雑誌の連載と企画の比率
たまに借りてちょこちょこ読んでいる文芸誌。
連載は大っぴらに宣伝されなく、企画が全面に出ている。
なぜだろうか?と考えた。はじめに思いつくのは、文章の世界は読み手が少なく、書き手が多いことだ。
今は本を読まなくても時間のつぶし方、楽しみはいくらでもあるという定説。
まあ、そうなのだろう。連載をメインにして、企画が少なければ、読んでくれる人はどんどん減っていく。連載が始まった段階で大きく読者がふるいにかけられる。途中から読んでもよく分からないことが多いので、新規参入は少ない。
そこで新規参入ときっかけとなるのが、企画だ。
企画に興味を持ってもらって、連載もついでに読んでもらう。連載が面白ければバックナンバーを買ってもらえたり、定期購読につながる。
短期的な利益を生む企画と長期的な利益を生む連載で構成されている。ソーシャルゲームで言えば古参と新規に楽しめる機会を常に作っていると言える。
*
文芸誌と比較して考えたいのは漫画雑誌だ。こちらは圧倒的に連載が多く、企画は少ない。読み切りが1~2本あるか、ないかくらいではないだろうか。
先ほどと同様にソーシャルゲームで考えるのなら、古参には優しく、新規には厳しいと言えよう。
漫画雑誌も売り上げ部数で考えるのなら、確実に落ちている。だが、まだなんとかなっているのではないだろうか。
同じ構造で考えるのなら、連載ばかりではなく企画が多めの漫画雑誌があってもいいように思う。
漫画の場合だと読み切りとして多くの作品を載せることは難しいのだろうか?
人気漫画家は大体連載を抱えていて読み切りまでは手が回らないのだろうか?
連載が終わった漫画家でもう一度連載したいと考えている作家も多いはず。
しかし、そういった雑誌はない(知らないだけかもしれないが)。
文芸誌のように企画を多めに取った漫画雑誌の1つや2つあってもおかしくはないように感じるのだが、なぜなんだろうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?