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落ち込んで稲ソロにどっぷり浸かっていたので、稲ソロの好きな曲を書く

皆様こんにちは。Monです。
近頃人手不足で仕事に忙殺される日々を送っていました。忙しくなると病むことが多くなるのですが、例にもれず最近どっぷり落ち込んでおりました。
このように心がどんより落ちている時の避難所は大抵稲ソロです。B’zのボーカリスト稲葉浩志のソロ、略して稲ソロです。稲ソロを求めている時はだいたい心が疲れている時なのですが、この現象はB’zと稲ソロの両方を聴いている方にとってはあるあるなのかなと思います。

私が思う稲ソロとは

おそらく稲ソロを聴いたことがない方にとっては、稲葉さんがB’zというバンドを離れて一人で歌っているだけと思われるかもしれませんが、聴いてびっくり、B’zの音楽性とは180度違います。一言でいうと

決して明るいだけではない、前向きなだけでは生きていけない、人間のありのままの姿が稲ソロでは前面に表現されている気がします。そのありのままが時には深海のように暗くて深く、時にはキラキラ輝く明るい海面のように、その海のような二面性が落ち込んでいる時は妙に心地いいんですよね。

最近聴きまくっていた稲ソロ4選

稲葉さんは今までに5枚ソロアルバムを出しているのですが、どれもこれも個性的で色があります。その中から最近聴きまくっていた曲とか好きな歌詞について書こうと思います。

冷血
稲ソロの記念すべき1stアルバムの1曲目。2分弱という短い曲ですが、私はこの曲が稲ソロの中で一番好きです。でも人におすすめはしないです。これはおすすめされてワクワクしながら聴くような曲じゃないので。
初めて聴いたのは大学生の時でしたが、これがB’zの稲葉さん?!と衝撃を受けました。暗いし、どんよりしてるし、B’zで力強く歌っているあのボーカルと同一人物だとは思えませんでした。

ホイホイ捨てながら ここまで歩いてきた
なくしたものに気づかず お尻を汚したままで
どんどん忘れながら 綺麗な夢ばかり見る
つじつまのあわない人 これからもずっとずっと

この人間のズルさや狡猾さ、浅はかさを凝縮したような歌詞。落ち込んだ時はこれを延々と聴いてます。そしてこれ私じゃんと噛み締めるんです。核心を突かれて落ち込むのではなく、そうなんだよ、こんなもんだよ私は~と認識できる曲。
これを欲するということは相当疲れてますが、このあえて綺麗事を取っ払った開き直りが、聴いていてすごく落ち着くのでずっと好きな曲です。

soul station
マグマ収録の曲。
もう人って本当に疲れてる時ってこの世界くだらねぇなと思うんだなって最近身に染みてます。そういう時にこの曲を聴いて、ああ本当に共感しかない。稲葉さんみたいなパーフェクトヒューマンもこんな感情持つんだから、私のような凡人がぼろ雑巾のように動けなくなっても、こんなマイナス感情持ってもいいんだと思えます。

死にかけている僕のたった一つの魂は
違う景色を見たいと もがいている
なんてくだらない世界にしてしまったんだろう

特に雑音が多すぎる昨今は無駄に疲れたり、気苦労が多いなと感じることも多いです。そんな中で自分の魂の言うことに正直になるって難しいけれど、結局は自分の魂の言うことしか聞けないんだよなぁと。どんな内容であれね。人ってそんなもんだと、しょうがないねって納得できます。

どんな神様にも救えない
僕の魂は僕の 君の魂は君の
言うことしか聞かない

この曲は学生時代はほとんど聴かなかったんですが、最近身に染みて共感しまくってます。きっと大人になるってこういうことなんだと痛感してます。

冷血とsoul stationが収録されているアルバム「マグマ」。


不死鳥
4枚目のアルバム「Hadou」の収録曲。

昼の月のように 眠る虹のように
それはいつもそこにある

この歌詞、メロディの旋律の美しさも相まって好きすぎる歌詞です。聴くたびに鳥肌立ててるのですが、夜の月に着目した歌詞は数多あれど、「昼の月」に着目した歌詞は始めて見ました。ああそうか昼も月はあるな、見えてないだけであるんだよなって。
このメロディもピアノがとてもいい働きをしていて、綺麗なんですよね。燃えるような不死鳥ではなく、白い美しい輝きをまとった手塚治虫さんの漫画にあるような不死鳥をイメージしながら聴いてます。歌詞の内容としては恋愛ソングとも捉えることができるし、人生についての曲にも思える。どちらにしても、誰に何と言われても、何度でも蘇る不死鳥のような心の有様を描いた歌だと思って聴いてます。
どの曲にも言えることなんですが、稲葉さんの曲って明確に「こう!」って押し付けるような歌詞ではなくて、聴く人にとって、聴く時にとっていかようにも捉えることができるものだなと感じます。

今宵キミト
同じく4枚目のアルバム「Hadou」収録曲。
昨今の世界の目まぐるしさや、いろいろなところで交わされる論争にヘトヘトになっているんですけど、そんな時にこの歌詞に救われました。

信じたものの価値 どん底まで落っこち
愛するものの命 あっけなく吸い込む街
あまりの味気なさ 世界のあさはかさ
自分の及ばなさ もう嘆かないで

今まで信じてきたものやゆるぎないと思っていたものが、この数年で一気に目まぐるしいスピードで変化をしていて、いろんな情報にさらされる中で何が正しいのかわからなくなって疲れてしまう。でもどんなに頑張っても、どんなに悔しがっても自分で変えられることには限度があるし、それを必要以上に嘆く必要はない。本当にストンと胸に落ちてきました。
どうにかしようとしてもできないことはどうしても存在してしまうから、自分のできる範囲でいい、自分のできるところからでいい、それ以上は力足らずだと嘆かないでと教えてくれているような気がしました。
サックスがいい感じのアクセントになっていて、B'zではあまり聴けない色のサウンドになっています。

不死鳥と今宵キミトが収録されているアルバム「Hadou」。

稲ソロは寄り添ってくれる

私のつたない語彙力で稲ソロの深みをうまくお伝えできたか不安ですが、稲ソロは人の本質をすごくうまく捉えているなと感じます。B’zよりドロドロしてねちっこく、人の汚い部分をさらけ出していく感じです。でもだからこそ、人には優しさ、美しさや素晴らしさもあるんだってことを多彩な音で表現されていると感じます。
冒頭にも書きましたが、私の中で稲ソロは海のような印象を持っています。それは背中を押してもらうのではなく、寄り添ってもらっている、包み込んでもらっているという、そんな海のような雄大さです。そんな海に包んでもらって元気になったらB'z聴いてまたウリャー!と頑張る。
今回紹介した4曲以外にも素晴らしい曲はまだまだたくさんあるので、機会があるときに書きたいと思います。


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