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懇親会でクレーンゲーム【2010年代のUnityイベントマネージャー回顧録 vol.8】

前回に引き続き懇親会での余興の話です。

懇親会場にクレーンゲームを設置する

ゲームセンターで誰もが知っているクレーンゲームですが、業者に依頼するとレンタルができます。クレーンゲームを懇親会場に設置し、在庫として抱えていた安価なUnityグッズを景品にするという企画を(毎年のUniteの懇親会で)実施していました。

レンタルなので、当然ながら有料・無料の設定やアームの強さを自由に調整できます。余興だったのでプレイ無料、アームの強さもかなり甘めの設定で簡単に取れるように調整していました。自分が調整した機種は確かアームの掴み強度、維持強度の2種類を0~100の数値で設定して調整するんですが、調整自体はすごく楽しい反面、限られた時間の中で調整するのが難しくて……。

横から覗いて距離を測るの図

機種や景品によっても違うし、場合によってはアームに滑り止めのゴムを付けたりといったハード側での調整も行います。3回に1回は取れる、くらいのパーティー仕様の良バランスに調整するのは難しくて、僕が本番当日に自分で行っていましたw(本番日に搬入するとレンタル料が1日浮くので節約しました)

ユニティちゃんフィギュアとアクリルパネル

あくまで余興なのでもらえなかったとしても惜しくなりすぎない程度のグッズにする、というさじ加減も大事なのですが、設定の甘いクレーンゲームを無料プレイし放題で、ちょっとしたグッズがもらえるというのは良い企画だったのではないかと思います。

皆さんゲットできたりできなかったり。ちなみに並べば何度でもプレイできます

BtoBの懇親会場、苦手な方もいますよね。このクレーンゲーム企画は食べる・飲む・話す以外に楽しい一時を過ごすコンテンツが欲しくて予算を割きました。クレーンゲームに並んだり取ったりというのは、見てても楽しいし、一緒にいる人と会話が生まれるきっかけにもなると思うんですよね。

フィギュア、アクリルパネル以外にモバイルバッテリー、Tシャツ等を景品にしました

また、Unity Japanではグッズの余剰在庫を抱えがちなところがありまして……売るほどでもないけど、無料で配るには豪華すぎる・使い所が限定される、というグッズをお客さんにとっても良い形で放出することができました(なので直接のグッズ制作費はゼロです)。

懇親会場でのクレーンゲーム企画の元ネタ

参考にしたのは2015年にアムステルダムで行われたUnite 2015 Europeです。この時のパーティーでは色々なアーケードゲーム筐体が設置されている部屋があって、来場者がワイワイ遊べるようになっていたんです。

パーティー会場の中の1部屋
飲食を楽しみながらゲームで対戦

オンラインゲームが当たり前、スマホゲームの勃興期ともいえる時代に、あえてアーケードゲームを持ってくるというのがすごく面白かったです。有名な格闘ゲームもあったかな。ベテランの開発者の方は直撃世代の人もいるでしょうから、つい熱が入ってしまうのではw

ブラストシティ筐体の格ゲーに縦スクロールSTG
コナミさんのAMタイトル
言語・音声は日本語のままw
海外ではローカライズを無視して輸入・運用されているAM筐体も時々ありますよねー

アムステルダムのUniteは他にも新鮮な要素や学びがたくさんあったのですが、このパーティーは印象に残ったもののひとつでした。

日本で大型筐体を大量に搬入するのは予算がかかりすぎてしまうので、クレーンゲームで自社グッズを放出するというアイデアにまとまったというわけです。予算が潤沢にあったり、eスポーツ関連のお祭りイベントならブラストシティ筐体も搬入できるかもしれませんw イベントでこういう余興を見たことがないのですが、どなたかチャンスがあれば実施してみてほしいですね。

ゲーム部屋以外ではクラブのような音楽が鳴り響く部屋などがありました

Unite 2015 Europeではどこかのゲームセンターか問屋さんと繋がりがあったのかな~。米国やアジアのUniteも視察に訪れたことがありますが、僕が知る限りこのAM筐体を使った余興の催しは2015年のアムステルダムで見てそれっきりでした(当時のイベント担当者も2016~2017年頃に退職されて変わってしまってました)

別の機会にまた語ろうと思いますが、海外の(ゲーム系)イベントは日本でやらないようなコンテンツが催されていたり、変わった配布物や販促グッズがあって面白いです。自分が企画・運営したイベントやグッズ制作でも積極的に取り入れたり、参考にした部分も多々あります。イベントに限らず、海外の動物園・水族館や博物館を訪れた際にも、日本では中々ないような驚きを感じる機会があって楽しいです。

こうしたイベントやマーケティング業務に関わる方なら、旅行がてら視察に行くと視野が広がっていいかもしれませんね!

(記事協力:谷川 敬章)

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