きれいな尿はいくらでも手に入った
1971年、ニクソンが大統領であったとき、彼の机に腰を抜かすようなとんでもない「報告書」が置かれた。
ベトナムに派遣された兵士のうちで3万数千人がヘロインの依存症になっているというのである。これは戦っている兵士の30%に近い数字である。
報告書に目を通したニクソンは、アメリカの麻薬問題の主要な部分というわけではないが、その中でとくに心を痛めるのはベトナムで麻薬を使用した兵士たちであると述べ、国防長官に対して、「能力を失った兵士を戦場から離脱させ、軍の即応性を維持すべきだ」