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Withコロナ時代の、なりたいカラダ。頭重心から下腹重心へ

ホモ・サピエンスの歴史は25万年。

一方、ウイルスの歴史は40億年にものぼるらしい。

そんな地球の大先輩であるウイルスがきっかけとなり起こった2020年のコロナショックが、人類史のターニングポイントになることに異論を唱える人は少ないでしょう。

この地球のパイセンから、僕らは何を学び、どう成長していくのか?

問われているのがWithコロナ時代です。

三密をベースに作られた都市空間を棲家(すみか)にしていた21世紀の民たちは、ライフスタイルの大幅な変更を余儀なくされました。

多くの人にとっての「常識」の書き換えが起こるタイミング。

こうしたことは歴史上たびたびありました。


今日まで決して途切れなかった人類の歴史。

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そしてこれから先の未来では、古い常識を書き換え、新しい日常に見事「適応」した人類が生き残っているはずです。


それは、一体どんなカタチでしょう?

僕らが次に求めるのは、どんな「棲家」なのでしょうか?


その答えは、

「人体の重心をどこに置くか?」

によって、大きく変わってくるはずだと思います。


これから先の近未来では、

・カラダの重心を「頭」に置く大多数の人間がつくる頭重心の文明

・カラダの重心を「下腹=丹田」に置く少数の人間がつくる下腹重心の文明

2つの微妙に異なる人類が現れ、そのライフスタイルは次第に住み分かれて行くのではないか?

そんなターニングポイントとして、このコロナショックを捉え直してみたいと思います。

直立二足歩行が最大のイノベーションだった

誰もが教科書で目にしたおなじみの進化の図

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この一枚の絵に、僕ら人類にとって最も大切な生き方の指針が描かれています。

それは、「姿勢の変化」です。

人類の歴史は、人体が「直立二足歩行」を始めた瞬間から始まりました。

(おい見ろよ、直立二足歩行してるぞ…!!)


その光景を目撃した地球は、思わずそう呟いたに違いありません。


地球46億年の生物進化の結果、直立二足歩行という姿勢を手に入れたのは人間だけでした。

当たり前のことすぎて気が付きませんが、これは地球視点で考えればとてつもなく革新的な出来事だったのです。

それにより、まず「前足」が自由になりました。

「手」の誕生です。

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この「手」が、様々な道具を生み出すことになりました。

はじめは棒切れを握ったところからかもしれません。しかし次第に火を起こしたり、家を立てたり、しまいには宇宙空間へロケットを飛ばして月面へたどり着くまで高度で複雑なテクノロジーを生み出すレベルにまで、道具の進化は続きました。


そのどれもこれも、はじめに「直立二足歩行」ありき、です。


もう一つ忘れてはならないのは、「脳」の発達です。

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今、僕がこうして言葉を使えるのも、もちろんあなたがこれを読めるのも、高度に発達した脳のおかげ。

これにより高度なコミュニケーションが可能となり、人は「社会」を作れるようになりました。


では、なぜ脳が発達したのか?


それは人体の「姿勢の軸」が変わったからです。

地球上には、魚類、爬虫類、両生類、鳥類、哺乳類、と様々な脊椎動物がいます。

彼らの姿勢は四つん這いですから、体の軸は基本的には地面と「水平」になります。

しかし人間だけが、この「姿勢の軸」を立てることに成功しました。


「立つ」という姿勢の誕生です。

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この時から、人体にとって背骨は重力に逆らって「立てる」ものとなり、人体に「軸」が生まれました


人体の軸が重力に逆らって「立つ」こと。

これが脳の発達の必要条件でした。


かつてアウストラロピテクスだった頃に450CCだった脳みその容量は、ホモ・サピエンスでは1350CCにまで増えました。


「体の軸が90°回転する」

これはあまりに大きなパラダイムシフトでした。

南極と北極がひっくり返るほどの劇的な変化です。

からだの基本プランの根底が変更されてしまったのですから。


今日のロボット工学が、いまだ人体の「立つ」「歩く」という動作をスムーズに再現できないことからも分かるように、人のからだは超高度で複雑な工学によりデザインされた傑作です。

あのルネサンスの天才、レオナルド・ダ・ヴィンチが「最高の芸術作品は人体」だと言ったほど、その複雑性と緻密さから生み出される機能美は、人知を超えたバイオメカニズムによる産物です。

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(designed by freepik.com)

それは、地球という惑星が46億年という長い時間をかけて生み出した一つの造形物なのかもしれません。


いまだ人の手の届かぬ領域から生み出された、美しき人体。

そのはじめに「直立二足歩行」ありき

「手」と「脳」の発達は、様々に便利な道具を生み、群れをつくり、社会を営み、文明を興す原動力となり、それは今この瞬間まで続いています。


・・・で、いよいよ本題!


この美しき人体の姿勢のデザインが、しかし、この100年ほどで急激に崩れてきている。


というお話です。


進化と逆行する頭重心ライフスタイル

「人の体が急速に劣化してきている」

このことはシンプルに、現代人の「姿勢の悪化」から読み取ることができます。

よくスマホを覗き込む猫背姿勢を「スマホ首」なんて言いますが、あれがさらにひどくなると、人体の姿勢としてはかなり末期的です。

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人を人たらしめた最大のイノベーション「直立二足歩行」は、からだの「軸」を「立てる」ことに真価があります


さすがにここまでひどくはなくても、現代人の姿勢が一昔前と比べても急激に「劣化」してきていることは、この辺の記事でこれまでご紹介してきました。

現代、人のつくる文明は、どうやら「からだの軸を立てられない人体」を大量に生み出してしまっているようです。


それはなぜか?というと・・・


人体の重心が、本来のカラダの中心である「へそ下=丹田」を離れ、みぞおちより上の「頭」の方へ上がってしまったから。


この重心姿勢の状態を、「頭重心」と呼んでいます。

頭重心
頭重心とはみぞおちより上の頭に血液と身体の重みがあること。そうすると心身を分離する。この心と体は別物だと考えます。…(中略)…そこに集中しきれていないのが、その体なんです。それを人のせいにする、社会のせいにする、戦争経済のせいにする。階級の上の人間のせいにする、教育のせいにする、教科書のせいにする…。あらゆることが行われてきたんです。それが偶像なんです。だから人間、ホモ・サピエンスはフィクションを作って、社会を作るんです。
RSEL辞書「頭重心」より

これは個人のライフスタイルの問題ではなく、住環境や労働環境、日々ふれるテクノロジーのカタチや扱う言語など、社会の様々な要因が複雑に絡み合って生まれている社会的な問題です。

この「頭重心」の状態で生み出された道具やシステムやライフスタイルに、僕ら現代人の姿勢の軸は実は日常的に歪められ、人体が徐々に劣化している。

それにより、かつて直立二足歩行により獲得した、カラダの様々な機能が失われていっているのではないか?

そんなお話も、これまでご紹介して来ましたが、

コロナショックは、この頭重心のライフスタイルを変化させる分岐点になりそうだ!というお話です。


ここからまた長くなるので、詳しくは次回以降にしたいと思いますが、


この「姿勢の崩れ」という人体の悪化を補うカタチで、テクノロジーの進歩というのが今後間違いなく起こってくると思います。

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この絵は、未来予想図としてはなかなか極端なSFチックな印象を受けますね。

しかし今年、内閣府が発表したムーンショット目標の世界観は、ここにかなり近い。攻殻機動隊的なハイパー都市セントリックな世界観というのは、アフターコロナでも姿形を変えて推し進められていきそうです。


そしてその背景には、現代人のカラダが確実に劣化していっているという事実があります。

何事においても、必要は発明の母、というわけですね。

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(引用元:内閣府 ムーンショット目標1)

この頭重心ライフスタイルからのイノベーションとして、人体の重心を再び本来の位置「へそ下=丹田」へ落とす下腹重心ライフスタイルというのを、ご紹介したいと思います。

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かつてペストが猛威をふるった後のヨーロッパで、「人間開花=ルネサンス」が花開いたように、

人体の本来の重心姿勢を取り戻すことは、ひとりひとりのカラダの「人体開花」から始まり、やがて社会的なイノベーションや時代を超えた新たな文明創造のターニングポイントになってくる。

そう思っています。


まあ、そんなお話を、次回以降していきますので、

どうぞお楽しみに!

つづく!!

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