推しの英単語という考え方

近頃「推し」という言葉が話題です。芸能人、アイドル、アニメのキャラクター、スポーツ選手などなど、みんな誰かを「推し」ていることが当たり前の今日この頃。かく言う私もロックバンドのB'zを推していて、彼らのために日々生きていると言ってもたぶん大げさじゃないです。
そんな私の生きる糧手である推しのバンドの話はまたいずれ書くとして、今回は英単語にも推しを作ったらいいんじゃないかという提案。というのも、英語学習で頭を悩ませる問題のひとつが単語力だから。その難題をどうやったら解決できるか考えた結果、推しの英単語を作ればいいのでは?と思ったのです。

推しをどうやって見つけるか

推しというものは探そうと思って見つかるものではありません。恋と同じで探すのではなく気づいたら落ちてるものなので、英単語の推しも血眼になって探すことはないと思います。とはいえ、じっとしていても向こうから来てくれることはないので、出会う場所は作る必要があります。
ということで、どこで推しと出会うか。
単語帳が一般的ですが、出会いのトキメキも含めて考えるとお勧めなのがこの3つ。
・本
・音楽
・映画や動画
この3つは単語を覚えることを目的としていて作られているものではないので出会える確率は単語帳に比べると下がりますが、そのぶん運命的な出会いをすることはできるので、出会った時の思い出も含めて忘れにくくなるのではと思っています。ちなみに私と推しの出会いのきっかけは、本と音楽の歌詞が圧倒的に多いです。

私の推し

sanctuary 聖域、避難所、保護区域
ほぼ日常生活で使わない単語ですが、私はこの英単語が大好きです。この単語を知ったのは、B'zの楽曲タイトルに使われていたからだったのですが、初めてその単語の音を聞いた時、音の響きがとても綺麗だなと思いました。おそらく私が初めて感じた「単語が好き」という感覚だったと思います。
思い起こすと、この単語を文章で使った経験はあまりありません。使った数を数えたらおそらく片手で足りてしまうほど使う頻度は少ない単語ですが、私はこの単語を一向に忘れません。おそらく「好き」という感情が大きな役目を担っているのではないかと思っています。

consequence 結果
これも歌詞から知った単語です。使用頻度も比較的高い単語だと思いますが、このcon~という響きが私の何かのツボを押すらしく、concur(同意する)、confession(告白)といった単語も結構好きです。
その中でもこのconsequenceが好きなのは、conの後に続くsequence(セクエンス)という発音が、日本語には基本的にはない発音なので、うまく言えると気持ちいいんです。

algebra 代数
これは本で出会った単語。数学をやっていないとあまり使うことはない単語で、日常生活や日々の英会話で使ったことはおそらくないでしょう。しかし、この発音「アルジェブラ」というハリーポッターに登場してもおかしくない、呪文のような音の響きがすごく面白くて、使う頻度は少ないにも関わらず、忘れることができない単語です。

好きなことは忘れない

私は小さいころから漫画やアニメ、戦隊モノなどが好きで、好きなキャラクターの誕生日や身長、好きな食べ物など、何の役にも立たない情報を何の苦もなく覚えていました。他にもポケモンの名前やタイプ、技名も図鑑を見ただけですぐに暗記していました。何度単語帳を繰り返しても英単語はすぐに忘れてしまうのに。
あれは何故なのか。年齢の影響もあると思いますが、私は「好き」という感情もものすごい影響を与えていたのではないかと思っています。

英語学習では自分にとって使えるか、使えないかを考えることが多々あります。学ぶからには役に立てたいと思うのは当然のことです。
しかし言語学習は短時間でマスターできるものではなく、なかなかゴールを感じることができない終わりのないものです。その中でどうしたら勉強を続けることができるかを考えると、いかに楽しんで学ぶか、いかにふざけてみるかということも大切になってくるのではないかと思います。
楽しむという観点で考えた時、「好き」という感情は大きな原動力になります。好きだから知りたい、好きだからやってみたいという感情はどんな「効率」にも勝る大きな爆発力があると私は信じています。
たまには「好き」を意識して非効率的に動いてみる。それが意外と学びの場面で大きな躍進の一歩になるかもしれません。推しは偉大なり。

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