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"神童"

マルティン・ウーデゴーア。

15歳という若さでレアルマドリーに230万ユーロで加入し、カスティージャやレンタル、ローンなどを通してここまで成長を続けてきた。

現在加入6年目で、マドリーのトップチームでトニクロース、ルカモドリッチ、フェデリコバルベルデらとその座を争っている。

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さて、彼はマドリーを離れるのだろうか。

現在、彼が離れる理由としては「出場機会に恵まれないこと」があげられている。


当然といえば当然だ。


ベテランの域に入っているとはいえ、依然世界一のクオリティを保っているトニクロース、ルカモドリッチ、カゼミロの絶対的3人に加え、あのジダンから信頼を勝ち取ったフェデリコバルベルデがいる。更に、若年層だと昨年からカスティージャ出身のアントニオブランコやセルヒオアリーバスの台頭もあり、IH適性が求められるマドリーにおいては彼らの方が適していると言える。それはマネージャーが変わってもだ。


では、21歳の彼がマドリーを離れることは正解なのだろうか。


僕が今回、「神童」ではなく「"神童"」と表したのには訳がある。

彼は若き頃からずっとそう呼ばれてきた。それは紛れもない事実で、未だにそれ相応のポテンシャルがあることは間違いない。

しかし、それに浸かりきっており、マドリディスモとして求められる泥臭いプレーやメンタル面での能力がまるでないように思える。

確かに上手いには上手いのだが、プレシーズンを通して考えてみても、彼のパフォーマンスはマドリーというメガクラブで王様を求められるようなものだとは到底思えない。単刀直入に言うとまだ実力不足だ。


エデル・ミリタオを思い出してほしい。


彼はポルトからペレスの大きな期待を背に€50mで背番号3を受け取り、加入した。

これは過去にぺぺという絶対的レギュラーでありレジェンドがつけていた番号であり、一桁でもある為当然荷も重かっただろう。また、彼にとってぺぺはポルト時代の先輩でもある。そんな過去があることからも、ファンやフロレンティーノからの期待も大きかった。当然、僕も応援し期待していたうちの1人だ。ぺぺが大好きで大きく評価していたからこそ、誰よりも期待していた自信はある。

だが、当然いきなりスタメンで出られる訳はない。彼の加入当初はセルヒオラモスとラファエルヴァランという完全無欠のレギュラーがいた。

ラモスは言わずもがなだが、ヴァランは18歳にしてぺぺからレギュラーを奪った男だ。更に、同じ身体能力を武器とするタイプである事からも彼にとって明らかに分が悪かった。

そんな背景もあり、彼は一年以上という長い時をレンタルやローンすることなくほとんどベンチで過ごすこととなる。たまに出た試合でも、前半間も無く一発退場になったりと見ていられるものではなかった。

しかし20/21シーズン(昨シーズン)、絶対的レギュラーでありカピタンのセルヒオラモスが立て続けに負傷、更にヴァランの出場もCOVID-19などの影響もあり安定せず、彼に出番が回ってくることとなる。

そこで彼は素晴らしいパフォーマンスを発揮した。クラシコなどを含むビッグクラブだらけの過密日程、22歳という経験の浅さ、レアルマドリー 独自の重圧にも関わらず、だ。

そこには彼の人知れぬ努力や、ひたすらに耐え忍んできたメンタリティがあるだろう。結果的に彼をレギュラーとして構想に入れる事で、ヴァランの換金にも成功した。


少し長くなってしまったが、話を戻す。


では現在21歳のマルティンウーデゴーアがチームを離れる事は正解と言えるのだろうか。

それはもうお分かりの通り、自分は違うと思う。

王様でいたい、アーセナルが合っていて良かった。マドリーでは出られない。それは分かる。

だが、それではマドリーの主力には一生なれない。(もしかしたら一連の行動から嫌いでなりたくないのかもしれないが、、)

ジネディーヌジダンが去り、彼にとってはチャンスだ。ある程度の結果を示せば彼に合うプランを見つけてくれる、考えられるカルロが現在は監督だ。






彼は、マドリーで勝負しないのだろうか。



ある意味、それは"逃げの姿勢"であると言える。





(多分離れます)





本日より、ラリーガ・サンタンデールが開幕。まだマーケットは後2週間ほど開いている為、各クラブの動向に注目したい。

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