マガジンのカバー画像

草子

21
運営しているクリエイター

記事一覧

刺されてもいいと思えるほど

人に刺されたことないけど、そんなことを思ったことがある。 この人なら嘘をつかれても、傷つけられても、刺されても、殺されてもいいと。 嘘をつかれたり、暴言やら暴力やらで傷つけられたことはあっても、刺されたり、ましてや生きてるのだから殺されたことはない。 逆も然り、私は嘘をついたり、いつのまにかもしくは故意的に誰かを傷つけたりする。 よくないのかもしれないけど、私なりに理由はあるし、必要な嘘や傷つけ合いもあったりする。良いか悪いかは時と場合によるし、言い方や関係性にもよる。良し

祈り

私は人間なので、たまに気分が大きく落ち込むことがある。 要因は些細なことで、うまく立ち回れなかったなとか、これをこうやればよかったなとか、暴食しちゃったな、お金使いすぎちゃったなとか、そんなことだ。 でも、いつまで経ってもうだうだしてるのは精神衛生上よくない。 そんなときに私が定期的に思い出すようにしてる思想がある。誰かの受け売りでもない、私が30年ほど生きてきて辿り着いたものだけど。 私は私の幸せは祈らない。 なぜならどこかの時間軸の誰かが私の幸せを祈ってくれると信じて

ちいさなわたしの告白

冷蔵庫にある鶏の玉子。これからひよこが生まれないだろうかと思ったことがある。 ひよこは卵から生まれる。この卵と冷蔵庫の玉子の何が違うのだろうと子どもながらに思った。親に聞いてもきっと答えは返ってこない。なら、辛抱強く冷蔵庫の玉子を育ててみようと思った。 冷蔵庫から玉子を1つ、棚からタオルを数枚拝借する。自室の引き出しの奥にたまごスペースをつくり、そっとしてみた。 その後の流れは皆さんのご想像通りだ。 玉子は引き出しの中で腐った。ひどい臭いがする。流石にまずいと思い、ビニール

もやんてぃーぬ

ここしばらく悶々と塞ぎ込んで考えていたことを書く。 いろいろあってだいぶ精神的に落ち込んでいた。生理前というわけでもない。強いて言うなら排卵日がかぶっていたが、普段はそれだけで落ちる…ということはない。 単純に慣れない仕事でばたばたしていて疲れていたのもあったのかもしれない。ただでさえ酒飲むとすぐ酔うわ、寝相が悪いわ…と疲れていたのは確かだ。 事の発端 事の詳細は省くが、以前自分がずっと抱えていたことを思い出した。 今もだけれど、当時の私は、高校生でなく、女性でなく、

ゆるい鎖で繋がれた首輪

しばらく書く勇気がなくて自分の中に留めていたのだが、そろそろ時効だろうというのもあって書いてみることにする。 定期的に言う、私が言葉に縛られていたの件についてだ。私が本音で話さなくなったきっかけについてだ。 性的なことを直球で書いていくことになるので、苦手な方は回れ右。あらゆる伏せ字も今回はしていない。 あと、赤裸々に私の過去について書いています。 まあ、ネットですし、私が嘘を交えたり、誇張表現している可能性も過大にございますからね。 それでもよろしければ、どうぞよしなに

有料
500

ポッケに手をつっこみ続ける理由

私はよくポケットに手をつっこんでいる。何をしているのかと言うと、大体ポケットの中に入れている無線イヤホンのケースやら、スマホやらキーケースやらをいじり続けている。要するに大変手が落ち着きがないのだ。 小さい頃から「転んだら危ないよ!」と注意をされたが、それでも負けじとポケットに手を入れ続けた。 だからポケットがないと落ち着かない。ポケットがない場合、リュックの肩紐をひたすら掴むか、ケツポッケに頑張って手をつっこんでいる。 これは、私の過去の愛着と人への恐怖、(性)愛に関す

有料
500

リファレンスチェックを初体験した話

4月から新しい会社に勤めているのだが、転職活動中、別の会社で『リファレンスチェック』なるものと遭遇した。 ちなみに、リファレンスチェックとは、 のことを指すらしい。 要は、面接や書類だけではわからない求職者のことを、求職者と一緒に働いている(働いていた)人間に問い合わせる…というものである。今はそういうサービスが存在しているらしい。 軽く「リファレンスチェックお願いします~」と言われた際には、「(まじか?!)」と思ったほどである。だって、現職に転職活動してますってのがバ

10年周期でくる転機

私のいろんな持続年数は10年らしい。今思えば、いろんなことが10年毎に変わっている。 恋愛に限らず、出会ってから完全に関係が切れるor環境を変えるまでが大体10年。最初の5年ほどは全然苦にはならないんだが、6年以降は「ん?おかしいな」というのを抱えながら関係を続ける。そのおかしいなを解消しない私も悪いんだが。 6年目になると、離れようかそのまま居続けるかの脳内会議が定期的に行われる。これはどの関係に対しても変わらない。 んで、本題だ。 この度、内定を頂き、 転職活動を終え

【ネタバレ有】アナザーラウンドを観て思ったこと

元々は『TOVE』という映画を見ようと思って、映画館のHPを見ていたのだが、俳優さんの大変素晴らしい横顔に惹かれてしまった。 何度か映画館のHPを見ていた内にサブリミナル効果(違)でこの映画が気になるようになってしまった。 お酒が関わるらしい。『人生に祝杯を』のキャッチコピー。実験、論文、証明といった私の性癖に刺さる言葉の数々。そして俳優の顔、マッツ・ミケルセンさんの顔…っ!!!!!!!!顔だよ!!!!!!!!!!! 実を言うと、私自身はかるーく星読みを噛んでいるため、映

【ネタバレ有】『TOVE』を観てきて思ったこと

こっちを観たかった! 何きっかけで知ったかがあやふやだが、近くの映画館でやるし、ムーミンの作者であるトーベ・ヤンソンさんが主役の映画であるとのことだし、速攻観に行くことに決めた。即、スケジュール確保。 以前、六本木などであったムーミン展を行っていたりすると、更に楽しめる内容かもしれない。 あらすじトーベ・ヤンソンさんの半生を綴った映画。 彼女は第二次世界大戦中、不思議な生き物『ムーミントロール』を一心に描き続ける。 戦争が終わると、彼女は一人暮らしを始め、絵画制作など

ひとり

ふと振り返ると、いつの間にかいろんな人達に囲まれていることがある。 傍にいてくれたり、心地よい距離を保ってくれたり、一緒に歩いてくれたり。そんな人達に囲まれている。 私は特に人を募った自覚はないのだが、大抵は誰かしらが精神的に近くにいてくれる。 ふと顔をあげたときに、ひとりぼっちだった試しもない。必ず誰かの存在をすぐ近くに感じられている。 心のどこかで、近くに必ず誰かがいてくれる、見てくれている、支えてくれる…と信じているのかもしれない。無意識にそんな友人達の存在を支えにし

「愛してない」のひとことが刺さっていて

今の会社に長く務めているんだけど、何年か前にマルチ紛い商法が会社で流行った。周囲の同僚や後輩がとある社員によって声をかけられ、パーティーや顔合わせに連れて行かれる。 私の周りは勧誘されるのに、自分だけなぜか声をかけられなくてしょぼーん(´・ω・`)となった記憶がある。 当時は今ほど自己主張は強くなく、ガチでずっと話を聞いてるような人だったはずだった。 怖いもの見たさで行ってみたい気持ちはあったんだけどなあ。どんだけ矛盾していて、どろどろしてるんだろうって思って。 会社で流

知性と気高さと年月と

とある本を読んでいて、ふと高校時代にALTの先生が言っていたことを思い出した。 読んでいたのはこちら。ちょうどその先生を思い出すエピソードが本にあった。友達が「美湖さん自転車好きでしょ!」と貸してくれた。実際、読んでて作者の語り口調がおもしろくて読んでて楽しいのと、どこか考えさせられるところがあった。 私が通っていた高校は純粋な英語科や国際科ではなくちょっと変わった学科だった。あまり詳しく書くとバレちゃうので書けないけれど、とにかく変わった学科だった。強いて言うのであれば、

人となにかをつくったじかん

今年を振り返ってみて、個人的に大きく印象に残った出来事があったので、そのことについて記しておきたい。 私自身はどうやら周囲から見ても表現・創作活動にそれなりのこだわりがあるらしい。今は落書き程度のことしかしていないが、昔を振り返れば意外といろいろとかじってきてはいた。 まあ、こだわりはあると思う。 私自身も一人でやろうと思えばできるけれども、『一人でつくることを』注力してやらない理由はただ一つだ。 「人とつくる方がおもしろいし、結果お互いや場にとっても残るもの・おもしろい