間のほとんどを、私は人間観察に充てたんです。
具体的に言うと、電車の中で「今日はこの人」って適当にターゲットを決めてひたすらその人を見る。ずーっと観察する。「この人はどんな人なんだろう?」って思いながら。

この人のしかめっ面の原因は何なんだろう?家庭でイヤなことがあったのかな?職場で上司に怒られたのかな?あ、手帳見た。次の予定確認してるのか。ってことは、次の訪問先に行くのがイヤであの顔なのかな?あ、寝た。あきらめてフテ寝したのかも。この人は、“感情が顔に出やすいけど根に持たないタイプ”なのかな・・?

こんな風に私はひたすら見知らぬ人々を観察して、多くの“人間”データを集めました。友達や身近な人と過ごす時でさえも、意識してこっそり“観察”してました。そうしてやっと、「世の中には色んな人がいる」ってことをポジティブに受け入れられるようになったんです。

月日は流れ、今ではむしろ人を見る目には自信があるくらいで。
五感をフル活動させてその人を観察しつつ、流れ込んでくる情報を膨大な蓄積データと突き合わせる。初対面の人でもカフェでたまたま見かけた人でも、そこから導き出した「こんな人だろう」という仮定には、結構な自信がありますよ。

まあ、でも。見る目に自信があるのと人間関係が得意かどうかは、また別の話なんですけど。

作り笑いで受け流すことも多少はできるようになったけど、感情が顔に出るのはなおらないし。納得できないことには今でも納得なんてしませんよ?それをあえて口に出すことは可能な限りやめてますけど。あとは「みんな違ってみんないい」という理想を目指して、「あたしこの人とは合わないな」って感じれば、そっと距離をとって関わらない、ってことはできるようになったかな。

かのアルフレッド・アドラーが「人間の悩みの全ては人間関係である」って言っているんです。人間関係の悩みなんて、そうそう解決できないのも無理のないことなんです。

でも人を知れば、未知のものを知れば、怖さは消えてなくなります。
苦手だ、怖い!って感じる人は、ぜひ人間観察をはじめてみてください。
「人間っておもしろい」って、思えるようになりますよ!!

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