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デザイン視点でも刺激的な「アフターデジタル」の感想をメモ

「アフターデジタル」を読んでみた。

Takram Castの「イノベーション・スキルセット」の対談回で聞いて、読んでみたいと思った本。

対談されてるだけあって、この2つの書籍で繋がる部分も多く、連続して読んだのも個人的に良かった気がする。

この本は、一部がデジタル化した世界の先にある、「デジタルが完全に浸透した世界」においてどういった取り組みが有効かを、主に中国での事例を挙げながら解説している。

デジタルが浸透した中国での具体例事例解説が興味深い

保険会社がユーザーとの接点を多く持たせるために、アプリや行動データを活用してデジタルとリアルを適切に合わせたサービスを提供しているとか、シェアリング自転車ビジネスは単にユーザーの移動を便利にするという側面だけでなく、収集した行動データを活用していくことに価値がある等、色々な事例を多く取り上げて、その背景を詳しく解説している。

シンプルに中国の事例を知るというだけでもそれなりに読む価値はある気がした。

UXデザインへの言及もなかなか刺激的

最初は具体的な事例が割と多いので、ビジネス事例集っぽい本なのかなと思って読んでいたが、読み進めていくとビジネスやプロダクトをどうデザインしていくかという視点も強くて、デザイン視点の本という印象も強かった。

UXデザインの概念についての言及もあり、中国では、日本よりも広範囲な概念としてUXデザインを捉えていて、定義的にもアフターな感じが強い。

ユーザー接点となるアプリ事例としても、ポイント還元のタイミングによってユーザー行動を習慣化させる設計とか、拡散やゲーム性を生む報酬設計など、UI視点でも面白い気がした。

本の内容が、具体例や概念や方法論など幅が広めな印象だったので、個人的に気になった部分をかいつまんで、一枚にまとめてみた。

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個人的にまだ軸足をリアルに置きがちで、軸足をデジタルに置いた状態で物事を考えると色々理解が深まるなと思う。

全然関係ないかもだけど、加工しまくりのカメラアプリもデジタルに軸足あると普通に感じるなとか思って納得感が深い。

まだリアル世界で生活している身としては、刺激的な本。


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